よくあるご質問
Q: 各グレードの物性や成形条件データはありますか?
一般的なグレードのデータにつきましては、グレード検索システムからご覧いただけます。こちらに登録のないグレードにつきましては、お手数ですが弊社営業部まで下さい。
Q: ABSの成形収縮率はいくつですか?
一般的にABSの場合で0.4~0.6%,ASでは0.2~0.5%です。ガラス繊維などの強化フィラーが含有されている場合は、収縮率はフィラーの含有率に応じて更に小さくなりますが、強化材の配向により、樹脂の流れ方向による異方性の影響が大きくなります。
実際の成形においては、種々の要因によって部品ごと・部位ごとに収縮が異なってまいりますので、いずれの場合でも実際に試作しての調整が必要となります。
当サイトのグレード検索システムにて、主要なグレードごとの標準的な成形収縮率をご確認いただけます。
こちらに登録のないグレードの個別の実測値につきましては、お手数ですが弊社営業部までお問合せ下さい。
Q: 耐薬品性データはありませんか?
極めて一般的な耐薬品性のデータは、のページに記載していますので、ご確認下さい。しかしながら流通している薬品の種類は極めて多いので、もし製品の耐薬品性が御社の商品の重要な性能となる場合は、ご採用いただく前に耐薬品性試験を実施していただく事をおすすめいたします。
Q:ABSは環境ホルモン物質を含んでいますか?
現在は環境ホルモンの定義がはっきりしない上に、プラスチックが人体に及ぼす影響につきましても明確に定量化されたデータがありません。従って、弊社と致しましてはお答え致しかねます。
Q: 難燃剤として臭素系難燃剤は使用されていますか。
使用されていればダイオキシン問題から他の材料により難燃化は検討されているのでしょうか。
今後、樹脂ノンハロゲン化に基づく難燃化技術はどのような方策で対応すると思われますか?
1.難燃化の要求
ABS樹脂は優れた成形性、成形品外観、機械的特性などを有しているため、その難燃化グレードは複写機やプリンター用途を中心に電気、電子分野での需要が多くみられます。 これら電気、電子分野での難燃化の要請は、火災を防止することを目的に、IEC、UL、JISなどで規定されており、機器の活電部をカバーするエンクロジャー部分への難燃要求レベルもかなり高いものです。構造自体に塩素を含むため本質的に難燃性であるPVCなどを除きますと、基本的には可燃性物質である熱可塑性樹脂がこれらの規格、規定に対応するためには難燃化技術が必要となります。一般的な熱可塑性樹脂の難燃化については、ハロゲン含有化合物の添加による燃焼反応の抑制(ラジカルトラップメカニズム)が最も有効で、ABS樹脂においても、臭素系難燃剤並びにアンチモン化合物の添加により、UL94 V-0、5VAといった極めて高いレベルの難燃性を付与することができます。
2.ノンハロゲンの要求
昨今の欧州地区における環境問題への意識の高まりから、特に塩素化ダイオキシンに代表される毒性物質を規制するため、塩素だけでなくハロゲンを含有する物質を排除する動きがあります。塩素以外のハロゲン、例えば臭素による臭素化ダイオキシン、フラン類の生成メカニズムや毒性については十分に証明がなされてはおりませんが、これらノンハロゲン化の動向を受け、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂のノンハロゲン難燃化の要求が急速に強まりました。
3.ノンハロゲン難燃化技術
熱可塑性樹脂のノンハロゲン難燃化技術には、ハロゲン系難燃剤に替わり、金属水酸化物化合物を配合する、リン系難燃剤やシリコン系難燃剤を添加する等の技術が検討されてきました。ABS樹脂のノンハロゲン化対応としては、ABS樹脂へリン系難燃剤を添加したUL-94 V-2グレードや、PC(ポリカーボネート)とABS樹脂とのポリマーアロイへリン系難燃剤を添加したUL-94 V-0グレードが開発、上市されています。
4.更なる環境問題への対応課題
同じく環境問題への取り組みとして、使用済み材料の回収・リサイクルの要求も出てきていますが、PC/ABSのようなアロイ系ノンハロゲン難燃材料は、臭素系難燃剤による従来の難燃ABSに比べリサイクル性に問題点があるなど、今後更に環境問題への対応が可能な材料の検討が進められているところです。Q: ABS樹脂にPVCシートが接触する構造はABSに劣化(ストレスクラック)が生じると言われますが、なぜですか。
また、油類も付着するとよくないと言われますが、なぜですか?
※ 当サイトの のページも御覧ください。ABS樹脂に何らかの物質が接触し劣化(ストレスクラック)が発生する問題は、樹脂の耐薬品性の考え方で説明されます。
ABS樹脂を溶解させる様な強い溶剤でなくても、ABS成形品に成形過程で発生した内部応力(残留応力)がある場合には、氷酢酸、アルコール、ガソリンなどABSを溶かしはしないが、膨潤あるいは浸透性(アタック性)のある薬品が接触することで、成形品の応力部を基点に亀裂(ストレスクラック)を生じます。
PVCシートが接触する場合にABSにストレスクラックが発生するのは、PVCシート(軟質PVC)に含まれる可塑剤が、PVCシート側からABS樹脂側へ一部移行することによってABSにアタック性のある薬品として作用し、ストレスクラックを発生させています。
過去から、質問にあるようなPVCシートによるABSの劣化がよく見られましたが、最近はPVCシートの可塑剤が無移行性可塑剤に変更されており、このようなABSの劣化現象は少なくなっています。
ABSにストレスクラックを発生させる(アタック性がある)薬品は、下の表にあるように各種あります。油でも動物性と植物性でアタック性に差があり、植物性の方が強い傾向があります。
このストレスクラックの発生は、ABS以外の樹脂についても同様に発生しますが、その薬品に対する樹脂の耐薬品性は、樹脂の組成と薬品の化学的組成による影響と、成形品の歪み量の影響を強く受けます。
ABS樹脂の一般的な物質に対する、耐薬品性の評価方法は1/4楕円法による歪みと薬品塗布によるストレスクラックが発生する歪み量(臨界歪み値)で判定されます。
一般的なABS樹脂の耐薬品性データを表に示します。
ABSの耐薬品性
| 薬品名 | 臨界歪 (%) | 薬品名 | 臨界歪 (%) | 薬品名 | 臨界歪 (%) |
| 10%塩酸 10%カセイソーダ エチルアルコール ガソリン 灯油 シリコンオイル シリコングリス サラダ油 ごま油 バター 食酢 | 0.7以上 0.7以上 0.25 0.2以下 0.5 0.7以上 0.7以上 0.56 0.63 0.62 0.7以上 | ヘアースプレー ヘアートニック クレンジングクリーム ヘアーリキッド 香料ブーケ 森林浴 フロンR-11 防錆剤 切削油 アースエアゾル インキ | 0.22 0.31 0.45 0.56 0.25 0.24 0.68 0.6 0.3 0.48 0.5 | ファミリー ママレモン 強力ルック マイペット ママローヤル チャーミーグリーン トイレマジックリン トイレルック クイックル DOP (PVC可塑剤) | 0.45 0.7以上 0.2以下 0.31 0.5 0.42 0.29 0.7以上 0.7 0.2以下 |
| 試験方法:テクノ(旧三菱化学)ベンディングフォーム(1/4楕円)法 23℃、17時間、テストピース 2mmプレスシート | |||||
【結果の見方】
本試験結果の臨界歪値から、実際の使用時での目安を下記に示します。
尚、この目安はあくまでも試験片の結果から実使用時での、白化、クラック等を推定したものです。貴社での実用試験にて、確認をお願いします。
| 臨界歪値 | 0.3%以下: | 実使用不可レベル。製品組立、輸送などの軽微な応力によりクラックが発生する可能性大。 |
| 薬品との接触により、白化、クラックが発生する恐れのあるレベル。特に、強い応力を受けた場合には注意が必要です。 | ||
| 0.7%以上: | 実使用可能なレベル。薬品との接触により、クラック等の発生する可能性は低い。 |
ストレスクラックを抑制する手段としては、原因となる2つの要因に対する対策が有効で必要です。
- 成形品の残留応力の軽減を図る。
成形品の残留応力をアタック性のある薬品の持つ臨界歪み値以下にし、ストレスクラックを防止する。具体的には、成形品の形状対策、成形性条件の最適化等の成形側の対策が中心となります。 - PVCシートの添加剤種を変更するなど接触する薬品の種類を変更する。あるいは接触自体を防止する。
使用する薬品類をアタック性の低い物に変更するか、接触しないようにするなど薬品側の対策が中心となります。
Q: ASTM法とISO法の試験法の違いは何ですか?
ASTM-ISO試験法の相違点を以下にまとめます。| 特性 | ASTM法 | ISO法 |
| 1.射出成形試験片の作成方法 | ||
| 金型 溶融温度(℃) 金型温度(℃) 射出速度(mm/s) | 標準金型なし | 1)タイプA(ダンベル形) (2個取りで末端ゲート) 2)タイプB(短冊形) 80×10×4?サイズ 4個取りで末端ゲート タイプAのダンベル形を切断し、タイプBの短冊形の作製も可。 3)ファミリー形 タイプA,タイプBと同じ結果が得られれば使用してもよい。 但し審判試験片作成には不適。 250 60 200±100 |
| 2.アイゾット衝撃強さ | ||
| 試験片の長さ(㎜) 〃 厚さ(㎜) 〃 幅(㎜) | 60.30~63.50 12.70±0.15 3.17~12.7 | 80±2(63.5可) 10±0.2 4±0.2 |
| ノッチの距離(mm) 〃 先端半径 (mm) 〃 開先角度 (度) 〃 残り厚さ (mm) | 31.50~32.20 0.25±0.05 (22.5±0.5)×2 10.16±0.05 | 40±1 0.25±0.05 45±1 8±0.2 |
| ハンマーの持ち上げ角度 衝撃速度(m/s) | 水平線と60゚と30゚との間の角度を なす位置(135゜) 約3.46 | 150゜ 3.5±10% |
| 3.シャルピー衝撃強さ | ||
| 試験片の長さ(mm) 〃 厚さ(mm) 〃 幅(mm) | 124.50~127.00 12.70±0.15 3.17~12.7 | 80±2 10±0.5 4±0.2 |
| ノッチの距離(mm) 〃 先端半径 (mm) 〃 開先角度 (度) 〃 残り厚さ (mm) | 61.00~63.50 0.25±0.05 (22.5±0.5)×2 10.16±0.05 | 40±1 0.25±0.05 (22.5±1)×2 8±0.5 |
| ハンマーの持ち上げ角度 衝撃速度(m/s) | 水平線と60゚と30゚との間の角度をなす位置(135゜) 約3.46 | 150゜ 2.9±10%(秤量0.5~5J) 3.8±10%(秤量7.5~50J) |
| 4.ロックウェル硬さ | ||
| 基準荷重(N{kgf}) 試験荷重(N{kgf}) 圧子(鋼球)(mm) | 10kg Rスケール60kg Mスケール100kg Rスケール 12.700±0.0025 Mスケール6.350±0.0025 | 98.07{10} Rスケール588.4{60} Mスケール980.7{100} Rスケール12.700 Mスケール6.350 |
| 負荷速度(秒) 試験荷重負荷時間(秒) 試験荷重除荷後の読取時間(秒) | 4~5 15 15 | 4~5 15 15 |
| 5.メルトフローレート(MFR) | ||
| シリンダー内径(mm) ピストンヘッド径(mm) | 9.5504±0.0076 9.4742±0.0076 | 9.500~10.000 シリンダー内径より0.075±0.015小とし ピストン径に合わせて荷重調節要。 |
| ダイの材質 〃 長さ(mm) 〃 外径(mm) 〃 内径(mm) | 鋼製 8.000±0.025 シリンダーにスムーズに入る大きさ 2.0955±0.0051 | 鋼製 8.000±0.025 9.50±0.03 2.095±0.005 |
| 測定方式 試料充てん量(g) 押出距離(mm) | B法(自動時間測定法) 2.0~4.0(MFR 3.5≧) 4.0~8.0(MFR 3.5≦) 6.35±0.25(MFR 10≧) 25.4±0.25(MFR 10≦) | A法(手動切り取り法) 4~5(MFR 3.5≧) 6~8(MFR 3.5≦) |
| 6.荷重たわみ温度 | ||
| 試験片の長さ(mm) 〃 厚さ(mm) 〃 幅 (mm) 支点間距離(mm) 試験片の向き たわみ量(mm) 昇温速度 (℃/分) 曲げ応力(MPa) | 127 3~13 13 100 エッジワイズ 0.25 2±0.2 1.820±2.5% または、0.455±2.5% | 80±2.0 120±10.0 4±0.2 3.0~4.2 10±0.2 9.8~15.0 64±1100±2 フラットワイズ エッジワイズ 試料片の厚さに試料片の幅により異なる。 厚さ 3.8~4.2幅 9.8~15.0 たわみ0.36~0.32たわみ0.33~0.21 120±10℃/h A法 1.80 , B法 0.45 C法 8.00 |
| 7.ビカット軟化温度 | ||
| 試験片の寸法(mm) 〃 厚さ(mm) 圧子先端の長さ(mm) 〃寸法(mm) 〃 侵入量(mm) 昇温速度 (℃/h) 試験荷重(N{kgf}) | 幅12以上 3以上 5~12.5 1.143±0.025 1 50±5,120±5 1000+40gf,-0gf | 縦横10以上または10φ以上 3~6.5 1±0.1 50±5K/h,120±10K/h A法 10±1{1.0±0.1} B法 50±5{5.1±0.5} |
| 8.引張特性 | ||
試験片の寸法(mm) a3:全長 a1:平行部の長さ r :半径 a2:幅広部分間距離 b2:幅の広い部分幅 b1:幅の狭い部分幅 h :厚さ L0:標線間距離 L :初期つかみ間距離 | 形式I 165(最小)no max 57±0.5 76±1 ----------- 19±6.4 13±0.5 7以下 50±0.25 115±5 | 1A形 150以上 80±2 20~25 104~113 20.0±0.2 10.0±0.2 4.0±0.2 50.0±0.5 115±1 |
| 試験片略図 | ||
| 強さ・伸び測定時の 試験速度(㎜/分) | 5±25% 50±10% 500±10% この内、試験材料の規格又は当事者間の合意する値。 | 1)試験材料の規格に従い設定する 2)1±20% 2±20% 5±20% 10±20% 20±10% 50±10% 100±10% 200±10% 500±10% 試験材料の規格がない場合、この内から当事者間の合意する速度を設定する。 |
| 9.曲げ特性 | ||
| 試験片の長さ(㎜) 〃 厚さ(㎜) 〃 幅(㎜) | 80 3.2 25 | 80.0±2.0 4.0±0.2 10.0±0.2 |
| 治具の圧子の半径 (㎜) 〃 支点の半径 (㎜) 〃 支点間距離 (㎜) | 3.2以上(4hまで可) 3.2以上(h≧3.2の時、1.5hまで可) 50 | 5.0±0.1 5.0±0.2 (16±1)h |
| 試験速度(㎜/分) | 1.3 | 1)試験材料の規格に従い設定する 2)1±20% 2±20% 5±20% 10±20% 20±10% 50±10% 100±10% 200±10% 500±10% 試験材料の規格がない場合、できる限り1%/分に近い歪み速度になるよう設定する。 0.4h/分のたわみを生じる試験速度 |
射出成形用金型の作製について
試験片 | 作製時のISO要求事項 |
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Q: テクノ製品の主な認証機関のファイルNo.を教えて下さい。
弊社製品の主な認証機関のファイルNo.は次の通りです。| 承認機関名 | ファイルNo. |
| UL (Underwriters Laboratories Inc.) | E54297 |
| C-UL (Underwriters Laboratories Inc. Products Certified for Canada) | E54297 |
| CSA (Canadian Standards Association) | LS64842(旧JSRグレード) LS109039(旧三菱グレード) |