“断食”というデトックス方法が身体にいい理由とその正しいやり方
こんにちは。
今回は「断食」についてのお話です。最近では、ファスティングといわれていて、「私、今ファスティング中なの」というと、「私、今断食してるの」というよりもちょっとかっこよく聞こえますよね。
デトックス、なんかも同じで、これも「毒抜き」「解毒」というよりは、なんとなく響きがオシャレな感じですよね。
ファスティング、というほうが「断食」という言葉より、ちょっとお洒落なことをしてる感があるというか。
まぁそんなオシャレかどうかなんていうことはどうでもいいんですけれど。
ちなみに朝食のことを英語ではbreakfastといいますよね、夜食べてから比較的長めの時間、食べないで過ごして、そのあとの初めての食事、つまり「食べない」状態をbreakするのが、朝食なんですね。
とにかくですね、この「断食」をすると身体のさまざまな機能が向上しますよ、ということを唱って、いろいろな“断食のススメ”みたいなものが巷ではよく見られるようになってきています。
まぁその通りで。
「断食」って身体にとてもいいことだったりするんですけれど。
何がそんなにいいんでしょうかね。
どうして食を断つことが身体にいいことをもたらすんでしょう。
身体の機能をアップさせるファスティングとは
今回は、このファスティング=「断食」が身体によいといわれる秘密を解き明かし、普段の生活の中に取り入れることが可能な、上手に身体の機能をアップさせるファスティング方法を紹介していきたいと思います。
私は、職業柄、よく健康診断の結果について意見を求められることがあるんですけど、あれもどうかと思いますよね。特に血液検査の結果に、必ず基準値が載っていて、そこからちょっとでも逸脱した値のところにはH(High=高い)とかL(Low=低い)とかっていう表示がもれなく示されちゃうんですね。
で、それらの意味がよくわからない人たちにしてみたら、何か異常があるんじゃないかと心配になって、「お医者さんはこれを見ても何もいわなかったんですけど…」と私のところに持ってこられるわけです。
もちろん、その都度丁寧に説明はしますけれども、本当にこの“基準値”表示って厄介なことしてくれたもんだな、といつも思ってしまいます。
だいたいですね、基準値なんて、何を基準にしているんだという話なんですよね。そもそも人の身体は人によってまちまちで、さまざまなんです。
コレステロールの値にしても、血圧の値にしても、その人にとっての適正値というのがある。
もちろん、それが病的に増えていたり高くなっていたりする場合には、何らかの対処が必要となりますが、多少の逸脱範囲というのは、そんなに気にしなくてもいいんですよね。
たとえば、血圧なんて、はっきりいって年をとったら上がって当然なんです。だって、年をとるということは、加齢現象、すなわち老化していくことと切り離せないことじゃないですか。
血管だって、生まれてから1日1秒たりとも休まずに長年働き続けているわけですから、そりゃ硬くもなります。
血管が硬くなるとは
血管が硬くなるというのはどういうことかというと。
血管には、その中を流れる血液が、流れる量や勢いによって血管の壁を押す力が働いています。心臓がドクッドクッと縮んで伸びて縮んで伸びてを繰り返しながら血液を押し出すとき、その1回の「ドクッ」ごとにビュッツと血液が勢いづけられて流れていくんですけれども、この「ドクッ」によって圧力がかけられた血液が血管の壁を押すとき、その力によって壁が柔軟に伸びるんですね。で、次の「ドクッ」までの間に、縮んだ心臓は広がって、次の「ドクッ」でまた縮むんですけれども、これに伴って、血管壁は伸びたり縮んだりするわけなんです。
血管が硬くなるというのは、この心臓が血液を押し出す力に対応して、血管の壁が伸び縮みする、その弾力性が失われていくということなんです。
私たちの身体全身をめぐる血液は、この血管の弾力性があるおかげで、心臓の力とあいまって、身体の隅の方まで行きわたっているという仕組みになっているんですね。なので、血管壁のこの弾力性がなくなってくれば、血液自体が流れにくくなってきてしまうというわけなんです。これは、血液がドロドロになって引き起こってくる動脈硬化とは別物で、加齢とともにどうしようもなく起こってくる、血管そのものの老化です。
この血管の老化によって流れにくくなった血液を、心臓はより強い圧力をかけて押し出してあげないと、身体の隅々までいきわたらせることができないということになるんですね。
だから、年をとったら、ある程度、血圧は上がっていくものなんです。
なのに、それが基準値からちょっと超えただけでも、「血圧が高いので血圧を下げるお薬を飲みましょう」となったら、身体はどうなると思いますか。
血管が老化していて、水道管やガス管のように新しいものと交換できればいいのですが、そういう部品交換は、基本的にはできないですよね。つまり、その血管の硬さは変わらないのに、血圧だけを下げてしまったら、端っこのほうにまで血液が届けられなくなってしまいますよね。だから、冷えたり、動きが鈍くなったりしてしまうんです。それだけでなく、そのほかの身体のいろんなシステムに影響が出てしまうんです。だって、私たちの身体は、全体としてひとつの身体であり、いろんなことが連なりあって生命活動を営んでいるのですから、どこかに狂いが生じたら、その影響は少なからず、べつのところにもでてくるんですね。
なんだか血圧のお話になってきちゃいましたけど、要は、自然のしくみに逆らうことは、身体にもよくないですよ、ということなんです。
少し前に『「食べ過ぎによる不快感」から学ぶいのちの本質』で、現代に生きる私たちはすでに「食べ過ぎ」ているんだというお話をしました。「食べる」ということは、“快”感であると同時に、そのさきに「消化・吸収」という、身体にとってはちょっとしんどい作業が待っているということだったんですね。だから、「食べ過ぎ」ちゃうと、そのしんどいお仕事にさらに負担をかけることになるから、よくないんですよ、ということでした。
そのことと今回のお話はとても密接に関わってきます。
空腹と人類の進化の歴史
いつも話題に上りますが、地球の歴史、人類の進化の歴史をみれば、私たちの今の生活のありようは、ここ数百年足らずの間に一気に劇的に変化しているわけで、遺伝子や進化の点からみたら、おいおいそんな変化ちょっと予期してなかったぜ、ということになるんですね。おそらく、それでも遺伝子たちは素晴らしい適応能力というか進化する能力をもっているので、私たちのこの変化に何とか対応しようと突然変異などを起こしてくるかもしれません。
でもそれでも、それは、長い時間がかかることで、今すぐ適応するのは不可能です。
何がいいたいか、といいますと。
そもそも、昔、人類が人類として誕生したころは、生きていくのがとても大変な環境だったんですよね。ほぼ、動物と同じ。というか、今でも人間は動物の一種です。人間は動物である、という基本的なことを忘れがちなんですけれども、これ、根本ですよね。しかも、原始においては人間も野生動物に近かったわけです。
狩猟採集で何とか食べていくという生活の中では、今のように規則正しく食べるなんていう習慣などありえなかったわけですし、食べ物となる獲物や木の実などが手に入れば、お腹いっぱい食べることができたかもしれません。でも、それ以外の大半は、空腹で過ごしていた、ということになります。これ、今回のお話のポイントでして。
つまり、私たちの身体は、そもそもが、空腹に耐える状態を常態としていたということなんですね。空腹に耐える、というか、食べ物が入ってこない、という状態を前提に作られている、ということなんです。
もちろん、原始時代と現代とではまったく環境も違うので、それをそのまま適用するべきだというつもりはありませんけれども、少なくとも、そもそもどういうことが基本となって私たちの身体が生命活動を営んでいるのかということを知ることは、今ある様々な病気や問題に対する何らかの解決策を見出す糸口が見えてくるのではないかということです。
私たちを含め、すべての生き物は、外から栄養を取り入れて生命活動を営んでいますよね。
人間にとって、外から栄養を取り入れる、ということは「食べる」ことに他ならないわけで、そのためには、食べ物となるものを何とか調達してこなくてはならない。つまり、獲物となるものを捕まえたり、あるいは、木の実などを拾ったり、農耕をしてそこから食べ物を収穫したりすることで、食べ物を得るしかなかった。
これはかなり労力のいることだと思いませんか。しかも、獲物がいなかったり、捕まえられなかったり、あるいは、干ばつなどで作物が育たなかったり、いわゆる飢饉が起こったりしたら、食べられないという状況が発生するわけで、自然とともに生きている限り、現代のように食べ物がいつでもどんなときでも手に入るという保証はどこにもなかったわけなんですね。
だから、身体は、食べ物が断たれてもある程度は大丈夫なように、その飢餓状態に対応できる仕組みを備える必要があったんです。
空腹に耐えられる仕組み
どういう仕組みになっているかというと、まず、食べ物が入ってくると、私たちの身体はそこから「消化・吸収」を経て、生命活動に必要なエネルギーを作り出し、そのエネルギーを筋肉や脂肪に蓄えていきます。だって、次にいつ栄養が補給されるかわからないのですから、とにかく、今入ってきた栄養は微塵も無駄にしないように大事に貯めようとするんですね。
そして、当たり前のように思うかもしれませんが、食べ物が次に入ってくるまでの間は、自分の体の中に蓄えたエネルギーを少しずつ切り崩して使いながら生命活動を繋げていくんです。
まるで、収入の一部を貯金し、収入が断たれたときにその貯金を切り崩して生活していくかのように。
こういう仕組みが備わっているということは、飢餓に対して対応すること自体が、じつは身体にとっては自然な反応であり、なんら身体に無理を強いるものではないということになるんだと思います。
そう考えると、現代のように規則正しく、しかも、いつでもお腹が空いたと思えばすぐにでも食べ物が手に入ってしまう状況など、身体は予想だにしていなかったことなんですね。お腹がすいた時に、あるいは、お腹がすいてなかったとしても、食べ物が不自由なく身体に入ってくること自体が、逆に、不自然だということになるんです。
そう考えると、本来、飢餓に対応可能な、身体に備わっている機能を充分に使うことなく、常に、栄養を補給して「食べ過ぎ」ている状態にある私たちにとっては、あえて、飢餓状態を作り出すような「断食」をすることが、身体の機能をアップさせる、などとしてもてはやされるようになってしまったわけです。「断食」をしないと身体のさまざまな機能が最大に生かされてこない、という状況になってしまっているということ自体が、なんというか…本末転倒というか…いのちというものに対して、なんともったいないというか申し訳ないことをしてしまっているのだろう、ということなんですよね。
そして、もうひとつ、ここで言及しておきたいのは、「お腹が空く」ということについてなんですけれども、今の私たちは「お腹が空いた」ということを、何か食べなくちゃ、というサインとして受け取ってしまいますが、これ、本当は、そろそろ活動をしてくれよ、というサインなんですね。
どういうことか申しますと、これもやはり、人類の歴史を遡ってみてみるとわかるんですが、狩猟採集の生活をしていたとき、人間の仕事は、もっぱら食糧の調達、ということにほかなりません。
お腹が満たされれば、のんびりしたり、まぁ木の実を拾ったり、農耕が始まってからは畑を耕したり、といった生活です。で、お腹が空くと、そこから、さぁ食べ物をとってこなくちゃ、といって活動を始めていたんですね。つまり、「お腹が空いた」というのは、次の栄養を入れる準備ができたから、そろそろ動いて何か食べ物を調達してくれよ、というサインだったということになるわけです。
前回入ってきた食べ物を、エネルギーに変換して、身体中に充電が完了しましたよ、ということなんです。
空腹感は、さぁこれから活動してください、という活動モードへのスイッチをONにさせる指令だったはずなんですね。
空腹感は気持ちがいい
なるほど、この空腹感で活動すると、確かにとても気持ちがいいことがわかります。
私は趣味でダンスをやっているんですけれども、お腹が空いている状態でレッスンに行くと、身体のキレが違うんです。そして、とても気持ちよく動ける。
これは実感にもとづいた感覚なので、自信をもってオススメできますけれど。まぁどの運動にしても、基本的にはお腹がいっぱいのときにやるのはよくないというのは一般的ですけれども、お腹が空いている状態で動く、ということのメリット、爽快感は、格段に違います。
で、そうやって動いた後というのは、実は、動く前よりもそれほど空腹感を感じていないんですね。
これは、もちろん、いろいろなホルモンとの関係も深いんですが、それほど空腹感を感じないで、食事をすることができるので、「食べ過ぎ」や「ドカ食い」も防ぐことができるんです。しかも、汗をかいてある程度「毒出し」をした身体は、いいものを求めます。いいもの、というのは、質のいいもの、という意味ですけれども、たとえば、ジャンクフードなどはそもそも食べたいと思わない、ということです。
そして、空腹で動いた後にこそ、そういう質のいいものを、美味しく頂ける。
身体って、ほんとうに、凄いなぁと思いますね…。
理に適っているというか。
まぁ、そんなふうに、もともと身体に備わっている素晴らしい機能があるのなら、それを最大限活用してみようじゃありませんか、ということで「断食」を取り上げてみようと思ったのでした。
まず、食べ物が入ってこない、ということで身体の中ではどういう機能が活性化されていくかといいますと。
最初に効果が出るのは、腸です。当然ですよね、だって、食べ物が入ってきて、一番にそれらが蓄えられて「消化・吸収」が行われていくのが腸なんですから。
口から入った食べ物は、胃や小腸で分解され「消化・吸収」されていきます。そしてその残りかすが大腸に送られてくるわけなんですけれども、大腸ではその残りかすをお通じとして身体の外へ排出しようとする機能がありますね。実際に栄養の「消化・吸収」を担っているのは、小腸というところで、これは胃・十二指腸の先から大腸の手前までの組織で、長さでいうと6~7mくらいあるんですが、その表面積はなんと、テニスコート1面分くらいもあると言われているんですね。
で、そこで数時間かけて大事な栄養分を取り入れたあと、その残りかすを大腸へと送ってくるんですね。
で、大腸では、主に水分の吸収と、この残りかすから便を作ってそれを体外へ出すということを行っているんです。
食べ過ぎることの恐ろしさ
こういう機能が、食べ過ぎている状態だとどうなるかというと、胃や小腸に負担をかけるばかりでなく、この残りかすも大量となって、お通じを作る大腸のお仕事が追いつかずに、本来、便として老廃物をまとめて体外に排泄していくという仕事ができなくなってきます。
そうなると、少しずつ、腸の壁などにそのカスがこびりついて、ゴミのようにたまっていくんですね。これをまぁ一般には「宿便」といっているのですけれど。
まぁ便が宿っちゃうと捉えられてしまったんでしょうね(笑)。
ちなみに、美容関係などでもよく「宿便」という言葉は聞きますが、「宿便」がありうるかということについては、医学的根拠はまったくありません。なぜなら、腸の壁は粘膜という組織でできていますが、そこからは常に粘液というある種の液体が出ていますので、本来は便がこびりつくということは、基本的にはないはずなんです。しかも、便というのは食べ物の残りかすだけで作られているわけでは決してありませんので、たとえ食べていなくても、便自体は形成されるんですね。これについては後述します。
まぁでも、「宿便」というものがあるかどうかの議論は別として、さきほども書きましたように、あまりに「食べ過ぎ」ている状況においては、大腸の機能の大事なひとつである水分の吸収に関係するお仕事が上手にコントロールされなくなって、腸壁からの粘液が出にくくなったり、便となる塊自体の水分量のバランスが悪くなったりして、カスが壁などにこびりつくということが起こることは、充分に考えられることだろうと私は思っています。
そうなると、体内の掃除やさんともいうべき大腸自体が汚れていってしまう、ということになるわけなんです。
大腸が汚れると、どういうことが起こるのか、というとですね。
大腸には、ご存じのとおり、腸内細菌といわれるおびただしい数の菌たちが存在していて、まぁその種類や数は何億何兆ともいわれています。重さにすると、なんと1kgくらいはあるんだそうです。
で、この菌たちの中には、身体にいい働きをする善玉菌と、身体によくない働きをする悪玉菌と、そのどちらにも属さない菌がいるといわれていて、もちろん、この分類に限りませんが、とにかく腸内では、様々な細菌や微生物といわれるものたちが集まっているんですね。
で、これらの集まりを“腸内フローラ”といい、最近でもまたNHKでこの特集が再放送されていましたけれど、これがダイエットや美容にも影響を与えているとして脚光を浴びています。要は、腸内の細菌たちのバランスが身体全体への健康にも影響を与えているということなんですね。
ちなみに善玉菌とよばれるのは、有名なところでいえば、ビフィズス菌や乳酸菌などのことで、悪玉菌というのは、黄色ブドウ球菌とかなんか悪そうな名前の菌です(笑)。そして、どちらにも属さない菌は、この腸内フローラのバランスが崩れたときに、残念ながら悪玉菌を応援してしまうような菌なんです。
こういう菌のバランスを保つべく、大腸では24時間休むことなく善玉菌と悪玉菌のあいだで闘いが繰り広げられているんですね。で、食べ物の残りかすとともに、便として形成されるもののうち、その1/3はこれらの菌の死骸なんです。さらにそのほかにも、常に腸の壁の細胞たちも日々、生まれては死んで、の繰り返しをしていますので、剥がれ落ちた腸壁の細胞なんかも含まれてくるんですね。
なので、お通じというのは、身体からの大事な大事なお“便”りであり、メッセージなんですね。そのメッセージを毎日ちゃんと受け取って、つまり、自分の排泄物をきちんと見て、その色や硬さ、臭いや混じっているものなどから、自分の身体の状態を知り、健康管理に役立てていかないといけないと私は思うんです。だから、よく、毎日興味を持って自分のお通じと出合ってください、と伝えているんですけれど(笑)。
話を戻しまして、まぁいうなれば、大腸というのは、そのお通じと腸内細菌のたまり場、ということになります。
ここが汚れるということは、残りかすと菌の死骸が体内に(大腸内に)とどまっているということに他なりません。
そうなると、本来、身体にいい働きをしてくれる腸内細菌群の菌たちが働きにくくなることにつながりますよね。
断食と免疫機能の関係
で、腸というのは、実は、免疫機能とも密接に関係しているんです。免疫機能というのは、「疫」から「免」れるシステムのことで(笑)、要は、外から身体の中に侵入してきたもの、まぁこれを異物といいますが、身体はこの異物を自分ではないものと認識するのですけれども、この異物に対して自分を守ろうとする働きのことを「免疫機能」というんです。
で、このシステム、凄く精巧にできていて、セ○ムとかアル○ックとかよりもはるかに成功緻密なセキュリティシステムといえます。というとそれらの会社の方々から怒られそうですけれど…。
この身体のもつ素晴らしいセキュリティシステムについて簡単に説明しておきますと。
何かが体の中に侵入したときに、まず、通常は血液中によくいる白血球というものの一味が何よりも先に現場に駆けつけます。
まぁすでに、この段階で、「自分じゃないもの=異物」が入ってきたぞ、と認識するという時点で、素晴らしいと思うんですけれども。だって、誰から教わるでもなく、侵入者が侵入者であるということを認知するわけですから。
まぁそれはともかく、いち早く現場に駆けつけた隊員(白血球の一味)は、次に侵入者の情報を集めます。どんな奴でどんな特徴をもっていてどんな危険性があるのかなどなど。
で、それを免疫システムの司令官に伝えるわけです。
そうすると、司令官は腕利きのスナイパーにその侵入者をやっつけるように命じるとともに、工場内で作業する作業員たちに、侵入者の動きを封じ込めるための物質を作るよう命じるんですね。
そして、これらが協力して侵入者をやっつけるとともに、次、同じ侵入者がきたときには、この時の情報をもとに素早く、対抗する物質を作って身体を守るという仕組みです。
すごいと思いませんか。一国の防衛システムにも劣らない、身体の防衛機能です。しかも、ちゃんと身体の中で、腕利きになるための訓練を受けるところまであり、それを見事に修了した精鋭たちのみが実践の場に送り出されているんです。
で、ここで登場した司令官やスナイパー、作業員たちというのはリンパ球といわれるもので、白血球とともにこれらは血液中にも存在しますが、多くはリンパ系の組織に存在しているんですね。
このリンパ系というのは、この免疫システムの重要な構成要素となるもので、いろいろあるんですけれども、ざっくりいうとですね。
リンパ節という異物を集めて処理する関所みたいなものが、身体の要所要所に存在していて、それらが身体中に張り巡らされたリンパ管という血管みたいな管とつながりあって、いわゆる異物撃退セキュリティネットワークを形成しているんです。で、その中を体全体のリンパ液が通って運ばれているんですね。
で、リンパ液というのは、毛細血管というとても細い血管の薄い壁から、血管の外へと浸透するようなかたちで出ていく液体から作られるもので、この液体は、いろんな組織を養う酸素やたんぱく質、その他のさまざまな栄養素を含んでいるんですね。もちろん栄養素だけでなく、細胞がお仕事をしたあとに出る老廃物なども含まれいます。まぁ言ってしまえば、これは血液とほぼ同じ成分といってもいいくらいなんです。血液のうちの、一部が含まれていない液体。そして、この液体の一部は毛細血管に戻り、一部はリンパ管に入っていくんですね。リンパ管は、端がそのままトンネルの入り口のようになっていて、この液体がゆっくりじわじわと入っていくことができるようになっているんです。出口のない、というか、出口がはるか遠くにあるトンネルみたいなものですね。
で、この液体はこのリンパ管に入った段階で、リンパ液とよばれるようになるんですけれども、細いリンパ管は他のリンパ管と合流しながら太くなっていき、最終的には、左の鎖骨あたりで静脈につながるんです。つまり、リンパ液の出口はここになるんですね。まぁ詳しく言うと、右の鎖骨あたりにもあるにはあるのですが、身体のほとんどのリンパ液は最終的にはこの左胸の近くにある静脈に注がれて、血液の流れに戻っていくということです。
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ちょっと専門的で、つまらないお話になってきましたが、もうちょっとだけ(笑)。わたしたちの身体の大事な防衛機能に関することなので、続けておきますね。
このリンパ液。これは、組織の中の細菌などの異物や、がん細胞、死傷した細胞などを、リンパ管を通して運んでいくんですけれども、このリンパ液には多くの白血球も含まれているんです。
そして、リンパ液によって運ばれる物質というのは、必ず最低でも1つのリンパ節(関所)を通過する仕組みになっているんですね。
リンパ節には、さきほどの白血球やリンパ球などが、ぎっしり網の目状に詰まっていて、そこをリンパ液が通ることで、血液に戻る前に異物が取り除かれ破壊され、細菌や微生物などは濾過されてリンパ球たちに攻撃されるというわけです。
で、このように微生物や異物を捕えるとともに、免疫システムを担う精鋭隊が集まってそれぞれ互いに作用し、特定の免疫反応を行うための場所というのが、じつは、小腸にあるんです。
小腸だけではなく、扁桃や虫垂などもそうなんですけれど。風邪を引いたときによく扁桃腺が腫れるというのは、精鋭隊たちが風邪の菌やウィルスとそういう闘いをして、その後処理をしている場だからなんですね。
で、小腸に集まっているこの免疫を担っているリンパ球がきちんと作動するかどうかは、実は大腸の腸内環境に大きく影響されるということなんです。
そのキーになるのが、腸内フローラ、つまり腸内細菌たちの働きにかかってくるというわけなんです。腸内細菌たちが作り出す物質によって、リンパ球の働きが活性化されたり、働きやすくなることができるんだそうです。
やっと、戻ってきました(笑)。
大腸が汚れて、腸内環境が悪くなると、免疫システムと深く関わっている腸内細菌が働けなくなって、免疫機能にもその影響が出てしまう、という流れになるわけです。
免疫機能に影響がでるということは、身体全体のあらゆる機能に影響が及ぶということにつながるんですね。
そして、便をきちんとしっかり出すことができれば、当然、老廃物や毒素も一緒に出ていきますし、リンパ系の働きもしっかり作動しますので、お肌にもハリ・ツヤが出てくる結果をもたらすことにつながります。
このような機能を大腸に最大限発揮してもらうためには、まず、その大腸の機能には限界があるのだということを知り、そして、体の老廃物や残りかす、菌の死骸などを便としてまとめて、体の外に排出するという大腸の機能を、正常に、イキイキと働かせるためには、どうしたらいいのかということを考えなければいけないと思うんですね。
まぁ大腸だけに限らず、なんですけれど。
断食と解毒作用
で、「断食」をすると、この腸の働きだけでなく、生命を維持する機能そのものが高まってくるという効用もあるんです。これもまた重要な効果でもあるんですけれど。
現代の食生活のなかには、いろいろな「毒」が含まれていて、まぁ「毒」というのは「不自然なもの」と捉えていただければいいのですが、化学調味料や人工甘味料など食品添加物や農薬などもそのひとつです。
そういう「毒」はおおかた脂溶性といって、脂にとける性質をもっているんですね。
で、その「毒」が身体の中に入ってくると、脂肪に溶け込んでどんどんたまっていってしまうんです。脂肪に溜まってしまった「毒」を抜くには、脂肪を入れ替えるしかないんですね。
まぁ、じんわりゆっくり時間をかけて汗をかくというのも解毒には効果がありますが、根本的な解決には、脂肪そのものを入れ替えるというのが一番だと思います。
で、脂肪を入れ替えるという意味で、「断食」はとても効果的な解毒作用があるといえるんです。
というのは、身体は、外からの栄養が入ってこなくなると、脂肪をエネルギーに変えて利用する仕組みが備わっているんですね。
つまり、食を断つことで、その間にじゃんじゃん脂肪が燃焼されて生命維持活動に必要なエネルギーが産生されていくんです。
そうすると、脂肪自体が燃焼していくので、そこにあった「毒」も一緒に排出されていくという結果になるんです。
こんなふうに、「断食」をすると、体をあえて飢餓状態にするので、その状態で生命を維持するためのシステムが次々と作動し始めるんですね。
なので、このほかにも、ホルモンの分泌がよくなったり、先ほども書きましたが腸内細菌の働きがよくなったり、体全体の、生命維持活動の機能がアップするということになるわけです。
ちなみに、空腹は最強の性力剤とも言われていまして、食べ物が断たれて自分の生命の存続が危ぶまれると、私たちの身体は、動物の本能として、次の命だけは残しておこう、とする本能が働いて生殖機能も増強されることになるんですね。
現代、日本に限らず、男女ともに不妊率が高くなっているのも、この飽食の時代における肥満の増加と無関係ではないように思えてなりません。事実、肥満になると、新陳代謝などに関わるホルモンの産生や分泌が低下してしまうので、基礎体温は下がりますし、脂肪燃焼もしにくくなりますし、そうなるとさらに体内に余分な脂肪や水分がたまっていきますよね。で、たとえば、脂肪がふえると、実は脂肪細胞という細胞が、女性ホルモンに似た物質を作り出し放出するんですけれども、実はこのために、男性ホルモンの働きが弱まって、性力が低下するという結果がもたらされてしまうことにつながるわけなんです。
性機能に限らず、「お腹が空いた」という状況になると、胃から出るあるホルモンのおかげで、脳のなかで記憶に関する重要な役割をはたす海馬というところの周辺の血流がよくなって、いわゆる、頭が冴える、という状況が生み出されるんですね。しかも、食べ物が入ってこないことは「毒」が少ない状態ともいえますので、脳の中に血液がいくときに、脳血液関門という、ここにも血液の関所があるんですが、そこをすり抜けてしまう「毒」自体も少なくなるということになります。そうすれば、脳へのダメージも少なくなるということになりますよね。
こんなふうに、様々な機能が活性化されて、身体中が、イキイキと、生きるチカラでみなぎってくるんですね。
そこで、普段からの「食べ過ぎ」を改め、あるいは、ときに「断食」をして、たとえば、大腸が処理すべき残りかす自体の量を減らして、大腸を汚さないようにする。たとえば、脂肪にたまった「毒」を排出する。たとえば、パートナーと素敵な性生活を送る。などなど、これらは、もちろん、たとえば、のお話で、何でもいいのですが、何のために何をするか、だと思うんですよね。それが、実は日々の生活そのものとなり、どんな人生を歩んでいるのか、そしてどういう最期を迎えることを目指すのかということにつながっているのではないか、と。
そんなふうにして、徐々に本来の身体がもっている機能を取り戻して、美容にも健康にもいい影響をもたらすということにつなげていきませんか。
というわけで。
では、実際にはどういう「断食」をしたらいいのか、というお話にうつりますね。
はい。
「断食」といってもけっこういろいろな「断食」があります。
でも、食を断つということは、一歩間違えると、かえって身体の健康を損なうことにもなりかねない危険性を孕んでいますので、ここでは、簡単にできる方法のみを紹介していきたいと思います。
簡単にできる、というのは、ある程度専門の人の指導を要するような「断食」については触れない、ということです。
だって、これを読んでやってみようかな、と思って、フツウの日常生活のなかで自分でできるものでなければ、意味がないですよね。
なので、明日からでも、いや、今からでも始められて、専門の人の指導がなくても比較的安全に行える「断食」に限定してご紹介していこうと思います。
その前に、もう一度ここで留意しておきたいのは、私たちの普段の生活が、「断食」が必要となるほど、ひどい食生活で「食べ過ぎ」な状態を作り出してしまっているということ。
なので、この「食べ過ぎ」を反省し、「断食」などしなくてもいいような食生活を送るように、普段から心がけていくことが大切なんだということ。
断食にチャレンジ!
それを忘れなければ、「断食」にチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。
まず、食を断つ時間(期間)で分類してみますと。
★プチ断食
半日断食ともいわれます。
これは最も、やりやすい断食のひとつで、朝食を抜く、というものです。あるいは、夜を夕方18時頃までに食べて、朝食まで最低でも12時間、本来は朝食を抜いてお昼頃まで18時間空ける、というもの。
これは、食べ物が身体に入ってきて「消化・吸収」システムが作動し始めると、様々なものが、最終的にエネルギーとして蓄えるためにもっとも適したかたち(ブドウ糖)にまで分解されて、筋肉や脂肪に蓄えられていくんですが、それにかかる時間がだいたい4~6時間くらいといわれています。
これが終わったころに空腹感が生じるんですが、ここでもう6~12時間おくことで、「消化・吸収」の際にフル活動したシステムをいったん休ませるということ、そして食べ物が入ってこないぞ、という状態で飢餓状況を想定させることで、身体の生命維持機能をどんどん上げる、ということを可能にします。
これならできそうですよね。というか、毎日でも、一生続けても、大丈夫です。1日3食お腹いっぱい食べている生活をしている人は、これから始めるといいかもしれませんね。
ちなみに、“朝を食べないと…”というのは迷信です。
これまでにお話してきたように、朝、「お腹が空いた」というのは、「活動をはじめなさい」という身体からのサインなんですね。夜に摂取した食事によってフル活動した「消化・吸収」機能が仕事を終えて、「身体中にエネルギーが充填されました、さぁこれから次の栄養を取り入れるべく動いてください」という状態になったということなんです。
ということは、朝一から身体は食べ物を受け入れる体制にはなっていないということになるんですよね。
なので、朝を抜くことはある意味、自然のしくみに従ったものなんですね。
ただ、水分は必要かと思いますので、水分はとるようにします。ここでいう水分というのは、純粋なお水、ミネラルウォーターなどがいいと思いますね。
よく、水分というとき、「コーヒーが好きで、コーヒーは何杯もよく飲んでるんですけど」という方がいらっしゃいますが、コーヒーというのは、そこに含まれる成分から、利尿作用もありますので、身体からは水分を排出する方向に働く飲み物ですので、身体にとって大切な水分の役割は果たしてくれません。なので、通常、水分を摂るというときに、コーヒーは水分量にカウントしないようにしてくださいね。
まぁ、「断食」をしていて、どうしても我慢できないときは、自家製の野菜ジュースなどを飲むことをおススメします。市販のジュースでもいいのですが、これにはいろいろな添加物などがどうしても含まれてしまっているんですね。
「断食」によって生命維持機能がアップしているということは、そこで摂取した栄養を吸収する機能もアップしているので、そんなときに、ジャンクなものや、「毒」の多いものを入れてしまうと、そういう身体に悪いものを一気に吸収してしまうことになるので、なんのために「断食」したのかわからなくなってしまいます。
なので、あとでまた紹介しますが、「断食」をしたときは、そのあとの食事に気を付けることがとても大事になってきます。
そして、このときのお昼や夜の食事中とその食後3時間くらいは、水分はとらないようにします。というのは、食事の中にある程度の水分は含まれていますし、胃の中にモノが停滞しているときに水分をとると、胃液を薄めてしまうということと、水分の排出が抑えられてしまうため、むくみの原因になりやすいからですね。
で、できれば昼と夜のお食事では、食べ過ぎないよう量に気を付ける必要があります。つまり1回の食事量を多くしない、ということ。
朝食べてないからといって、増やさないことが大切です。とくにお昼は、「半日断食」直後になるので、なるべく身体に負担のないメニューで少な目の量にしておくのがポイントかと思います。
まぁ夜は、いつも通りの量を食べてもいいかと思いますけれども。まあ腹八分目くらいがいいかと思います。
このときのお昼の食事内容については、後述しますね。
★1日断食
これは、前述の半日断食を1日にしたもので、丸1日、朝起きてから夜寝るまで、水分以外は一切とらないという方法です。
これは、休みの日や週末などを利用すればうまくできるかと思います。水分だけはきちんと摂るようにします。まぁミネラルウォーターを1.5ℓ~2ℓ程度は補給するようにしてくださいね。
これも、どうしても我慢できない場合には、半日断食と同様、自家製の野菜ジュースなどを180mℓくらい(コップ一杯程度)を朝昼晩の3回くらい摂ることで対応していくといいかと思います。
★1日1食断食
1日1快食ダイエットともいわれます。プチ断食に近いですね。
これは、朝を抜いて、昼か夜に1食食べるというものです。これはどちらでもいいと思いますが、ダイエット目的ならお昼に食べるとしたほうが効果は大きいと思います。
というのは、夜はそのあと、身体は休息モードに入りますので、どうしても摂取したエネルギー源は、あますことなく蓄えようとしますから、ダイエットしたい人には、昼、入ってきたエネルギーを比較的消費してくれる間に食べておく、そして夜は、必要なエネルギーは自分の脂肪を燃焼させて調達する、というのが一番効率のいいやり方かと思いますね。
で、ここでは、この1食は何を食べてもいい、とする専門家が多いです。
つまり、我慢することによるストレスがもたらす身体への悪影響を減らすということなんだろうと思います。
ただ、何を食べてもいいとはいえ、ここでジャンクフードなど食べたら、何のために「断食」しているのかわかりませんよね。
やはり、ある程度は身体にいいものを心がけた方がいいのではないでしょうか。身体にいいものって何か、ということはまたどこかで改めてお話したいと思います。
今まで1日3食しっかりお腹いっぱい食べていた人が、1食または2食にするだけで、充分、身体は生き返ってきます(笑)。
身体にとって入ってくる絶対量を減らすということは、それだけ、入ってくる「毒」も減りますし、「活性酸素」も少なくなるということです。これも一生続けられる「断食」ですね。
ちなみに、イスラムの教えに従ってムスリム(イスラム教徒)の人たちが”ラマダン”という時期に行っている「断食」は、この1日1食断食に近いものがあります。彼らは、イスラムの暦にしたがって、ある決められた期間、宗教上の義務として「断食」をしますが、この月の初めから終わりまで絶食をしているわけではなくて、この”ラマダン”の間、日没から日の出までの時間に1日分の食事をすませているんですね。その食事内容は、普段よりは水分を多めにして、食するものもの、大麦のお粥や、ヤギのミルクなど、私たちが「断食」を行う上でもとても参考になるものだと思います。今年(2015年)はどうやら6月18日から7月16日までが”ラマダン”にあたるそうです。で、もちろん、病気の人や妊婦さんなど様々な状態に応じて「断食」が免除されたり、やり直しがきいたりと、ずいぶん緩やかなものであるそうです。宗教上決められているので、身体と心のリセットを図るには、最適なものであるような気もしますね。
ま、話を戻しまして、このほかにも3日断食、7日断食といった本格的な「断食」もあるのですが、ここではちょっと控えておきます。
で、このような「断食」をする際の手法としては、
☆水断食
水と塩分のみで行うもっとも古典的な方法。
☆ジュース断食
野菜や果物のジュースのみをとりながら行う方法。
さきにも触れたように、このジュースはなるべくなら市販のものではなく、自分でミキサーやジューサーで作るジュースのほうがbetterですね。これは、完全に飲食を断つわけではないので、比較的楽に苦痛なくできるのではないでしょうか。
☆酵素断食
酵素ジュースやサプリメントなど、身体に必要となる酵素のみを補給しながら行う方法。
これが最も効果的、とする専門家の方もいらっしゃいますが、ここでも摂取する酵素ジュースやサプリが本当に身体にいいものでできているのかどうか、をきちんと調べる必要があるかと思います。世の中、まがい物があるのが常ですので、気を付けたいところですね。
などなど、このほかにも、おすまし汁断食、などさまざまにありますけれども、その辺は好みや自分の意志と相談しながらやっていけばいいのではないかと思います。
「断食」中の食事と「断食」後の食事
さて、では最後に、「断食」でもっとも重要となる、「断食」中の食事と「断食」後のお食事の仕方をご紹介して終わりにしたいと思います。
半日断食にしろ、1日断食にしろ、1日1食断食にしろ、「断食」中に摂取する食事にこそ、注意が必要になってくるんですね。初めのうちは普通のお食事でもいいそうなんですが、ちょっとずつ慣れてきたら、まず主食をご飯から五分づき米や玄米・発芽玄米などに変えていくことをおススメします。
ただ、胃腸の弱い人には玄米などは負担になってしまうので向きません。そういう方は、ふつうのお粥でいいと思います。
副食は、小魚や大豆製品、野菜中心(生野菜や温野菜・煮野菜など)のメニューがいいですね。
「断食」をしているときには、お肉や油はなるべく避けた方がいいと思います。というのは、動物性のものに含まれる脂肪には、腸管を腐敗させ宿便をため込む原因になるという説があるくらいで、とくに「断食」中の腸にはあまりよくないからですね。ただ、動物性のたんぱく質も多少は必要ですので、摂るのであれば鶏肉や卵あたりはいいと思います。
次に、これとても重要なんですが、1日断食をしたあとの食事の再開の仕方です。
これは、「断食」をしたあとの食事方法として有名ですが、「断食」をしたら、同じ日数をかけて通常食に戻していくという鉄則があります。
たとえば、ここで紹介した1日断食をしたとしますね。そしたら、普通の食事に戻すまで1日かける、ということです。
もし3日断食をしたとしたら3日かけて戻していく、ということ。じゃぁその間、どんな食事をするのか、というのを今から説明します。
これは、病院でも手術などでお腹を空っぽにしなくてはならなかった人に対して、術後に食事を再開していくときに用いている療法とまったく同じです。
なので、間違いなく、安全な方法かと思います。患者さんの場合には、お腹の状態に合わせて、主食は重湯から3分粥、5分粥、7分粥、全粥、そしてふつうの米飯へと、形態を徐々にあげていくんですね。それも1食ずつ上げていく場合と、2食あるいは、1日ごとに次のステップへと段階を踏んで上げていくケースがあるんですね。1食ずつ上げていく、というのは、食事を再開するときの最初の食事を重湯にしたら、次の食事を3分粥、さらにその次の食事で5分粥へ、といった感じで、1食毎に普通のご飯に近づけていくということです。
もちろん、これは“病人”に対する対処法なので、比較的健康な私たちはそこまでする必要はないと思いますが、やっても問題はないと思います。
これを参考にすると、「断食」が明けた直後の最初のお食事は、まず、重湯です。重湯というのは、お粥の上澄みの部分、白く濁ったトロっとした液体、あれです。重湯は「消化・吸収」に負担をかけずに必要なカロリーが取れる優れものなんですね。
で、副食は、具のないお味噌汁。まずはそこから始めます。ただ、1日断食くらいであれば、ここまで落とさなくても大丈夫かと思いますので、たとえば5分粥くらいからスタートしてもいいかと思います。
味がないとどうも、という方は、梅干しやちょっとした漬物などとともに食べるといいですね。
で、次の食事で、また形態をアップさせて主食を全粥にして、お味噌汁や野菜のスープなどの中に、カタチが崩れるくらい柔らかくなった具材を入れて食べるようにしていきます。
あるいは、カボチャとかサツマイモなどをすりつぶしたようなものもいいですよね。1日断食くらいであれば、1日3食の中で通常に戻していくステップを3段階にわければいいわけなんです。
いわゆる、赤ちゃんが離乳食を始めるときと同じような感覚で再開していったらいいんですね。
そして、何を食べるかというよりは、何を食べない方がいいかということを基準に進めて行ったらいいかと思います。
なので、いきなり固形物をバクバク食べるとか、脂の多い肉・魚、油、それにお饅頭やケーキ、マフィン、チョコレートなどお砂糖やバターなどが入ったお菓子類は、禁忌といってもいいくらい、避けたほうがいいものです。
普通食に戻ってからであれば、多少はいいと思いますが、せっかく「断食」をして体をリセットしたのですから、普段の生活でも、あまり身体によくないものは摂り入れないような食生活にしていきたいものですね。
でも、たまには、いいと思います。たまには、というのは、月に1~2回くらいでしょうかね。それくらいは、好きなものを好きなだけ食べる。それもありかと思います。
キレイになりすぎても、対抗力のようなものがなくなってしまいますから、多少は、清濁併せのむということも必要かと思っています。
まとめ
いかがでしょうか。
単に、ダイエットのため、美容のためにファスティングをするのもいいと思いますが、身体本来の機能を考えて、ときどき「断食」をして、そして最後はそんな「断食」など必要のない身体にしていきたいと思いませんか。
身体にやさしい生活を…
いのちが喜ぶ生活を…
そんなことのために、この「断食」について書いてみました。
「断食」をやったことがないあなた。
やったことはあるけど、あんまり効果が感じられなかったあなた。
身体への敬意をもって、身体に感謝しながら、その身体が一番輝くために。
一時的に食を断ってみる。
身体が軽くなり、
本来の機能がメキメキと力を発揮して、
心身がとてもイキイキいてくることを感じられると思います。
どうか、健やかな身体で、やりたいことがやれる、健やかな毎日を送ってほしいなと思います。
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