ステロイドと抗生物質の力でニキビを改善!リンデロンVG軟膏の有効成分について
リンデロンVG軟膏がニキビ治療のための外用薬として処方されているのには、リンデロンVG軟膏の有効成分であるゲンタマイシン硫酸塩とベタメタゾンが関係しています。ここでは、この2種類の有効成分についてご紹介していきます。
■ニキビの原因菌を殺菌!抗生物質のゲンタマイシン硫酸塩
ゲンタマイシン硫酸塩は、アミノグリコシド系抗生物質の一種です。MSD株式会社で製造・販売されているゲンタシン軟膏の有効成分でもあります。
そんなゲンタマイシン硫酸塩には、皮膚の細菌がタンパク質と合成するのを防ぐ作用があり、皮膚に塗ることで殺菌効果を期待することができます。ニキビは、アクネ菌や黄色ブドウ球菌、マセラチア菌といった細菌によって引き起こされる症状です。ゲンタマイシン硫酸塩は、そういったニキビの原因菌にも殺菌効果を発揮するため、ニキビの治療に有効な成分とされています。
■肌の代謝を促して皮膚の炎症を抑制!ステロイドのベタメタゾン
ベタメタゾンは、ステロイドの一種。ステロイドとは、皮膚本来に備わるコルチゾンというホルモンと同じ働きをする成分のことで、皮膚の免疫力を向上させ、皮膚の新陳代謝を促進させる作用があります。そのため、そのためニキビの炎症を抑えるために使用されています。
なお、ステロイドは成分の強さによって、5つの種類に分類されています。最も成分が強いものを1群とした場合、ベタメタゾンは3群に属する成分です。3群はステロイドの中でもそこそこの強さを持つ成分であるため、ベタメタゾンは炎症が皮膚の奥まで進んだ重度のニキビにも有効とされています。
このように、リンデロンVG軟膏のニキビへの効果は、ゲンタマイシン硫酸塩による殺菌効果、ベタメタゾンによる炎症抑制効果、このふたつの成分によって成り立っています。
すべてのニキビに有効とは限らない?リンデロンVG軟膏の効果
ニキビに効果的な有効成分を含むリンデロンVG軟膏。では、実際にリンデロンVG軟膏をニキビに塗ると、どんな効果が期待できるのでしょうか。すべてのニキビに効果的かどうかも気になるところです。そこで、ここではリンデロンVG軟膏のニキビへの効果についてご紹介してます。
■リンデロンVG軟膏が有効なニキビ
リンデロンVG軟膏は、炎症を伴う赤ニキビと黄色ニキビに有効なニキビ治療薬です。リンデロンVG軟膏には、ニキビの原因菌を殺菌し、炎症を鎮めて新しい肌の再生を促す作用があります。そのため、ニキビの原因菌によって皮膚に炎症を起こしている赤ニキビと黄色ニキビには、非常に有効なのです。
実際に、リンデロンVG軟膏を赤ニキビと黄色ニキビに塗った場合、3~4日で症状が緩和されていき、1週間経った頃には、ニキビが目立たない程度まで改善できるとされています。
■リンデロンVG軟膏が効きにくいニキビ
リンデロンVG軟膏は、初期ニキビである白ニキビや黒ニキビには効果が出にくいとされています。白ニキビや黒ニキビの時点では、まだ皮膚に炎症は起こっていません。原因菌の繁殖を抑えることは可能なので、炎症の伴う赤ニキビや黄色ニキビへ発展してしまうのを防ぐことは可能でしょう。
白ニキビや黒ニキビを改善するには、生活習慣やスキンケアなどを見直して、ニキビの原因菌の餌となる皮脂の分泌を抑えるのが効果的です。リンデロンVG軟膏を塗る前に、是非試してみてください。
リンデロンVG軟膏をニキビ治療薬として処方する皮膚科が減ってきている!?
ニキビ治療薬として効果的なリンデロンVG軟膏。しかし近年、そんなリンデロンVG軟膏をニキビ治療薬として処方する皮膚科が減ってきているといいます。その理由としてあげられるのが、リンデロンVG軟膏の副作用です。ここでは、リンデロンVG軟膏の副作用についてご紹介します。
■リンデロンVG軟膏の副作用はベタメタゾンによって引き起こされる
リンデロンVG軟膏の副作用は、有効成分のひとつであるベタメタゾンによって引き起こされます。
前項でもお話した通り、ベタメタゾンはステロイドの一種です。それも、ステロイドの1~5群のうちの3群に属する強い成分です。ステロイドは、成分が強ければ強いほどキツい副作用が起こるのが特徴です。見方によっては危険な薬でもあるため、皮膚の弱い敏感肌の人には処方されないケースも多いといいます。
■リンデロンVG軟膏の主な副作用とは
リンデロンVG軟膏の主な副作用としては、皮膚の発疹や発赤、刺激感や痒みなどがあげられます。眼痛や頭痛、目のかすみや視力低下など、皮膚以外に症状があらわれることもあります。なお、これらの症状は、リンデロンVG軟膏の使用をやめれば2、3日で治まるといわれています。
しかし、副作用が出ているにも関わらずリンデロンVG軟膏の使用を続ければ、身体のステロイドへの免疫反応による皮膚委縮が起こります。皮膚委縮が起こると、シワやシミ、色素沈着や静脈の浮き、顔面蒼白といった症状が引き起こされてしまいます。
万が一、リンデロンVG軟膏を塗って副作用があらわれた場合には、ただちに使用を中断し、専門医に診てもらうようにしましょう。
現在の主流は別の外用薬
最近はステロイドを使用せずに治せるものにはできるだけステロイドを使用しないという流れになっています(2017年4月調べ)。
そのため、日本皮膚科学会による尋常性痤瘡治療ガイドライン2016では「ステロイド外用を推奨しない」とし、非ステロイド系抗炎症薬としてイブプロフェンピコノールクリームを成分としたスタデルム軟膏の処方、またはその他の外用薬(ダラシンTゲル、アクアチムクリーム、ゼビアックス)の処方を推奨しています。
炎症性皮疹に,ステロイド外用を推奨しない.
炎症性皮疹(軽症から中等症)に,イブプロフェンピコノールクリームを選択肢の一つとして推奨する.
炎症性皮疹に,外用抗菌薬(クリンダマイシン,ナジフロキサシン,オゼノキサシン)を強く推奨する.
※クリンダマイシンはダラシンTゲル、ナジフロキサシンはアクアチムクリーム、オゼノキサシンはゼビアックスという薬名で処方
副作用のリスクを低減させるリンデロンVG軟膏の正しい使い方
リンデロンVG軟膏が処方された場合は正しく使用しましょう。正しい使い方さえ守れば、リンデロンVG軟膏は安全かつ効果的なニキビ治療薬です。ここでは、リンデロンVG軟膏の正しい使い方についてご紹介します。
■リンデロンVG軟膏の正しい使い方①1日2回必ず塗る
リンデロンVG軟膏を処方してもらったら、朝と夜の1日2回、洗顔の後に塗るようにしてください。肌質や症状によっては、1日1回で良い場合もあります。医師から指示された回数を塗るようにしましょう。
■リンデロンVG軟膏の正しい使い方②ニキビ部分に薄く塗る
リンデロンVG軟膏を塗るときは、ニキビに薄く馴染ませるように塗るのがポイントです。ニキビを早く治したいからといって、大量に塗ったり、何度も重ねるように塗り込むのはやめましょう。かえってニキビが悪化したり、副作用が起こりやすくもなります。
■リンデロンVG軟膏の正しい使い方③2週間塗り続けて効果を確認
リンデロンVG軟膏のニキビへの効果は、塗布から約2週間であらわれます。しかし、皮膚の体質やニキビの症状によっては、効果があらわれないこともあります。2週間たっても効果があらわれない場合には直ちに使用を中断し、専門医に相談してみましょう。
■リンデロンVG軟膏の正しい使い方④1ヶ月以上使用しない
リンデロンVG軟膏を1ヶ月以上使用すると、副作用の危険性があります。ニキビは治っても、皮膚委縮といった新たな症状を抱えてしまうことになりかねないので、注意してください。
自己判断でのニキビ治療は危険!リンデロンVG軟膏は皮膚科で処方してもらおう
この中には、ドラッグストアや通販などでリンデロンVG軟膏を入手し、自己判断でニキビ治療を行おうと考えた方もいるかもしれません。ですが、リンデロンVG軟膏は医療機関で処方してもらう以外、入手できない薬です。
何度もお話している通り、リンデロンVG軟膏にはベタメタゾンというステロイドが含まれています。ステロイドを含む薬は副作用の起こるリスクが高いため、自己判断で使用するのは大変危険です。医療機関での処方も義務付けられているため、市販で入手することは困難となっています。
ステロイドの点を含め、効果的にニキビを治すためには皮膚科で診てもらうのが一番です。皮膚科なら、リンデロンVG軟膏だけに限らず、一人一人の症状に合ったニキビ治療薬を処方してくれます。自分に合ったニキビ治療を受けるためにも、ニキビにお悩みの方は皮膚科へ足を運ぶようにしましょう。