抜け毛の多さは病気の前兆!?
「髪が抜けていく事は年齢のせいだし、ごく自然な事で仕方ない…」そう思ってはいませんか?
確かに人間の髪の毛は、正常なヘアサイクルによって毎日抜けた分が生え変わっています。しかし、抜け毛の数が急に増えたり、ある特定部分だけがごっそりと抜けるなどの異常脱毛が発生した場合、それは病気の前兆である可能性があるのです。
ここでは、抜け毛による病気の前兆となる症状や対策を詳しく解説していきます。
■自然脱毛と異常脱毛とは?
人間の髪の毛は、1日50本から多くても150本くらいが自然に抜ける毛の量だと言われています。これを「自然脱毛」と言います。
逆に1日の抜け毛本数が150本以上の場合は、何らかの原因で毛髪や頭皮環境が悪くなって抜け毛が大量に発生していると考えられます。これを「異常脱毛」と言います。
抜け毛が自然脱毛か異常脱毛かを見極めるのは、比較的簡単です。抜け落ちた毛の形状や毛根部分を目視で確認するだけなので、一度自分の抜け毛をよく見てみましょう。
抜けた毛の質により原因をチェック!
洗髪時やブラッシングした際に毎日自然と抜けていく髪の毛の量が多いと悩む人は、近年急増しているようです。
しかし、抜ける髪の量だけでなく抜けた毛の質がいつもとは明らかに違う場合は要注意です。ここではそんな抜け毛の量や質による原因をご紹介しますので、自分の抜け毛がどの項目に当てはまるのかをぜひ参考にしてくださいね。
■細くて短い抜け毛が増えている人
抜け毛が細くて短い抜け毛が多い人は、髪の毛が正しく成長しきる前に抜けてしまっている可能性が考えられます。
栄養が行き届かずにヘアサイクルが乱れて髪の成長期間が短くなり、髪が十分に成長できていないのかもしれません。
■抜け毛の毛根部分が細く痩せている人
今度は、抜け毛の毛根部分の形状をチェックしてみましょう。正常な抜け毛は毛根がちょうどマッチ棒のように左右対称に膨らんで丸くなっています。抜け毛のうち8割以上がこの正常な形であれば、正常な抜け毛であると言われています。
しかし、抜け毛の毛根部分が明らかにいびつな形をしていたり、先が細くなっていたり、白い付着物がついていたりする場合は、頭皮環境の悪化や栄養不足、ストレスの蓄積等が原因の可能性が考えられます。
■抜け毛とともにフケが増えて頭皮がべたつく人
抜け毛の原因は、頭皮環境の悪化が主な原因と言われています。頭皮環境が悪くなると、髪を生やす毛母細胞へ必要な栄養素が行き届かずに抜け毛や薄毛が増えて、ヘアサイクルを乱す原因となります。
また、頭皮のフケは洗髪時に力を入れて洗い過ぎたりする事で、本来必要な余分な皮脂まで除去してしまい、逆に皮脂が過剰分泌されて起こると言われています。また、逆に頭皮に必要な皮脂が分泌されなくなる場合にも発生します。
どちらにしても頭皮環境が悪化している事が原因と考えられますので、最近フケが増えた人は要注意です。
■AGA(男性型脱毛症)の人が親族に居る人
テレビや雑誌で最近話題のハゲの代名詞ともいえるAGA(男性型脱毛症)は、成人男性の5人に1人が発症すると言われています。AGAが発症してしまうとヘアサイクルの成長期の髪が休止期に代わってしまい、薄毛や抜け毛が急速に進行します。
遺伝の要素が強いと言われているAGAですが、両親や親戚、兄弟にAGAを発症している人が多い人で、最近抜け毛が増えてきたと感じている人は特に要注意です。
■最近ストレスを感じている人
日々のストレスが蓄積され続けると、頭皮環境に様々な悪影響を及ぼしヘアサイクルの乱れの原因になります。ストレスは自分が無意識のうちにも溜まるものなので、最近抜け毛が増えた人は、自分の生活環境にストレスを感じる事が多いかどうかを見直してみましょう。
異常な抜け毛による病気の症状と原因
抜け毛の量が自然脱毛の許容範囲内や抜け毛の毛根部分の8割以上が正常な場合は、特に頭皮環境の問題はなく心配はありません。しかし明らかに異常脱毛が多く、抜け毛の毛根部分の形が異常な場合は病気の可能性があります。
ここでは、そんな抜け毛によって引き起こされる病気の原因と症状を徹底的に解説しますので、気になる人はぜひ参考にして下さい。
■膠原病(こうげんびょう)
膠原病は病名ではなく、体内にある複数の臓器、筋肉、血管、関節などにそれぞれ炎症が起こってしまう病気の総称です。主に20代~40代の女性に比較的多く見られ、統計ではおよそ1万人に1人の割合で発症すると言われています。
はっきりとした原因は現時点で明らかにはなっていませんが、体の免疫異常や体質、遺伝等、様々な要因が考えられます。また、全身の血液循環が低下して体の隅々まで栄養が行き届かない事で抜け毛が引き起こされます
膠原病は「難病指定」されており、発症すると完治が非常に困難な病気で女性の薄毛と密接に関連しています。膠原病の抜け毛は、円形脱毛症のように部分的に丸い形をした薄毛になる場合が多く、微熱が出たり手足がしびれたり、関節痛やリンパ腺が腫れたりと人によって様々な症状があらわれます。
■甲状腺機能低下症
甲状腺から分泌されるホルモンが減少する事により機能が低下する病気です。男性よりも圧倒的に女性の発症率が高く、40歳前後の女性では軽い症状の人を含めると約5%がこうした症状に悩まされています。
甲状腺ホルモンは細胞レベルで体の成長を促進する作用が備わっており、髪の毛を健康的に伸ばして成長させる働きがあります。しかし、この甲状腺機能低下により細胞の働きが悪くなると、毛髪サイクル自体が短縮されて抜け毛や薄毛の原因になると言われています。
甲状腺機能低下症の抜け毛が進行すると、部分的に薄くなる円形脱毛症のような形になると言われています。また、体にも皮膚の乾燥やむくみ、冷え、疲労感や体重増加、月経異常等、人によって様々な症状があらわれます。
■鉄欠乏症貧血
鉄欠乏症貧血はその名の通り、血中にある鉄分が不足してしまう事で引き起こされる貧血です。現代女性の役10%がこの症状に悩んでいると言われています。
血中成分の中でも、赤血球にあるヘモグロビンが酸素を全身に運ぶ働きをしていますが、このヘモグロビンを生成する為に鉄分が必要不可欠です。体内の鉄分が不足する事でヘモグロビンが生成できなくなって、赤血球の中のヘモグロビンが減少し貧血を引き起こします。
鉄欠乏症貧血を発症すると、体内の血流が全身に行きわたらない為に頭皮の血行が悪くなり髪が細い抜け毛が増えたり薄毛の原因になります。この時の抜け毛の特徴は、髪全体が薄くなる「びまん性脱毛症」のようになると言われています。徐々に進行する為、非常に気づきにくく、症状が悪化するケースが多いようです。
■卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)
卵巣嚢腫は、卵巣の中に脂肪や液体がたまって腫れてしまう病気です。婦人科臓器の発生する腫瘍の中でも、子宮筋腫と並び発生頻度が非常に高い腫瘍の一つと言われています。良性ならば問題ありませんが、正確には検査をしないとわかりません。
卵巣嚢腫は、主に女性ホルモンのバランスの乱れが原因と言われています。無理なダイエットやストレスの蓄積、冷え性な等、若い女性に多く見られます。結果的に、女性ホルモンのバランスが崩れ、卵巣機能が低下して不正出血や生理不順が起こり抜け毛につながります。
卵巣嚢腫に発症した人の抜け毛の特徴は、鉄欠乏症貧血と同じ「びまん性脱毛症」と言われています。女性の脱毛症の中でも非常に発症しやすく、腹痛や腰痛、頻尿や便秘、卵巣のねじれ等の症状が見られるようです。
■脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、頭皮や顔の皮脂分泌量が多い場合に引き起こされる病気です。皮脂分泌が多い為に、それをエサにしてマラセチア真菌という常在している細菌が大量増殖して皮脂を分解します。すると、刺激の強い物質が生じて炎症が起こります。
症状としては、赤みやかゆみを伴いカサカサの状態になるのが一般的ですが、悪化すると頭皮全体にフケや大きなかさぶたが出来たり、皮膚から黄色の浸出液がでてきたりもします。
このような頭皮環境が悪化した状態が続く事で、毛が抜けてしまう「脂漏性脱毛」という病気もある非常に怖い病気です。
頭皮に異常を感じたらすぐに病院へ!
ここまでご紹介した病気の症状に当てはまる項目が一つでもある場合は、できるだけ早く病院(産婦人科等)で検査する事をおすすめします。
毎日の抜け毛が自然脱毛か異常脱毛かを見極める為に、ご紹介した「抜け毛の毛根による判別法」で毛根に異常が見られたり、「1日150本以上の抜け毛」が発生した場合には、自分で判断せずに深刻な症状が出る前に必ず病院(産婦人科等)へ行きましょう。