看取りができるスタッフになるための実践を伝える講師陣

  • 西久保 孝子

  • 神谷 貴志

  • 柴田 久美子

  • 小川 利久

  • 小林 悦子

西久保 孝子(Nishikubo Takako)

社会福祉法人きらくえん 高齢者福祉施設けま喜楽苑 施設長

兵庫県尼崎市生まれ。龍谷大学卒業。学生時代に、きらくえんの市川理事長が行った講演【「喜楽苑」の取り組みに】魅せられて、平成7年に社会福祉法人きらくえんに介護職として入職。当時は阪神・淡路大震災の直後で、法人が芦屋市から受託した「高齢者・障害者地域型仮設住宅」にLSA(生活支援相談員)として配属。平成9年「あしや喜楽苑」開設時より特別養護老人ホームの相談員に着任。同法人内のデイサービスやショートステイの相談員も歴任。平成15年より「けま喜楽苑」へ

異動。部長として在宅部門(デイサービス、ショートステイ、ホームヘルパー、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター)や、特別養護老人ホーム、グループホーム「いなの家」の運営に携わる。平成25年6月より現職。2001年の開設から「人権尊重」の理念のもと、積極的に終末期ケアに取り組む「けま喜楽苑」で数多くの看取りを実施。「つなぐ」を基本としている施設の「医療」「家族」「地域」「次世代」それぞれへとつなぐ取り組みや支援活動を精力的に行っている。私生活では3人の子供を持つ母親で、仕事と育児の両立に奮闘している

キーワード:「ああ、いい人生だった!」と思ってもらえる関わり

看取りケアに携わる人に必要な視点

人の“老い”は自然の営みであり、決して抗うことのできないものです。そして、誰にでもいつかは必ず“終末期”が訪れます。自分にもいつかは訪れるその時をイメージし、「当事者感覚」を持ってケアに携わることが大切だと考えています。

看取りケアにおけるスタッフの成長例

介護職としての経験が浅い職員が、初めての看取りを経験した時には泣きじゃくるばかりで取り乱していたが、看取りの振り返りの場で「高齢者に残された時間はあまりない。」「普段の生活の中で、今したいことを先送りにせず実現できるよう支援したい。」と話してくれた。

今回の分科会での一番の参加しどころ

けま喜楽苑では、特養を“住まい”と位置付け、これまでの暮らしの継続をテーマに、個別性を重視した暮らしを保証しています。特養などの高齢者施設に入居されている方のほとんどが、重度の認知症や寝たきりの方々ですので、看取り期になってから「ご本人の思いや願い」を図ることは非常に困難ですが、家族目線ではなく本人目線でのケアを実践するために、けま喜楽苑で行っている取り組みをお伝えしたいと思っています。

参加する人、参加を検討している方へのメッセージ

私は介護現場での仕事とは、人生のクライマックスを“黒子”としてお手伝いさせていただく事だと思っています。一人でも多くの方に「ああ、いい人生だった!」と思ってもらえるようにするにはどうすればよいのか?一緒に考える時間にしたいと思います。

けま喜楽苑の取り組みが一部ご覧いただけます

神谷 貴志(Kamiya Takashi)

特別養護老人ホーム高浜安立荘 主任グループリーダー

愛知県出身。平成12年4月に特別養護老人ホーム高浜安立荘にに介護職員として入職。平成17年に同法人内の単独型ユニット型短期入所生活介護事業所いこいの宿高浜安立荘に生活相談員兼介護職員となる。平成26年4月より現職。看取りケアは決して特別なことではなく、日々のケアの延長線上にあるもので、出会った時から看取りケアに向けての支援が始まっているという考えのもと、意識統一を行い効果的なチームケアを実現している。

キーワード:その人らしい最期を実現するためのチームケア

看取りケアに携わる人に必要な視点

人生の最期に側に寄り添うことの責任と役割を感じ取り、できる限りのことを考え抜く姿勢。

看取りケアにおけるスタッフの成長例

新人職員でもご利用者が、看取り期に移行した場面は対応しなければなりません。チームケアを意識することで、いろいろな気づきが生まれます。その辺りを事例を基に当日の分科会でお伝えいたします。

今回の分科会での一番の参加しどころ

特別養護老人ホーム安立荘で実際に取り組んでいる多くの実例を基にお話をさせていただきます。多くの方々の看取りが施設を成長させてくださいます。ぜひ他施設の取り組みに興味がある方はご参加ください。

参加する人、参加を検討している方へのメッセージ

看取りケアといっても特別なことは行っていません。日ごろのケアの延長線上に看取りがあることを感じていただければと思います。

特別養護老人ホーム高浜安立荘の取り組みが一部ご覧いただけます

柴田 久美子(Shibata Kumiko)

・一般社団法人なごみの里 代表理事
・一般社団法人日本看取り士会 代表理事
・介護支援専門員
・吉備国際大学短期大学部 講師
・神戸看護専門学校 講師

島根県出雲市生まれ。日本マクドナルド㈱勤務を経てスパゲティー店を自営。平成5年より福岡の特別養護老人ホームの寮母を振り出しに、平成14年に病院のない600人の離島にて、看取りの家を設立。本人の望む自然死で抱きしめて看取る実践を重ねる。平成22年に活動の拠点を本土に移し、現在は岡山県岡山市で在宅支援活動中。新たな終末期のモデルを作ろうとしている。また、全国各地に「死の文化」を伝えるために死を語る講演活動を行っている。

キーワード:「高齢者」ではなく「幸齢者」

看取りケアに携わる人に必要な視点

死は全ての終わりではない。死を敵視することなく死から命というプレゼントをもらうという死生観を持つこと。

看取りケアで評価すべきポイント

良き生と死は今のケアで得られる。生きてきたように死を迎えることを理解すること。

今回の分科会での一番の参加しどころ

死に直面なさった利用者様を深く理解し、春風のように寄り添える人になるために!

参加する人、参加を検討している方へのメッセージ

死を明るく受け止めることのできる自分自身になるために!

「看取り士」の取り組みが一部ご覧いただけます

小川 利久(Ogawa Toshihisa)

・株式会社エイジング・サポート 代表取締役
・一般社団法人ウエルエージング協会 理事
・特定非営利活動法人エイジング社会研究センター 理事
・東北大学加齢医学研究所附属スマート・エイジング国際共同研究センター
東京分室スマート・エイジング・カレッジ(SAC)東京事務局長
・東北大学スマート・エイジング・マネジメント・スクール開校 メイン講師

青森県十和田市出身。1981年、新潟大学農学部林学科森林計測学教室を卒業。現:株式会社長谷工コーポレーション入社し、住宅販売企画、有料老人ホーム・シニア住宅の事業企画、民間企業創生期の有料老人ホーム立上げなどを担当。その後、株式会社くれいん館・人間行動研究所にてシルバー事業等の企画、主にグループインタビュー手法に基づくマーケティングおよびコンサル業務に携わる。
2000年国内第一号の制度的認知症高齢者グループホームを奈良市に立上げ。2001年に社会福祉法人きらくえん、法人事務局長として個室ユニット型の創設期モデル的事業・特別養護老人ホーム「けま喜楽苑」立上げ後、西日本初の個室空間化・居住エリア分散型の別養護老人ホーム「いくの喜楽苑」施設長(兵庫県)を歴任。複数の社会福祉法人経営マネジメント、施設オペレーションマネジメントに携わる。2003年東京都・個室ユニット型特養公募に採択され、2004年、社会福祉法人ファミリーに奉職、社会福祉法人ファミリー理事・法人本部長、兼特別養護老人ホーム「ハピネスあだち」施設長として、特養における口腔リハビリ・摂食嚥下機能評価、看取り援助を確立。学習療法実践モデル施設となり足立区学習療法実践研究会を創設。2013年4月、シンガポールで開催されたAAIF2013(AGEING ASIA INVESTMENT FORM)にてユニットケア、口腔リハビリ、学習療法、看取り援助の統括的ケアシステムが評価されMAJOR AWARD受賞する。2014年4月、エイジング・サポート実践研究会を設立。役職多数。
(著書等)
月刊シニアビジネスマーケット(連載)「高齢者の行動から考える環境・技術・ひと・数字」
(連載)「特養の看取り援助に学ぶ高齢者ターミナル住宅の提言」
(共著)「いのちをつなぐ看取り援助~特養の介護を支える経営と看護から」(出版;エイデル研究所)
(共著)「点滴はもういらない」(ヒポ・サイエンス出版)

キーワード:看取りを支援する医師との連携、看護師を中軸に据えた他職種連携

看取りケアに携わる人に必要な視点

「死」に関わる仕事ではなく、「生ききる人」の生活しえんであるということ。「死」は終わりではなく、いのちをつなぐものだということ。医療から引き継ぐこと、看取りを支援する医師との連携、看護師を中軸に据えた他職種連携が重要であるということ。

看取りケア時の家族支援での成功事例

入居時の看取り援助意向確認。家族会設立、家族の看取り援助勉強会の開催、看取った家族からも学ぶ。

今回の分科会での一番の参加しどころ

看取り援助の正しい理解。介護職員の不安を払しょくし、仕事の価値を変える看取り援助。看取り援助委員会による他職種連携手法。食べる支援(摂食嚥下機能評価)と看取り援助の流れ。

参加する人、参加を検討している方へのメッセージ

管理者の方の看取り援助に対する覚悟が決まり、経営が向上します。生活を支えたい看護師の方は是非ご参加ください。看護師の価値が変わります。介護職は自分の仕事に誇りをもつことができるようになります。

小川先生の取り組みが一部ご覧いただけます

小林 悦子(Kobayashi Etsuko)

・生活を支える看護師の会 主宰
・株式会社エイジング・サポート プロデューサー
・准看護師
・介護支援専門員

岐阜県中津川市出身。10年務めた幼稚園教諭から看護職へ転身。2006年、特別養護老人ホーム「ハピネスあだち」(東京都足立区)医療サービス部門マネージャー、2013年4月ハピネス都筑施設長(横浜市都筑区)。2014年、エイジング・サポート実践研究会にて特養の看取り援助サポート&コンサルタント。2015年、高齢者介護施設、在宅医療等にて働く看護師による看護師のための「生活

を支える看護師の会」設立し主宰。現在は、主に在宅医療サポート、特養等における看取り援助、看護業務サポート、セミナー・講演等を行いながら、幅広く「看取り援助」のサポート活動に携わる。
(著書等)
「いのちをつなぐ看取り援助」(共著)