女性ホルモン(エストロゲン)の減少も乾燥肌の原因
⇒女性ホルモンと肌のうるおいの関係は?
ヒトの体内には100種類以上のホルモンがありますが、女性にとって最も身近なホルモンはなんといっても女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)でしょう。
その日の気分や体調はもちろんのこと、肌の状態もエストロゲンが大きな影響を与えているというのは女性であれば誰もが感じていることだと思います。
エストロゲンの分泌量が多い排卵前の卵胞期の肌はうるおいやハリがあって調子がよく、おブスホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)が増える生理前の黄体期には乾燥したり、ニキビや肌荒れが目立ってしまうetc...。
月単位でのホルモンバランスの変動でもこれだけ肌の状態が左右されてしまうわけですから、30代後半からエストロゲンが急激に減り始めるとどうなってしまうのか?想像するだけでも怖くなってきちゃいますよね。
実際、エストロゲンが減ってくるとどうなのか?というと、想像した以上の最悪の現実が待っています。
コラーゲン線維が急激に減少したり、蒸発する水分の増加、皮脂量の低下といった事態が次から次へと続くため、肌にハリがなくなったり、たるみが出てきて、乾燥しやすくなったりと、肌のコンディションは転げ落ちていくように低下していくことになります。
女性ホルモン(エストロゲン)が増えると肌の水分量が増える!
生理前になると肌が乾燥しがちで、刺激に過敏に反応するようになったり、ニキビや湿疹ができてしまうという人は多いはずです。これは生理前(黄体期)になると、エストロゲンが減少して肌の水分量が低下してしまうのが原因です。
※生理前のニキビ・湿疹はもう1つの女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)が増えることが原因といわれることが多いですが、大人のニキビは基本的に乾燥が原因であり、エストロゲン(卵胞ホルモン)が減少した影響のほうが大きいです。
逆に月経後から排卵前の卵胞期といわれる時期はエストロゲンの分泌がピークになる時期ということもあってお肌は絶好調です。ハリや弾力があり、うるおいやみずみずしさに溢れた肌は、バリア機能も強い状態なので、刺激にも揺らぎません。
なぜ、女性ホルモンのエストロゲンが増える時期にお肌の調子がよくなるのかというと肌に対してエストロゲンは以下のように働くからです。
- 肌の真皮層のコラーゲン合成を促進して弾力を保つ。
- 男性ホルモンによる皮脂分泌の促進を抑制する。
- 肌のセラミドやヒアルロン酸を増やし、肌の水分量を増やして潤いを保つ。
皮膚の中にはエストロゲンを受け入れるレセプター(受容体)があります。
エストロゲンには皮膚・粘膜を保護し、うるおいを保つ働きがあるため、エストロゲンの分泌量が増えれば、肌の水分量やハリ・弾力が増します。しかし、エストロゲンの分泌量が減ってしまうと肌は乾燥し、やつれて萎んだ感じになってしまうわけです。(※1)
※1 閉経するとコラーゲンの量が30%近く減るといわれています。この30%という数値は太ももで測定した数値。紫外線の影響も考える必要がある顔はさらにコラーゲン量が減ってしまうと考えられます。
エストロゲンの減少は加齢による卵巣機能の低下が一番影響力があるものですが、他にも睡眠不足や冷え、行き過ぎたダイエットによる体脂肪の極端な減少、疲労、ストレスといったものの影響も受けますから生活習慣の乱れは肌の乾燥や肌老化を進行させるといっても過言ではないんですね。
見た目年齢を若く維持したり、肌のうるおいを保つためには卵巣機能を高めて、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量を維持するということが本当に大事なことになります。「肌年齢は卵巣年齢と同じ」といわれるように、エストロゲン抜きには女性の美と若さは成り立たないわけですね。
更年期以降は顔だけでなく、全身の皮膚・粘膜が乾きはじめる!
40代半ばから50代にかけての更年期には肌の乾燥はいっそう気になるようになります。女性ホルモンの働きの低下によって肌の水分量・皮脂量が減少することで、肌が乾きやすくなるのに加えて、ほてりやのぼせの熱で肌の乾燥がより進むからです。
そしてエストロゲンの分泌量が減少してきたことで起こる「乾燥」は、顔だけにとどまりません。全身の皮膚や粘膜にも広がっていきます。
<更年期以降に加速する全身の乾燥>
⇒ドライアイ
目の表面は、涙によって保湿・保護されていますが、更年期以降は、エストロゲンの分泌の低下で、目の潤いが不足します。目が乾くと視力低下や眼精疲労に発展することも珍しくありません。
⇒ドライマウス
唾液腺を含む外分泌腺の働きが鈍くなってくることで起こります。男女比でいうと、中高年の女性に圧倒的に多いことから女性ホルモンの減少の影響が大きいといわれています。口臭や虫歯の原因になります。
⇒ドライジャイナ
膣の中では粘液が常に分泌されて潤っていますが、エストロゲンが減少すると粘液の分泌量が低下するため、粘膜が乾燥し、同時に弱酸性を保てなくなるため雑菌が侵入しやすくなって感染症の原因にもなります。
女性ホルモンの分泌量が減少すると皮膚・粘膜を保護し、うるおいを保つ働きが弱くなります。同時にホルモンバランスが乱れることで自律神経も乱れてしまうため、自律神経が関与している分泌液の分泌にも影響がでてきてしまって乾燥が促進されてしまうんですね。
こうした女性ホルモンの減少にともなって起こる皮膚や粘膜の乾燥は「ドライシンドローム(乾燥症候群)」と呼ばれることもあります。ようするに、更年期に入ると顔だけでなく、手足といった全身の皮膚から目や口、膣の中など粘膜部分まで乾燥してしまうようになるということなんです。
コラーゲンの減少、乾燥、かゆみ等、女性ホルモン(エストロゲン)が減少すると肌(皮膚・粘膜)が変わります。顔の肌のチェックは毎日行うので、そうした変化に割と気づきやすいんですが、その他の部分の乾燥となるとなんとなく違和感を感じていても対応は後手に回ってしまいがちです。
ドライアイもドライマウスも大したことはないだろうと思っているかもしれませんが、乾燥肌もひどくなると痒くて眠れないなど日常生活に影響が出るように、目の渇きや口の中の渇きも違和感で済むものではなく、日常生活に支障が出るほど深刻な悪影響をあたえるホルモントラブルになります。
「女性ホルモンが減少すると全身の皮膚・粘膜が乾燥してしまう」ことがわかっていえば、肌の保湿ケアと一緒にドライアイ・ドライマウス・ドライジャイナのケアもできますよね。大事になる前に手を打つことが大切です。
女性ホルモンが減少した年齢肌のお悩みに応える保湿ケア
早い人で30代、多くは45歳過ぎからエストロゲンの減少による乾燥の症状がでてきます。
乾燥した肌はシワや毛穴が目立ち、くすんでハリがない印象に。肌のバリア機能も衰えているので外部刺激の影響を受けて肌内部で炎症が頻発し、シミやほうれい線など肌老化も加速する負のスパイラルに陥ってしまいがち。
そのため女性ホルモンが減少した年齢肌も、まず改善すべきは乾燥。保湿ケアが最優先です。
エストロゲンが減少することで肌の水分量や皮脂量が低下するため、それらを補ってあげる保湿ケアが必要になってきますが、ココで活躍してくれるのが保湿クリームであることはいうまでもありません。
皮脂の代わりとなる油分を補える。
セラミドを補ってバリア機能を強化し、肌の水分量を増やすことができる。
コラーゲン合成を促進してハリ・弾力を高める。
こうしたエストロゲンが減少した年齢肌をカバーしてくれる機能を兼ね備えた保湿クリームを選びたいですよね。
それから女性ホルモンをサポートするうえで欠かせないのが「香り」の力です。アーユルヴェーダなどの伝承医学やアロマテラピーの長年の臨床経験から女性ホルモンの分泌をサポートするものとして、「香り」の力がかなり有効であることがわかっているんですね。
ローズ、ゼラニウム、イランイラン、クラリセージ、サンダルウッド、ローズマリーetc...。
このあたりの香り(エッセンス)は心身のリラックス効果と一緒に、女性ホルモンのバランスを整えてくれるものとして有名ですから、スキンケアアイテムにもこうした香りが加えられているものを使うとより年齢肌ケアには効果的です。
ただ、一番大事なことはその香りを嗅いでリラックスできるかどうかということであり、自分が好きだと感じられるかどうかという部分。女性ホルモンを整える香りだからといって「好きではない」「心地いいと思わない」のであれば効果は期待できません。
※「好き」「使って気持ちがいい」「心地よい」など個人的な好みがホルモン分泌を左右してしまうため
というわけで、繰り返しになりますが、女性ホルモンが減少した年齢肌の乾燥には、
皮脂の代わりとなる油分を補うことができる。
セラミドを補ってバリア機能を強化し、肌の水分量を増やすことができる。
コラーゲン合成を促進してハリ・弾力を高めることができる。
女性ホルモンを整える「香り」にまで気配りされていること。
という機能面をチェックしてまずは保湿クリームを選んでみましょう。
そして、サンプルやトライアルセットがあれば、それを利用して自分の感性に合うものかどうかフィーリングを確認してみましょう。成分や搭載技術など知識一辺倒だけでなく、感性も大事にすることが女性ホルモンのケアも考えた保湿クリーム選びの重要なポイントになります。
女性の美と若さを保つうえで欠かせないのが女性ホルモンのエストロゲン。安定してエストロゲンが分泌されていれば肌もうるおいハリ・弾力を維持できますが、加齢や生活習慣の影響でエストロゲンの分泌量が減ってしまうと、肌は乾燥し、しぼんでやつれていきます。