サッポーの
視点 肌を適切な状態に整える化粧品とは、保湿することを主たる目的にした系統のスキンケア製品です。 化粧水や美容液などが代表的なものです。各社が様々な名前を付けて用意しています。 サッポーは「整肌」製品と呼んでいます。 肌(角質層)を良い状態に保つこと、すなわち肌を適正に整えることは、表皮細胞が育つ上で大切な環境条件を整えることになっているのです。 ポイントとなる論点に絞り、結論から見ていきます。 ▼ 「整肌」製品選択の視点- 角質、及び角質層に水分を含ませ、角質及び角質層を柔らかくし、よりバリアー能の高い状態に導くもの。
保水性能の高い製品、つまり保湿性能の優れた製品。 - 角質を剥がれやすくする性能(成分)を持つものは避ける。
いかがでしょうか。 でも、これで製品選択の視点とするには、少し不親切ですね。 ある程度の知識を持たないと、多くの隠れた落とし穴に嵌り込みます。 その辺りを捕捉しておきます。 角質層の保水性を高める(保湿する)ことは、様々な効用をもたらします。 肌が柔らかくなり、しっとりとした良い感触をもたらします。 肌にとって有り難いのは、比熱の高い水分の持つバリアー能が高まることにより、暑さ・寒さ・熱さ・冷たさの優れた緩衝剤となり、皮脂や汗の分泌を、安定した状態に導きます。 ところが、即効的な効果を追求するに過ぎる製品が多く見られます。 良い成果を早く見せたいという供給サイドに安易さがあるのでしょうか。 それとも私達消費者が速効性を求めるゆえでしょうか。 柔らかい肌感触を作る方法として、整肌製品に使用される角質柔軟剤の種類に問題点の多くが見られます。 ▼ 角質柔軟剤サッポーが適切と考える角質柔軟剤は、純粋な意味での保湿成分だけです。 保湿することにより、角質を構成しているケラチン質(蛋白質)が柔らかさを増すものです。 しかし、不適切と言えるものが多く使用されています。 柔軟効果はあるが、柔軟剤と言うより、角質溶解剤、角質剥離剤(ピーリング剤)と呼ぶべきものが使用されている場合です。 レチノール(レチノイン酸)やフルーツ酸(AHA)に代表される角質剥離剤も使用量が少なければ、剥離の一歩手前の角質溶解に留まり、結果角質は柔らかくなるので角質柔軟剤と表現されている場合が多く見られます。 ▼ 角質溶解剤≒角質剥離剤レチノール(レチノイン酸)、フルーツ酸(AHA=アルファヒドロキシ酸)‥グリコール酸・乳酸・酒石酸・リンゴ酸、等々。 そして、サリチル酸や尿素などが広く用いられています。 これらの成分には保湿作用もあるので、保湿剤と案内されている場合さえあるので注意が必要です。 短期的には肌に対する柔軟効果は、一層顕著になるので一度味わうと素晴らしいものに感じます。 しかし2週間、3週間、あるいは1ヶ月といった長い視点で比較すると、次第に肌は未熟化、硬くなっていくことがわかります。 肌が育たないからです。 しかし、その日その日においては、柔らかさを実感できるというわけです。 落とし穴に落ちていることを気づかせない落とし穴なのです。 柔らかい肌、魅力ある響きです。そして肌が備えるべき大切な性質です。 本来は肌そのものがよく育ち、肌そのものが柔らかさを持つことが肝心なのですが、上に説明したように、育つことを脇に置いた柔らかさ作りになっている場合があるのですね。注意しましょう。 肌の柔軟さの効用は、当節冒頭に挙げたことだけではありません。 化粧のりを良くし、汗を肌に貯めず、角質をふやけさせ剥がれやすくなることを防ぎます。 また、皮脂や汗で化粧が崩れるのを防ぐ効用もあります。 上の様な効用は、化粧品の保湿能によりある程度可能なことですし、また見せかけの一時的な柔らかさ作りによっても可能となるものです。しかし、見せかけの一時的な柔らかさ作りでは肌は育ちません。 継続的な美肌を目指すための本質は、肌そのものをよく育った柔らかい角質の肌に育てていくことです。 多くの製品が、一時的な肌状態の良さを作ることに傾いていることに、サッポーは危惧を覚えます。 読者の皆様はくれぐれもこの視点を忘れないで下さい。 もう一つ、「整肌」製品を見る視点をご紹介します。 化粧水や美容液などの肌を整える製品の効用に、肌の触感をよくすることがあります。 さらり感としっとり感が、適度にバランスしていることを誰もが望みます。 しかし、この様な肌に使用した感覚だけを頼りに、これらの製品を選んでいたら、思わぬ失敗をしていることがあります。 ▼ 「整肌」製品選択の視点- 一年を通じ保湿能が変わらない性能を発揮する製品。言い換えると、湿度の高い時にべとつかず、湿度の低い環境でも、しっとり感を持たせる製品。
一年を通じ、環境に左右されず高い保湿能を発揮するヒアルロン酸の様な成分もあれば、コラーゲンに代表される様に湿度が高い時に高性能になり、湿度が低下する乾燥した環境では保湿能が低下する成分もあります。 しかし総合的な使用感・触感・仕上がり感の評価はこれらの様々な保湿能力を発揮する成分の組合せで決まります。 これが良いと一概に提示できませんが、夏にべたつきやすく、冬に乾燥しやすい状況を著しく感じる場合は、見直してみる必要があります。 肌の育ち度が低レベルな状況にあるため、夏にべたつきやすく、冬に乾燥しやすくなっている肌も多く見られますから、判定する時は成分だけでなく、肌状態もしっかり考慮に入れる必要があります。 いつも優れた触感を得ることは大切です。 しかしこれだけではいけません。 思わぬ失敗をしないために、さらにどのような視点が必要なのでしょうか? ▼ 「整肌」製品選択の視点- よく育った肌部分で使用感・触感・仕上がり感を確かめることが大切。
べたつく肌部分、乾燥が目立つ部分‥等々、問題のある場所で確かめるのは長期的にも良いとは限らないということです。 例えば、ある製品によって保湿された状態は、肌によってはべたつきと感じる場合があります。 ところが、肌のべたつき感は肌状態によって変化するものです。 肌の育ち度が高まってくれば、皮脂や汗は安定し、次第に同じ製品でもべたつきを感じなくなります。 逆にべたつきを嫌だからと、収斂系、さっぱり系の度の過ぎた製品を使用していると、その場はよい触感を得られても、べたつく肌の改善は進まないばかりか、ますますべたつき度を増していくことになりかねません。 肌が育たないからです。 「今の肌に使用感が良い」というだけで選んでいると、失敗するとはこの様なことを指しています。 大切なのは肌が育つ方向の製品であるかどうか……ということです。 そのためにはよく育った肌部分で使用感を確かめることが、秘訣の一つであると言えます。 |