ニキビに効果的な漢方薬一覧
ニキビ治療に漢方薬がとても効果的なケースがあります。漢方薬は複数の生薬の組み合わせで作られており、それぞれの生薬の効能によってニキビ発生や悪化しにくい体質へと導きます。
漢方薬は、にきびの原因菌であるアクネ菌や黄色ブドウ球菌などを直接減少させるような作用はないため、抗菌薬(抗生物質)のような即効性を得るのは難しいといえます。
ただし、漢方を使い続けることでニキビができにくい体質へと変化し、最終的には抗生物質などを使用した治療と同じレベルの効果を維持できることもあります。
漢方薬には深刻な副作用が起こるリスクが少なく、長期的に使用できるメリットがあります。
そこで今回はニキビ肌荒れに対してよく使用される漢方薬をご紹介します。ニキビ治療の場合、漢方薬が保険適応になる可能性があるため、症状に合った漢方薬を皮膚科医に相談してみましょう。
こんなニキビの症状に漢方薬が効果的!- 脂性肌(オイリー肌)で慢性的なニキビ体質の人。
- 繰り返しニキビが多発しやすい人や、ニキビが化膿しやすい人。
- 抗生物質の使用に抵抗がある人や、抗生物質を使っても治療効果が得られない場合。
- 治療が長期に及ぶ場合。(抗生物質などは薬剤耐性の問題により長期使用が難しいことがあります)。
ニキビ治療に使用される漢方薬の種類
オイリー肌、体力高い人向け清上防風湯
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)は、上半身、特に顔の熱を発散させ、皮膚の腫れ・炎症をとる働きがある漢方薬です。
皮脂の分泌が多くて赤にきびが多発しているような肌質に効果的です。顔だけではなく背中ニキビや胸ニキビなどに対しても効果を発揮します。
清上防風湯に配合される生薬一覧(12種類)
- 清上防風湯は、以下の12種類の生薬で構成されています。
- 黄ごん(おうごん:解熱、消炎作用)
- 桔梗(ききょう:排膿、熱発散作用)
- 山梔子(さんしし:解熱、消炎作用)
- 川きゅう(せんきゅう:血流改善作用)
- 白し(びゃくし:血流改善作用)
- 連翹(れんぎょう:消炎、熱発散作用)
- 防風(ぼうふう:熱発散、消炎作用)
- 薄荷(はっか:熱をとる作用)
- 荊芥(けいがい:解熱、鎮痛作用)
- 黄連(おうれん:健胃作用、解熱作用)
- 枳実(きじつ:健胃、便秘改善作用)
- 甘草(かんぞう:消炎作用)
化膿体質、体力中程度向け十味敗毒湯
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は、化膿性の皮膚病の改善が期待できる漢方薬です。炎症部の熱をとって赤みや腫れ、かゆみ、痛みをしずめます。
十味敗毒湯に配合される生薬一覧(10種類)
- 十味敗毒湯は以下の10種類の生薬で構成されています。
- 桔梗(ききょう:排膿作用、消炎作用)
- 柴胡(さいこ:解熱、消炎作用)
- 川きゅう(せんきゅう:血行促進、代謝向上)
- 茯苓(ぶくりょう:利尿、健胃作用)
- 荊芥(けいがい:鎮痛、消炎作用)
- 防風(ぼうふう:消炎作用)
- 甘草(かんぞう:抗炎症作用、鎮痛作用)
- 生姜(しょうきょう:解熱作用、消炎作用)
- 樸そく(ぼくそく:収れん作用)
- 独活(どっかつ:発汗作用、鎮痛作用)
化膿体質、体力関係なし排膿散及湯
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)は、皮膚の腫れや炎症を抑制する効果が期待できる漢方薬です。炎症が進行した赤にきびや、痛みを伴うような化膿性ニキビに有効です。
ニキビが化膿しやすい人など、化膿性の皮膚病に効果的です。せつ(おでき)、面疔(めんちょう)、歯肉炎、歯槽膿漏などにも使用されます。排膿散及湯は、体力に関係なく使用できる漢方薬です。
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排膿散及湯に配合される生薬一覧(6種類)
- 排膿散及湯は、以下の6種類の生薬で構成されています。
- 枳実(きじつ:健胃、下痢、便秘改善)
- 桔梗(ききょう:消炎作用)
- 芍薬(しゃくやく:血行促進、強壮作用)
- 生姜(しょうきょう:熱鎮静、消炎、健胃作用)
- 大棗(たいそう:強壮、鎮痛作用)
- 甘草(かんぞう:消炎、抗炎症作用)
体力中程度向け荊芥連翹湯
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)は、体の熱や腫れを発散し、皮膚の炎症を抑える効果がある漢方薬です。また、血流促進作用などにより血色を良くします。
荊芥連翹湯は化膿体質を改善し、赤にきび・化膿ニキビが慢性的にできるような人に有効です。慢性鼻炎や蓄膿症などの治療が長期に及ぶ症状にも使用されます。
荊芥連翹湯に配合される生薬一覧(17種類)
- 荊芥連翹湯は、以下の17種類の生薬から構成されています。
- 荊芥(けいがい:鎮痛、消炎作用)
- 連翹(れんぎょう:解熱、消炎作用)
- 桔梗(ききょう:消炎作用)
- 黄ごん(おうごん:解熱、消炎作用)
- 黄柏(おうばく:殺菌作用、抗炎症作用、健胃作用)
- 黄連(おうれん:解熱作用、消炎作用)
- 地黄(じおう:消炎、血流促進、強壮作用)
- 枳実(きじつ:便通改善、健胃作用)
- 柴胡(さいこ:消炎、抗菌、鎮痛作用)
- 山梔子(さんしし:消炎、鎮痛作用)
- 芍薬(しゃくやく:血流促進、ホルモンバランス調整作用)
- 川きゅう(せんきゅう:血行促進)
- 白し(びゃくし:消炎作用)
- 防風(ぼうふう:消炎作用)
- 当帰(とうき:血流促進)
- 薄荷(はっか:解熱、消炎、健胃作用)
- 甘草(かんぞう:抗炎症作用、鎮痛作用)
体力が高い人黄連解毒湯
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、身体の熱をとり、皮膚の腫れ・炎症を予防・改善する漢方薬です。顔の赤みや炎症が強いニキビに適応します。
黄連解毒湯の生薬一覧(4つ)
- 黄連解毒湯は、以下の4つの生薬で構成されます。
- 黄連(おうれん:熱抑制、消炎作用)
- 黄ごん(おうごん:解熱作用、消炎作用)
- 黄柏(おうばく:消炎作用)
- 山梔子(さんしし:解熱、消炎作用)
体力低い女性向け当帰芍薬散
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、身体を温めて代謝を高め、ホルモンバランスを整える効果がある漢方薬です。主に女性に対して使用され、代謝低下や女性ホルモンの乱れによるニキビ肌荒れに有効です。
ニキビ跡のモヤモヤしたシミの治りを早くする効果も期待できます。大人のニキビだけではなく、乾燥肌、しみ、くすみ、冷え性、貧血、更年期障害などにも使用されます。当帰芍薬散は、主に痩せ型で体力が低い女性に用いられます。
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当帰芍薬散に配合される生薬一覧(6種類)
- 当帰芍薬散は、以下の6つの生薬で作られています。
- 当帰(とうき:血流促進作用)
- 芍薬(しゃくやく:鎮痛、血流改善、収れん作用)
- 蒼朮(そうじゅつ:熱発散、消炎、健胃作用)
- 茯苓(ぶくりょう:利尿、鎮痛作用)
- 沢瀉(たくしゃ:利尿作用)
- 川きゅう(せんきゅう:血行促進作用)
体力低い女性向け加味逍遥散
加味逍遥散(かみしょうようさん)は、血行を促して新陳代謝を高め、疲労やホルモンバランスを整える働きがある漢方薬です。また、血流を良くする一方で、上半身の熱をさます働きをもちます。
加味逍遥散は、生理によるトラブルを解決するために良く使用される漢方薬で、生理前にニキビができやすい女性や、ニキビ跡のシミ、色素沈着が治りにくい人にも有効です。
加味逍遥散に配合される生薬一覧(10種類)
- 加味逍遥散は、以下の10種類の生薬から成ります。
- 芍薬(しゃくやく:鎮痛、血流促進作用)
- 柴胡(さいこ:消炎、鎮痛作用)
- 蒼朮(そうじゅつ:消炎、健胃、利尿作用)
- 当帰(とうき:血行促進作用)
- 茯苓(ぶくりょう:利尿、鎮痛、健胃作用)
- 山梔子(さんしし:消炎、抗菌、鎮痛作用)
- 牡丹皮(ぼたんぴ:消炎作用)
- 甘草(かんぞう:消炎、鎮痛作用)
- 薄荷(はっか:解熱、健胃作用)
- 生姜(しょうきょう:消炎、健胃作用)
体力高めの女性向け桂枝茯苓丸
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、血行を良くして身体の熱のバランスを整える漢方薬です。女性の生理トラブルや身体の不調を改善します。
桂枝茯苓丸に配合される生薬一覧(5種類)
- 桂枝茯苓丸は、以下の5種類の生薬で構成されます。
- 桂皮(けいひ:消炎、鎮痛作用)
- 茯苓(ぶくりょう:利尿、鎮痛作用)
- 芍薬(しゃくやく:血流促進作用)
- 桃仁(とうにん:排膿作用)
- 牡丹皮(ぼたんぴ:血流改善作用)
体力高めの女性向け桃核承気湯
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、血流をよくする働きや、便通を改善する働きがある漢方薬です。また、イライラをしずめて精神を安定させる働きがあります。
桃核承気湯の生薬一覧(5つ)
- 桃核承気湯は、以下の5種類の生薬で構成されます。
- 大黄(だいおう:便通改善、消炎効果)
- 芒硝(ぼうしょう:腸内環境を良好に保つ)
- 桃仁(とうにん:血行促進、消炎作用)
- 桂皮(けいひ:熱発散、消炎効果)
- 甘草(かんぞう:抗炎症作用)
胃腸不良、体力中程度向け半夏瀉心湯
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)は、胃腸の働きを活性化する漢方薬です。食欲不振や胃もたれ、下痢、腹痛などを改善します。
半夏瀉心湯の生薬一覧(7つ)
- 半夏瀉心湯は、以下の7種類の生薬で構成されます。
- 半夏(はんげ:胃腸・血流改善)
- 黄ごん(おうごん:健胃作用、解熱作用)
- 黄連(おうれん:熱発散作用、健胃作用)
- 人参(にんじん:代謝機能向上、滋養強壮、胃腸機能向上)
- 乾姜(かんきょう:新陳代謝アップ、胃腸機能向上)
- 大棗(たいそう:血流改善、健胃作用)
- 甘草(かんぞう:消炎作用、鎮痛作用)
体力関係なし芍薬甘草湯
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、痛みや炎症を抑制する漢方薬です。筋肉や神経の働きを緩和して痛みを抑え、「痛み止め」の漢方薬としてよく使用されます。
芍薬甘草湯の生薬一覧(2つ)
- 芍薬甘草湯は、以下の2種類の生薬で構成されます。
- 芍薬(しゃくやく:鎮痛、血流促進、ホルモンバランス調整作用)
- 甘草(かんぞう:消炎、鎮痛作用)