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手術の方法・効果と術後の経過について|バセドウ病

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バセドウ病の手術の目的は、甲状腺を切除することによって甲状腺ホルモンを安定させることです。
バセドウ病の手術は、抗甲状腺剤に副作用が出た方や放射性ヨード療法に抵抗がある方、一日も早くバセドウ病を治したいと思っている方に薦められています。
しかし、心臓や肺に重い疾患を患っている方はおすすめできません。
手術方法は、大きく分けて「甲状腺亜全摘術」と「甲状腺全摘術」の2種類があります。また、「内視鏡下バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術」もあります。
それぞれの手術方法・効果・術後の経過について以下、まとめました。

甲状腺亜全摘術

甲状腺亜全摘術は、甲状腺の一部を残し、後の残りの甲状腺を切除する方法です。「甲状腺を失いたくない」「薬を飲み続けるのはちょっと・・・」という方におすすめです。

この手術方法は、日本の多くの医療機関で使われています。基本的に、手術時間は約1~2時間となっており、全身麻酔で手術を行います。手術後は、首元に約10cm前後の傷跡が残ります。

効果

・成功する確率は少ない
・再発の可能性がある
・術後、内服薬を飲む必要がなくなる
・反回神経(声帯を動かす神経)が損傷する場合がある

術後の経過

手術後は、内服薬を飲まずに甲状腺ホルモンを正常にすることを目指しています。

また、入院期間は約1週間となっており、退院後は今まで通りの生活を送ることができます。術後は定期的に通院し、甲状腺ホルモンの状態を見たり再発したりしていないかどうかを検査し、調べます。

再発した場合は、再手術(残っている甲状腺の一部を切除)を行わなければなりません。しかし、再手術ができない場合は「薬物治療」又は「アイソトープ治療」を行います。

甲状腺全摘術

甲状腺全摘術は、甲状腺全てを切除する方法です。“再発したくない”、“再発するよりは薬を飲み続ける方がいい”という方におすすめです。

基本的に、手術時間は約2時間となっており、全身麻酔で手術を行います。手術後は、首元に約10cm前後の傷跡が残ります。

効果

・甲状腺を全て切除しているため、甲状腺機能低下症*になりやすい
・甲状腺ホルモンを補う薬を服用しなければならない
・再発の可能性が全くないため、安心した生活を送ることができる
・反回神経(声帯を動かす神経)が損傷する場合がある
・甲状腺がんなどを併発している場合はがんもなくなる
 
*甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンの分泌が少なくなること

術後の経過

術後は、甲状腺機能低下症になりやすいです。甲状腺機能低下症を発症した場合は、甲状腺ホルモンを補う内服薬を飲まなければなりません。

入院期間は、約1週間ほどです。退院後は、しばらく自宅安静し、その後仕事復帰することができます。甲状腺亜全摘術と同様に、術後は定期的に通院しなければなりません。

しかし、甲状腺ホルモンが安定している場合は、通院が三ヶ月おきになるなど、通院頻度が少なくなっていきます。

内視鏡下バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術

内視鏡下バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術は、3本の細い管のような器具を使って、内視鏡を見ながら甲状腺の切除を行う手術です。

手術時間は約2~3時間です。この手術の1番の特徴は、管を入れる穴の大きさが約5mmと小さいため、傷跡が目立ちにくいところです。手術後は、鎖骨の下側に3~4cmの傷跡、首の左右に約5mmの傷跡が残ります。

効果や術後の経過、通院などは「甲状腺亜全摘術」「甲状腺全摘術」と同様です。

手術や入院の費用

バセドウ病と診断され手術をすることになった場合、「手術の費用はどのくらいかかるのか」「入院費はどのくらいかかるのか」と気になる方が多いと思います。
手術や入院の費用についてご紹介します。

手術の費用

①【甲状腺亜全摘術】【甲状腺全摘術】の場合
 手術の費用は22万8800円になります。
 3割負担の方・・・6万8640円
 1割負担の方・・・2万2880円
 
②【内視鏡下バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術】の場合
 手術の費用は25万2100円になります。
 3割負担の方・・・7万5630円
 1割負担の方・・・2万5210円
 
※上記の手術の費用は平成28年度の場合です。
手術の費用は診療報酬点数表*を元に計算されています。診療報酬点数表は2年に1度点数が改正されます。
そのため、手術を受ける年によって費用は前後する可能性があります。
 
*診療報酬点数表
診療報酬点数表は医療行為の点数です。
1点=10円となっているため、点数を円になおすと金額が分かります。

(例)556点の場合→5560円です。
 47844点の場合→478440円です。

上記は10割の金額です。自己負担が3割の方は、そこから3割分を支払う形になります。

入院の費用

入院費は、約1週間~2週間の入院で手術代も含め、約50万円(10割負担)前後ではないかと思われます。10割の金額のため、自身の負担額分を支払う形になります。50万円前後で3割負担の方は約15万円になります。

しかし、入院費は手術費と異なり、入院する医療機関によって金額は様々です。また、泊まる部屋(大部屋又は個室)によって別途料金がかかる場合があります。手術を受ける医療機関で詳しく話を聞いてみたほうが良いです。

中には、3割負担でも約15万円の支払いは高いと思われる方もいるとおもいます。そこで、「高額療養費」という制度をご存知ですか?手術を受けたことがない方など、耳にしたことがない方が多いと思います。
高額療養費制度についてご紹介します。

高額療養費制度

高額療養費制度とは、医療機関などの窓口で支払った金額が決められた一定額を超えた場合、その超えた分の金額が戻ってくる制度です。年齢や所得によって支払う金額の上限(自己負担限度額)が決められており、その金額を超えて支払った分のお金が戻ってきます。
個室代や食事代などは含まれていないため注意が必要です。

70歳未満の方の自己負担限度額(1ヶ月あたり)

・上位所得者
150,000円+(医療費-500,000円)×1%

・一般の方
80,100円+(医療費-267,000円)×1%

・低所得者・・・35,400円
 
【多数該当の場合】(1年間に3回以上高額療養費の支給を受け、4回目以降の方)
上位所得者・・・44,400円
 一般の方・・・44.400円
 低所得者・・・24,600円
 
*上位所得者
会社員の方は月収が53万円以上の方、自営業の方は総所得金額が600万超える方
 
*一般の方
会社員の方は月収53万円未満の方、自営業の方は総所得金額が600万円以下の方
 
*低所得者
住民税非課税の方(生活保護を受けている方など)

70歳以上の方の自己負担限度額(1ヶ月あたり)

【世帯単位】入院と外来
・現役並み所得者
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
・ 一般の方・・・44,400円
・低所得者Ⅱ・・・24,600円
・低所得者Ⅰ・・・15,000円
 
【個人単位】外来のみ
現役並み所得者・・・44,400円
   一般の方・・・12,000円
  低所得者Ⅱ・・・ 8,000円
  低所得者Ⅰ・・・ 8,000円
 
【多数該当の場合】(1年間に3回以上高額療養費の支給を受け、4回目以降の方)
 
現役並み所得者・・・44,400円
 
*現役並み所得者
市町村民税課税所得が145万円以上の70歳以上75歳未満の国保被保険者の方。
その被保険者と同一世帯の70歳以上75歳未満の国保被保険者の方。
 
*一般の方
市町村民税課税所得が145万円以上の70歳以上75歳未満の国保被保険者の方の収入額が同一世帯2人以上で520万円未満の方。
被保険者の方1人で収入額が383万円未満の方。
 
*低所得Ⅱ
同一世帯の全員が住民税非課税の方
 
*低所得Ⅰ
同一世帯の全員が住民税非課税で、世帯での収入額が必要な経費をのぞいた額が0円になる方

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