森三中の大島さんが行って話題となった漢方薬を使った妊活。
無事良い効果が出たようで新しい家族にも恵まれましたね。
妊娠のみならず、漢方で体質を改善していくと身体全体の巡りが整えられていき、内側からの美容や健康にも良い効果が得られます。
しかし実際はどのくらいで効果が表れるのでしょうか?
漢方薬で効果が実感できるのはいつから?
基本的には4~6ヵ月というのが目安です。
早い人では服用してすぐに症状が軽減していく人もいます。
また徐々に症状が緩和されていく為、気付かないうちに“そういえばいつの間にか肩こりがなくなった。”というケースもあり様々と言えます。
ようはその方の症状や体質、生活習慣によって効果は大きく変わるということです。
例えば、風邪をひいたら“葛根湯”が漢方薬では有名ですが、こちらは風邪の初期であれば服用後すぐに効果が表れます。
しかし『妊娠希望』などの場合、基礎体温などを付けながら、周期によって処方を変えたりするなど生理周期を含む様々な要因が重なる為、一概に「いつ妊娠します」とは当然言えません。
ただ、赤ちゃんを迎える為の準備として、身体を温めたり、ホルモンバランスを整えたりという『体質改善』に漢方が有効であるということです。
先程お話しした『4~6ヵ月』というのは血液の入れ替わりのサイクルによる根拠です。
漢方では『医食同源(いしょくどうげん)』という言葉がありますが、食べたものが血となり肉となり身体を養うと考えられています。
『薬』という字は『草』冠に『楽』という語体になっていますが、薬の元は薬草から始まっています。
西洋医学では赤血球の入れ替わりが約113~120日、白血球は約90日で入れ替わるとされており、漢方では血液は『血(けつ)』という概念に一くくりになっていますが、この『血(けつ)』が身体を整える直接的な働きを担っています。
つまり身体に薬草が入り、それが『血(けつ)』となり巡り、身体を整えるには最短で約4ヵ月ほど掛かるということです。
また、例えばダイエットをしたい人が漢方薬を飲んで毎日ケーキを食べていても痩せることは出来ません。
漢方を足し算引き算で考えた時、漢方薬で身体を整えたとしても、それ以上の生活習慣に悪要因があれば、そこを是正しなければ現実的に効果を得るのは難しいということです。
これは西洋医学でも同じです。ですから糖尿病の人は薬の服用以外にも食事などの生活指導が入る訳です。
しかし、漢方というのは漢方薬を飲むことだけではありません。
漢方とは食事や運動、休養状態など、様々な観点から体質を改善していく東洋理論を基にした医学のことです。
漢方の専門家も症状だけを診るのではなく、その身体に至った原因、生活習慣に重きを置き問診していきます。
例えば、長年患った婦人科トラブル(子宮内膜症や子宮筋腫など)は体質が改善されるまで、なってからの年数ぐらいの時間が掛かる場合もあります。
長年、毎日お酒を浴びるほど飲み、肝臓を壊したことにより、血液の解毒処理作用が低下し、それにより『血(けつ)』の汚れ、いわゆる漢方でいう『瘀血(おけつ)』という状態が生じ、それが元で子宮に炎症を起こしていると捉えたとしたら、それは漢方薬を服用しても長く時間は掛かります。
年齢が高ければ高いほど免疫力、抵抗力は低下していきます。そこを抗って体質改善をしていくことは大変なことです。
漢方の本来の考え方では、『病気にならないような身体を作ること』を大切にしています。
ですから、ちょっとした身体の不調、肩こりや便秘、冷え性など『未病』と呼ばれる状態から早めに健康な身体へ改善していくことが重要になります。
効果の一つの目安として、
急性の胃の不調…頓服ですぐに効果が表れる
感冒…1~7日
生理痛…2、3ヵ月~
ニキビ、肌トラブル…1ヵ月~
ダイエット…1週間~
自律神経(不眠など)…6ヵ月~一年以上
月経前症候群(イライラなど)…3ヵ月~
慢性病…年単位(季節でも診ていく為)
ですが、先に述べた通り生活習慣や症状が表れてからの期間により様々です。
漢方の考えでは女性が7年、男性は8年で身体は入れ替わるとされています。慢性的な疾患ほど腰を据える必要はあります。
しかし、7年後に突然元気になる訳ではなく、少しずつ、少しずつ穏やかに体質改善していくものですので、飲み続けていくことが大切です。
身体の状態は人生と同じく一人一人違うものです。詳しくは漢方の専門家に問い合わせましょう。
次に様々な種類がある漢方薬ですが、その代表的な処方と副作用についてのお話します。
主な漢方薬の種類一覧や効能
ここからは、東洋医学で使用される
代表的な漢方薬をいくつかご紹介します。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
虚弱体質な女性に主に使われる処方です。
肩こりや疲労感、精神的な不安やそれによる不眠など、手足の冷え症や、月経不順、月経困難、または更年期障害(冷えのぼせ)などによく使われます。
副作用としては、甘草(かんぞう)という生薬が、偽アルドステロン症といって腎臓に負担を掛ける場合があります。むくみやそれによる体重の増加、極端な血圧上昇や手足のしびれ、ふるえなど。
また柴胡(さいこ)という生薬が肝機能障害、黄疸など。
山梔子(さんしし)という生薬が長期服用(おおよそ10年以上)により、腸間膜静脈硬化症を引き起こす可能性があるとされています。
その他、補血剤といわれる生薬により、胃部不快感や吐き気、下痢。
また解表剤といわれる生薬により、発疹、発赤、かゆみが出る場合があります。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
婦人科に於ける代表処方です。『女性の宝』と称される当帰が主成分となります。
効能は疲労倦怠感、肩こりや冷え症、貧血、頭重感やめまい、むくみ、耳鳴り、動悸、生理不順、生理痛、更年期に於ける障害、しみなどの肌トラブルにも用いられます。
副作用は当帰を始めとする補血剤が配合されている為、胃部不快感や食欲不振、それによる吐き気。
また肌に影響する薬草が配合されている為、場合によっては発疹、発赤、かゆみが出るおそれがあります。
防風通聖散(ぼうふうつしょうさん)
ダイエット薬として今も人気が高い漢方薬です。下剤が入った攻撃的な処方の為、胃腸の弱い虚弱体質の方には用いられません。
比較的体力があり、ウェストの脂肪が多く、便秘がちな人に使われます。
効能は肥満症がよく目立ちますが、ストレスからくる暴飲暴食の随伴症状として表れる高血圧や動悸、肩の張り、のぼせ、または食滞といって食べ物の滞りによるむくみや便秘に適しています。
副作用としては、こちらも甘草が配合されていますので、偽アルドステロン症(むくみやそれによる体重の増加、極端な血圧上昇や手足のしびれ、ふるえなど)。
山梔子(さんしし)による腸間膜静脈硬化症。
補血剤による、胃部不快感や吐き気、下痢。
解表剤といわれる生薬により、発疹、発赤、かゆみ。
また場合によっては 間質性肺炎や肝臓に負担が掛かるおそれもあります。
五苓散(ごれいさん)
利水(水分代謝)剤の名処方と呼ばれています。効能はむくみや二日酔い、頭が重くなるような頭痛や急性の胃腸炎などに用いられます。
口渇があり、尿の量が少ない方に適応しています。
配合生薬が五種類と少ないですが、中の桂皮(けいひ)が発疹、発赤、かゆみを引き起こす場合があります。
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
神経の昂りによく用いられます。イライラしやすい方や子供のかんしゃく、認知症なんかにも用いられます。
効能は神経症やそこからくる不眠症、子供の夜なきなどの疳(かん)を治める、神経を落ち着かせる処方です。
副作用には甘草配合の為、偽アルドステロン症(むくみやそれによる体重の増加、極端な血圧上昇や手足のしびれ、ふるえなど)。
柴胡が肝機能障害、黄疸など。
補血剤により、胃部不快感や吐き気、下痢などが出る場合があります。
漢方薬も医薬品ですから必ず用法用量を守って専門家の指導の元に服用されてください。
しかし効果的な飲み方も確かに存在します。基本を押さえつつもより効き目のある服用法を知っておきましょう。
漢方薬の効果的な飲み方のコツは?
日本で作られている医薬品は全て水道水で服用した上で同等の効果が得られるように厳しい審査の元に作られています。
それはあらゆる環境を想定した場合の平均的な効き目を確かにする為です。
そこから一歩進んで、体質に合った飲み方というものがあります。
基本的に漢方薬は温服を目的に作られています。
現在は散剤と呼ばれる粉薬が主流となりましたが、漢方薬の基本は薬草をくつくつと煮出し、温かくして飲むことで、これを『煎じる』といいます。
散剤はそのくつくつ煮出したエキスを粉にしていますので、服用法としては体温から少し高い程度(38~42℃)のお湯で服用するのが効果的です。
また漢方薬は空腹時に吸収率が高くなります。食間と呼ばれる食後二時間を目安として服用するのがよいでしょう。
ただ、胃腸が弱い人、または虚弱体質の人は薬が敏感に反応するおそれもあります。
場合によっては食後服用や小児量服用から始めることもありますので、詳しくは専門家に相談しましょう。