腸内フローラ!ダイエットやヨーグルトの選び方【テレビ未来遺産 池上彰】
2016年1月28日に放送された「テレビ未来遺産 緊急!池上彰と考える 今年の細菌・ウイルス大疑問 」の中から『腸内細菌 腸内フローラ』の部分だけ紹介します。
糖質制限ダイエットで腸内フローラは変わるのか?
腸内細菌によいヨーグルトの選び方は?など。
腸内フローラは臨床の現場でも活用されている
腸内細菌がわたしたちの健康をサポートしていることがわかってきました。
最近よく耳にする腸内フローラ。
フローラとは集合分布の意味。
腸内の細菌が集まったものを言います。
お腹の中に細菌は500mlペットボトル3本分1.5kgあり(標準的成人男性)、腸内細菌数は100兆個になるとのこと。
腸内細菌は臨床の現場でも使われているそうです。
名古屋大学医学部附属病院を訪ねます。
10時間に超える難手術を控えた胆管がんの患者に翌日の手術に備え飲ませてるのが、乳酸飲料。(映像ではヤクルトでした。)
乳酸菌やビフィズス菌をとることで回復スピードが明らかに違うとのこと。
術後の感染症合併症の原因となるような悪い働きをする菌が増えるのを抑制し、乳酸菌ビフィズス菌といった良い働きをする菌が減るのを抑えるのだといいます。
合併症の発症率は乳酸菌やビフィズス菌を摂取することでかなり下がりました。
副作用もなく飲む辛さもないので気軽に使えるとのこと。
鶴岡市の慶應義塾大学先端生命科学研究所を訪ねます。
福田准教授によると便の中に腸内細菌が含まれており、貴重だとのこと。
腸内細菌は体の腸の壁面や腸内の空間を漂っています。
21世紀に入り新時代の解析技術が続々と登場し、腸内細菌の果たす役割が
明らかになってきました。
例えば、腸内細菌とアレルギーの発症は密接であることがわかってきたという。
下痢や便秘を改善するだけじゃない。
腸内フローラを利用してアレルギーを治療する試みが始まっていました。
さらに腸の病気や動脈硬化だけでなく脳機能の発達にも腸内フローラが関与しているとのことです。
腸内細菌大疑問 私達のお腹の中で何が起きているのか?
福田特任准教授がスタジオに登場します。
代表的な人の細菌は149種類あるという。
特急列車のセットが作られ、わかりやすく解説。
座席は32席、代表的な腸内細菌を7グループに色分け。
ビフィズス菌は約10%とのこと。
腸内で生きられる菌の数は決まっており、菌の種類は人それぞれで異なるという。
(腸内フローラの様子を列車に例えている↑健康な時は様々な菌が整列してのっている)
健康なお腹に病原菌が侵入した場合。(健康な場合)
数の決まった場所に座ろうとする病原菌を、悪玉といわれていたクロストリジウムが車内から追い出しました。
福田特任准教授「今まで悪玉菌といわれてきていたような菌、例えばクロストリジウムという菌とか、そういった菌の中にも実は私達の体にとっていいような菌がいたりするのも分かってきています。
なので必ずしも悪玉菌といわれるもの全部が全部悪いというわけではなく一部いい菌もいる。
彼らもここにいることが実は健康な腸内フローラを保つには重要。
腸内フローラに必要なのは多様性なのです。」
体調が悪い場合
ストレスや食生活の乱れなどで、腸内環境が悪化し、空席になり、菌の種類が減ってしまいます。
こういう体調が悪い時に、病原菌が侵入すると、空いている席に座ってしまう。
つまり感染してしまい、病気につながるとのこと。
ビフィズス菌がなぜおなかにいいのか?
知らない菌同士がバラバラに座っている状態から席を整理してくれるのです。
ビフィズス菌を摂取することによって色んな微生物同士のやりとりとかあるいは私達の免疫系に作用して腸内フローラのバランスを整えてくれます。
そこへ病原菌がやってきても腸内にとどまれなくなるのです。
腸内細菌大疑問 腸内細菌はどこから来るのか?
赤ちゃんは子宮の中では無菌状態。
生まれて産道で細菌を受け取り、助産師から細菌を受け取り、母親の常在菌を受け取る。母から子へ腸内細菌が受け継がれるという。
生まれた直後お腹の中には大腸菌やブドウ球菌が急激に増えます。
しかし1日後には乳酸菌2日後にはビフィズス菌が一気に増殖すると大腸菌とブドウ球菌は徐々に減少。
4日を過ぎるとビフィズス菌が最も多くなり、腸内フローラは安定に向かう。
生後1週間、お腹の中では場所取り合戦が行われます。
増殖力の強い大腸菌が一気に増えます。
しかし乳酸菌が増え始めると一転、大腸菌をぐんぐん押し返す。
乳酸菌が出す酸が大腸菌の増殖を抑えるとともにその数を減らしていくのです。
実はこうした働きを支えているのが母乳。
母乳に含まれるオリゴ糖が乳酸菌やビフィズス菌の働きを良くして、腸内のバランスが保たれるようになるのです。
しかし早産などによって母親の細菌を受け取る機会の少ない赤ちゃんはどうするのか?
大阪府立母子保健総合医療センターを訪ねます。
早産などで、うまれてすぐ母親から離されてしまっている赤ちゃん。
そこでビフィズス菌を投与し、腸内フローラが作られるのを助けているのです。
ビフィズス菌を投与することで腸炎や感染症を防ぐという。
生まれてから良い菌をお腹に定着させることが一番大事。
腸内フローラは生まれた瞬間から作られ始め、3歳までにほぼできあがるとのことです。
腸内フローラを食べ物で変える!?
検証①
【ベジタリアンの腸内フローラは?】
インドにいるビーガンと呼ばれる厳格なベジタリアンで、肉や魚、さらには卵も食べたことがない2人。
日本人とはきっと腸内フローラが違うはず。
そこでこの2人を日本に招き腸内フローラを調べてみることに。
日本に来てもらい、1週間従来の食生活をしながら日本に滞在、1日おきに3回腸内フローラを分析します。
日本人には、バクテロイデスという脂質を食べると増える菌が多かった。
インド人にはプレボテラという炭水化物と食物繊維を食べると増える菌が多かった。
日本に来てからもインド人の2人は日本食には目もくれずインドで見慣れた野菜や果物を食べていました。
ベジタリアンのほうが多様性が高いのだという。
では強制的に食生活を変えることで腸内フローラを変えることができるのか?
検証②
【糖質制限ダイエットで腸内フローラは?】
糖質制限ダイエットをおこなうジム。
番組では1対1の個別指導で徹底的に管理した糖質制限ダイエットを行う吉川メソッドに協力を依頼。
その前後で腸内フローラが変わるのか。
参加者の1人、48歳の堀さん。
ウエストは105センチ
体重は95.9キロ。
内臓脂肪の量も少なくない軽い肥満体型。
参加者は週に2回1時間の筋力トレーニング。
そして気になるのが徹底した糖質制限。
例えば、この日のメインディッシュは焼き肉。
ご飯やつけ合わせのジャガイモなど炭水化物はご法度。
さらに味噌汁は味噌抜き。
焼き肉のタレもダメと味付けは薄味が基本。
100種類を超えるNG食材。
炭水化物はもちろんのことふだん何気なく食べている食事の大半が食べられなくなってしまうという糖質制限ダイエット。
こんな生活を続けること1ヵ月。
全員が1ヵ月で5キロ以上のダイエットに成功。
堀さんは9.5kg痩せました。
そして、参加者の腸内フローラを解析したのです。
スタジオで福田准教授が解説。
腸内フローラは大きく変わらないはずだったが、糖質制限を行うことでプレボテラ(脂質を食べると増える菌)が激減していました。
食習慣で短期間で変えられる可能性があることがわかり、福田准教授もとても驚いたとのこと。
ちなみに福田准教授は、食物繊維が多く含まれた食事を心がけているとのことです。
腸内フローラが整うヨーグルトはどうやって選べばよいか?
私達の腸内フローラは人によって違うので、お腹に合うヨーグルトの種類は違う。
ではどうすればいいかというと、例えば一つの銘柄のヨーグルトを1週間ぐらいずっと食べ続けて、便通がよくなるとか便の色が少しキレイになるとかそういった自分で変化が感じられるようなヨーグルトを探すとよいとのことです。
便移植療法
腸内フローラで難病を克服。
中前さんは潰瘍性大腸炎になり、原因不明の特定疾患として難病と指定されていました。
そんな中前さんの症状を腸内フローラを利用し改善させた医師がいます。
順天堂医院の石川大医師によると潰瘍性大腸炎の患者の腸内フローラは非常に乱れているのだそうです。
石川医師はその乱れた腸内フローラを丸ごと他の人のものと入れ替える治療を行っています。
こちらの病院で行われているこの療法とは便移植療法。
健康な人の弁をろ過し、腸内フローラをよい状態に保てる6時間以内に患者の腸内に移植するという治療法。
中前さんは、1年前に便移植を受けました。
それ以降症状は出ていないとのこと。
現在、この治療法は実用化に向け臨床研究を行っているそうです。
腸内細菌を一番元気にする食べ物は?
腸内細菌を一番元気にする食べ物は何か?
サツマイモの紅天使だとのこと。
文教大学の笠岡教授によると食物繊維の含有量が非常に高い。
腸の調子をよくしたり、ビフィズス菌のエサになったりするとのこと。
しかし、食物繊維を含む食品はたくさんあるので、サツマイモだけでなくいろんなもの、いろんな種類の食物繊維をとってほしいとのことです。