ちゃんと食べても栄養失調に!美と健康を守るための新常識・ミネラル不足 #2
「カラダは食べたものから作られる」……。よく耳にする言葉ですよね。健康はもちろん、若さやキレイを維持するためにも、食べることはとっても大切。健康に関心の高い人が多い日本では、オーガニックやトクホの商品、健康サプリメントも飛ぶように売れています。また、添加物を気にする人も増えていますよね。
でも、ちょっと待って!!
じつは現代人にとっていちばんの問題は、栄養不足なんだとか!?なかでも“ミネラル不足”が、とっても深刻なのだそうです。
今回は、長年にわたり日本中の食の実態を調査してきた食品加工コンサルタントの中戸川貢さんに、ミネラルについてじっくりお話を伺いました。
美容業界に関わる人なら、ぜひ知っておいてほしい内容。また、カラダの中から美しく健康になるためにも、しっかり読んでくださいね。
サラダをいっぱい食べてもミネラルが摂れない!?
カラダの中で酵素の働きを助け、美容にとっても欠かせないというミネラルですが、今の日本人の多くが、必要な量にまったく届いていないのだそうです。一体、なぜなんでしょう?
食品加工コンサルタントの中戸川貢さんは、コンビニのお惣菜からオリンピック強化合宿のメニューまで、さまざまな“食品”を調査した結果、ある結論に至ったそうです。
「本来、和食はとても栄養バランスが良く、ミネラルも豊富に含まれています。ところが、近年はファミレスで和食御膳を食べてもミネラルがとても少ない。原因は、“加工食品”の普及です」
加工食品なんて、家庭で料理を作るときにも普通に使ってますよね。便利だし、安全だし、美味しいし、加工食品の一体何がいけないんでしょう?
「加工食品が、現代の食事をミネラル不足にしてしまう理由は、主に、1.水煮食品の増加、2.原材料の精製、3.リン酸塩の使用、の3つです」と中戸川さん。
その3つの理由について、詳しく伺いました。
ミネラルを失う理由① 便利な「水煮食品」!
「スーパーに行くと、そのまま使えるようにパックされた水煮野菜が並んでいますよね。あれは、工場できれいに洗って皮をむき、ブランチングと言って、水でさっと煮ているのですが、その過程でほとんどのミネラル分やうま味成分が、溶け出してしまいます。サラダ用の生野菜も同様で、さっと湯に通したり、過剰なまでに洗浄するんです。当然、ミネラルは減ってしまいますよね。栄養はみんな食品工場の排水溝の中にあるんですよ」
せっかく家で筑前煮やシチューを作っても、カット野菜を使ったら栄養はなし!?
美容のためにとコンビニ弁当には必ずサラダも添えていたのに、摂れるのは食物繊維がいいところなんて……、ちょっと悲しいですよね。
しかも、この水煮食品は手軽で安全なことから、レストランなどでも多く使われているそう。レトルトカレーに入っているゴロゴロ野菜までもが先に水煮されているとか。
もしかしたら、手作り料理を謳ったレストランでも、人件費と材料削減のために水煮野菜を使ってるかもしれません……。
「市販の冷凍野菜の中にも『水煮野菜』を使ったものはありますよ。便利だし、食中毒の心配もないけれど、代わりにミネラル欠乏で病気になるリスクが上がるのでは、野菜を食べている意味がないですよね」
ミネラルたっぷりの野菜を食べるには、素材を切るところから料理するのが一番なのですね。1日1食でもいいから、新鮮な野菜を食べたいけれど……。
「自分で切った野菜をすぐに冷凍すれば、そんなにミネラルは減っていないですよ」
時間のあるときに、まとめて冷凍保存! それならできそうですよね。
ミネラルを失う理由② 増える「精製」食品!
ミネラル不足になる理由その2は、原材料の精製です。
よく、白砂糖よりも黒砂糖やメープルシロップ、ハチミツを使ったほうがカラダに良いと聞きますが、砂糖の他にも、精製したためにミネラル分がなくなってしまった原材料はたくさんあるのだと言います。
「近年は、精製食品自体が全体に増えていますが、中でも気になるのが油です。油に含まれるミネラルは酸化しやすい不純物として扱われるため、精製してミネラルを抜き、“変色しにくい”、使いやすい油にしてしまうんですね。中には、使い込んでもさらっとしたままにするため、シリコンを添加している品もあります。でも、精製しないいい油を使った天ぷらは、ミネラルのおかげで胸焼けしないんです。すぐに油の色が濃くなって交換しなくちゃいけませんが……。美味しさも違いますよ」
揚げものに安いサラダ油が使えないのは少しイタいかもしれませんが、最近は、オリーブオイルやココナッツオイル、ゴマ油など、油にこだわる人が増えているので、納得する人も多いのではないでしょうか?
「オリーブオイルは偽物も多いので、要注意です。コールドプレスのエクストラバージンなら安心ですね。ミネラルは皮膚からも吸収されるので、やせたいならマッサージオイルにもミネラルの多い、圧搾法で搾った油を使うといいですよ」
また、ドレッシングやマヨネーズなどの加工食品に使われているのは、ほとんどが精製油なのだとか。
「安すぎるくせに柔らかいステーキや魚なども怖いですね。繊維を壊して精製油を注射していますよ」
知るのが怖い気もしますね。でも、中戸川さんのセミナーでは、安心できるオススメ製品も実名で紹介しているそうです。
ミネラルを失う理由③ 安全で迷惑な「リン酸塩」!
3つ目の理由は、ミネラルを失った食材のお話ではなく、カラダの中でミネラルが吸収できなくなる“添加物”のお話です。
その添加物の名前は“リン酸塩”!!!
なんと、せっかく摂取したミネラルを奪い、そのまま体外に出してしまうという、とっても“迷惑”な存在なのだそうです!
「“リン酸塩”は、食材の変色を抑えたり、形を整えたり、口当たりを滑らかにする効果などがあるので、とても多くの加工食品に使われています。正直、入っていない加工食品を探すのが難しいくらいですね。毒性はないので、添加物を気にする人々の間でも、これまではあまり問題にされてこなかったのですが、体内に入るとミネラルと結合しやすいため、もともとわずかしか摂れない微量ミネラルなどは、摂取量がゼロになってしまう心配があるんですよ」
この“リン酸塩”、厄介なことに、名前を変えたり、表示しなくてもいい場合があるということなのだとか。
「リン酸塩には、“リン酸Na(ナトリウム)”など、自然界にある“正リン酸塩“と、人工的につくられた“重合リン酸塩”があるのですが、特に問題なのは、重合リン酸塩の方です。 “ピロリン酸四カリウム”のように、頭に、メタ、ポリ、ピロといかにも人工的な名前がついているので、表示に書いてあれば、すぐにわかります。
ただ、問題は、一括表示。『イーストフード・膨張剤・pH調整剤・調味料(アミノ酸等)』などの中に含まれていることが多いのですが、はっきりとはわからないようになってるんですよ。
さらに、加工食品のメーカーが仕入れた食材に使われていても、メーカーは表示義務がありません」
例えば、お饅頭の表示に「原材料:小豆」とあればいいけれど、「原料:小豆餡」とあったら、リン酸塩を使った小豆餡を他から仕入れているかもしれないということなんです。
「かまぼこなどのすり身は、ミネラルを取り除くためにリン酸塩等をたっぷり添加しても表示義務がない」のだとか。これは……難しいですね。
とはいうものの、最近は「リン酸塩を使っていません」という商品もあるそうです。スーパーやコンビニに行ったら、少し意識して表示をチェックしてみましょう。
次回はいよいよ、ミネラル不足の解決策を伺います!
取材・文/あどわいず・橋本弥司子
撮影/中川良輔
profile
中戸川貢さん
1969年神奈川県出身
長岡技術科学大学 生物機能工学 工学修士
食品機械メーカーや食品メーカー勤務を経て、2009年よりNPO法人「食品と暮らしの安全基金」で、主に加工食品のミネラル成分や、食品添加物「リン酸塩」を調査。
『食品と暮らしの安全基金』の著書『食べなきゃ、危険!』の校閲、『食事でかかる新型栄養失調』の食品分析を担当。
現在は食品加工コンサルタント、加工食品ジャーナリストとして、全国各地で「現代の食事はミネラル不足」、「食品添加物ワーストランキング」、「食の安全と安心」、「基本調味料の選び方」等の講演・講座を中心に活動している。
Information
ご興味ある方は、ぜひご覧くださいね。https://goo.gl/ZdY1HB
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