わきが手術したのに再発するってホント?
わきがにお悩みの方の多くは、制汗剤や脇汗シート、あるいは食生活の見直しなど自分でできるケアを実践されていることでしょう。
しかし、いくら頑張っても普通の生活を送るのに支障が出るほどの場合は、手術など外科的治療を望まれるのではないでしょうか?
ですがこの外科的治療法は、
わきがを治療して再発する可能性はありますか?
100%再発しない手術はない
わきがの治療法はいくつかあります。
保険適用されるもの・されないもの、メスを使うもの・使わないものなどなど。
ですが、どれをとっても
再発時の症状
わきが手術をしたにもかかわらず再発した場合は、以下のような症状が現れます。
≪脇汗が出るようになった≫
わきが手術とは、脇の汗腺(汗を分泌する器官)を除去あるいは破壊するなどして、機能できなくすることです。ですので、手術をすれば汗の分泌は無くなるか大幅に軽減されるはずです。
それがまた、以前のように脇汗をかくようになったら、それは再発のサインです。
≪脇毛が生えてきた≫
わきがの原因となるアポクリン腺という汗腺は、必ず毛穴と一緒にあります。つまり、アポクリン腺を除去すれば毛穴もなくなるので、脇毛も大幅に減るのです。
その脇毛が生えてきたら、毛穴も汗腺も取り切れず再生してしまった可能性があります。
≪わきが臭がするようになった≫
これは当然ですね。
出なくなったはずの臭いがするようになったら、確実に再発しています。
このような症状が現れたらおそらく再発しているはずです。できるだけ早く受診しましょう。
考えられる再発の原因
ではいったいなぜ再発してしまうのでしょうか。わきがのメカニズムから考えられる原因を探ってみましょう。
わきが発生の原因:アポクリン腺
人間の体には汗を出す「汗腺」と呼ばれるものがあり、それには
その特徴をまとめてみます。
| 汗腺の種類 | 分布している部分 | 汗の成分 | 汗の特徴 | 汗の役割 |
|---|---|---|---|---|
| エクリン腺 | 口唇、亀頭など一部を除く全身 | 99%が水分でそれ以外は塩分などのミネラル |
| 体温調節 |
| アポクリン腺 | 頭部、脇、外陰部、耳の中、乳首周辺、へそ周りなど | タンパク質、脂質、糖質、アンモニア、鉄分など |
| フェロモン? |
このように、おなじ汗腺でも分泌される汗は全くの別物です。
エクリン腺からの汗は、暑い時やスポーツをした後などに出る、いわゆる「普通の汗」で、アポクリンセンから出る汗は、哺乳類が縄張りを示したり異性を引きつけたりするフェロモンの役割の汗です。
このアポクリン腺からの分泌物を、皮膚常在菌であるコリネバクテリウム菌が分解することで、独特の強い臭いを発するのです。
このアポクリン腺を除去・破壊するのがわきが手術です。
手術でアポクリン腺を取り損ねた
手術には、目で直接アポクリン腺を確認しながら、あるいは目視しない状態で取り除く方法があります。
ですが、たとえ目視しながらでも全てを完璧に取り除くのは至難の業。目視しない状態での施術の場合、必要な範囲の汗腺が除去されておらず、残ってしまったということもあります。
しっかりしたカウンセリングや医師とのコミュニケーションなど、病院選びが重要になってきます。
アポクリン腺を破壊したが再生した
わきが手術にはマイクロ波をアポクリン腺に当てて、破壊するという方法もあります。
この術式は、皮膚を切開することがないので傷跡が残らず、また術後にガーゼ固定などをしておかなくても良いので、近年注目を浴びているものです。
ですがこれは、直接アポクリン腺を確認しながら行われるものではないので、完全に破壊できない場合があります。
その様な場合、アポクリン腺の
若いうちに手術をした
実は、赤ちゃんの頃には全身にアポクリン腺は分布しています。ですが活動することはなく、成長するにつれて脇の下や性器周辺などの部分以外のアポクリン腺は、どんどん減退していきます。
第二次性徴期という性的な成長が始まる時期を迎えると同時に、アポクリン腺も発達を始め、わきがを発症します。
発する臭いがフェロモンの役割をするのですから、この時期に発達するのは頷けますね。
この時期が終わっていないにもかかわらず、早いうちに手術をしてしまうと、まだ発達していなかったアポクリン腺が残ってしまいます。それが術後に発達してしまい、臭いが再発してしまうのです。
【術後臭】すそわきがになる可能性アリ
手術直後にも関わらず、体から臭いがする……そんな術後臭に悩まされる人も少なくありません。
この臭いの原因として、脇以外のアポクリン腺が考えられます。
人間の体には脇以外に性器周辺や乳首周辺などにアポクリン腺があります。脇の汗腺を除去したために、これらのアポクリン腺の活動が活発になり、臭いが出るのではないかということです。
特に性器周辺からの臭いが強くなるという声が多く、これをすそわきが(外陰部臭)といいます。
また、乳首周辺から臭いが出る場合は、脇と近いためにわきがが再発(あるいは手術失敗)と勘違いされることもあります。
わきがだと「思っているだけ」の場合もある
わきが手術に臨む患者さんは、長い間自分の臭いに対し悩み苦しんできています。
そういった方たちは臭いに対して過剰に敏感になっているものです。
そのため手術が成功していたにもかかわらず、
また、この症状があると他人の視線や行動が以上に気になるようになります。
それまでも、自分のわきがが周囲に迷惑をかけていないかと気を遣ってたため、術後に臭いが出ていなくても、他人の
- 近くの人がスンスンと鼻をすすった
- 隣のテーブルの人がチラッとこちらを見た
- 自分が部屋に入ったとたんに窓を開けられた
などの行動が気になってしまい、自分のわきがは治っていないのではないか?と思い込んでしまうのです。
更に、わきがの臭いが消えたため、自分の他の体臭が気になり始めてしまうという場合もあります。
【施術別】わきが再発率を調査!
アポクリン腺を取り除くタイプ
吸引法
脇を5mm~1cm程度切開し、カニューレと呼ばれる細い管を挿入し、脇の皮下脂肪ごとアポクリン腺とエクリン腺をかき出しながら吸引して除去します。
傷口が小さくダウンタイムが少なくてすむ、色素沈着が起こりにくいなどのメリットはありますが、医師は汗腺を肉眼で目視できないため、取り残しが起こる可能性は高く、30~40%ほどの再発率ともいわれています。
吸引法にはいくつかあり、カニューレの先端にマイクロシェービングコンソーラーという特殊な器具を付けて、シェーバーで汗腺を削りながら吸引していくシェーバー吸引法と、超音波をあてて汗腺を破壊しながら吸引していく超音波吸引法などです。
施術してくれる病院やクリニックによって使われている方法は違いますので、カウンセリングでしっかり相談しましょう。
- 左側だけ再発50代・女性23年前に雑誌の広告で見つけた美容整形外科にて吸引法の手術を受けましたが5年後に左側だけ再発。しかし右側は今も全く匂いません。
見えないということは、どの範囲までアポクリン腺が広がっているかも分からないので、成功率にはムラがあるようです。
わきが手術のスタンダード:剪除法
最も確実で再発が少ないといわれるのが剪除(せんじょ)法です。
脇のしわに合わせて3~5cm程度切開し、皮膚を裏返して目で実際に見ながら汗腺を取り除いていくので、しっかり除去さえできれば再発は稀です。
保険適用してくれる病院が多く、4~7万円程度で両脇の処置ができますが、その
皮膚の切開が大きく、内出血・色素沈着・術後の皮膚の壊死などのリスクが高いため、それを避けるために施術範囲が狭かったり、雑な取り方になってしまう医師もいるのです。
- 術後2か月で……20代・女性あたしも周りからの言葉や自分でも分かる臭い(やっぱネギ系ですかね)に悩まされ今年6月に剪除法で手術してきました。術後一ヶ月くらいは全く臭いもなく本当に嬉しい気持ちでしたが、今二ヶ月が経とうとして、またあの臭いと周りからの言葉で毎日辛くて……
剪除法でこれほど短期間で再発したということは、やはり原因は再生ではなく取り残しでしょう。
大きな覚悟を持って臨んだ手術で結果がこれでは……。
アポクリン腺を破壊するタイプ(切らない手術)
ミラドライ
水分があるところ(汗腺)にマイクロ波を当てて加熱し、汗腺の細胞を死滅させるのがミラドライです。
保険は適用されないので両脇で40万円程度と高額ですが、傷口が残らず術後の固定なども不要なのでダウンタイムもほぼありません。
完全に汗腺が破壊されていれば再発はないといわれますが、この方法も汗腺を肉眼で確認できないので、範囲が狭かったり、出力が弱く中途半端に破壊されているだけだと汗腺が再生してしまうということが再発の原因になりえます。
再発率は切開する手術より高いといわれていますが、日本では比較的新しい方法なので、医師の技量によって結果は左右されることが多いです。病院選びの際には
- ミラドライの実績が多いか
- ミラドライの開発会社(Miramar Labs社)制定の公式認定医プログラムを受けた医師が施術するか
- 口コミの評価はどうか
などをしっかりチェックしましょう。
- 高いお金払ったのに20代・女性ちょうど一年後くらいからほぼ元に戻りました。冬でもひどいです。施術直後は夏でも全然脇汗をかかなくて嬉しかったのに・・・高いお金払ったのにショックです。
数十万払うのですからやはり高い効果を期待してしまいますよね。
効果がなかったら無料で2回目が受けられるなど、保証の有無を確認しましょう。
ボトックス治療
ボトックスというのは、ボツリヌス菌が出す毒をほんの少量注射することで、その部分の神経を麻痺させるものです。
しわ取りなどの美容目的で使用されることが多いですが、わきが治療や多汗症治療にも使われます。
ボトックスは主にエクリン腺に作用し、汗の分泌を抑えます。その結果、脇が乾燥した状態に保て雑菌の繁殖や臭いの拡散を抑えてくれるのです。
これは汗腺を除去したり破壊したりするものではなく、あくまで症状を抑えるための治療であるため、効果は3~6か月程度となり、また臭いは復活します。
わきが再発時の再治療(修正手術)とは
わきがが再発してしまい、実際に再手術をされた方の症例をいくつかご紹介します。
前手術の痕はどうなっているのか、再手術をする際にはどのような方法で施術するのかなどを見ていくと、いかに最初の手術が大切なものなのか、病院選びの重要性が分かります。
再手術の症例
症例1:短時間手術、汗腺が取り切れていない
≪再手術の手順≫
- 脇のしわに合わせて切開し皮膚を裏返してみると、白い瘢痕が認められた。
- 脇の外側は比較的しっかり焼かれていて、全体的に瘢痕が広がっている。
- 医療用のハサミを使って瘢痕ごと切り取っていく。
- 脇の内側は、ミラドライの形状のためか場所によってはほとんど汗腺が焼かれていない部分があった。
- 瘢痕がある部分も含めてすべて汗腺をきれいに取り除いた。
■前ミラドライ施術後の症例です、前医(某美容外科)にて施術され効果がないとのことで来院されました
ミラドライ術後は薄い瘢痕組織が比較的広範囲に広がっているのが特徴です。臭いの弱い方には効果があるかもしれませんが、アポクリン腺を摘出しているわけではないので、臭いの強い方にはほとんど効果がないと考えております。
症例2:前手術の範囲がごく狭い
≪再手術の手順≫
- 前医の手術が両脇でたった30分で、本来除去すべき範囲の5分の1程度しか除去されていなかった。
- ほとんどの汗腺が手つかずのため肉眼で見やすく、ハサミできれいに除去することができた。
■もっとも効果がでやすい症例です
手術方法:皮下に残存している本来切除すべき汗腺を摘出します。 前医にて手術を受けているものの、ほとんど変化がないといわれることがあります。その大多数が非常に小範囲しか手術をしていないとおもわれます(手術件数の効率をあげるために故意に手抜きをしているところもあります)。症例によっては抜糸すら必要なく、術後経過観察に来なくてもよいといわれることもあります。もともとすべき手術範囲を手術していないので再手術により満足のいく結果になることがほとんどです。
症例3:術後の結果に不満もしくは過去に複数回の手術を受けている
≪再手術の手順≫
- 過去、他院(全て別のクリニック)にて複数回手術を受けている患者さんが来院。
- 前医は必要な範囲をしっかり手術している。
- ぶ厚い瘢痕が広範囲に広がっていて、汗腺が目視できない。
- 瘢痕ごとハサミでできる限り切り取っていく。
■もっとも困る症例です
手術方法:再手術しないこともありますが、まずは剪除法をおこなうことが多いです(症例3-1参照)。それでも改善を感じられない場合、症例によっては最終的に皮膚ごと摘出する場合もあります(症例3-2参照)
おおよそどこのクリニックで受けたかを聞けばどういったドクターがどのような手技で施術しているか予測できます。しっかりとした治療をおこなっているクリニックがオペをしたのちに、どこか腋臭がする症例を散見します。他院術後の場合、どのように考えたら良いのか非常に難しいですが、やはり非常に臭いの強い症例の場合、完治というものが基本に困難なものがあるのではないかと考えています。
必要な範囲をしっかり手術されているにもかかわらず、臭いが強く出るにはいくつかの理由があると考えられます。
- 汗腺が皮膚側にまで深くめり込んでいるため、すべてを取り切れていない
- 複数回手術しているため瘢痕が厚く、すべてを削り取れていない
- 脇の下以外の範囲にアポクリン腺が広がっていて、そこから強い臭いを発する
- 実際は再発していないが、自己臭恐怖症で臭いを感じている
1、2の症例の場合は、脇の下の皮膚を切り取ってしまい、周りの皮膚を引っ張ってきてつなぎ合わせる方法を取る場合もありますが、傷跡がWのようにギザギザになる、ひきつれなどが強くおこりやすいなどの理由から、推奨はされていません。
3、4の症例の場合は、手術による完治は不可能でしょう。生活習慣の見直しやデオドラント・制汗剤の使用などで臭いを抑えていくようなケアをしていきます。
「再手術=再発は絶対ない」ではない
残念ながらそうとは言えません。取り残されたり再生したアポクリン腺を取れば良いだけのように思われますが、 そう簡単な手術ではなく、わきがが完治したり、再発しにくくなると断言できるわけではないのです。
回数を重ねるほど難しい&高い
わきがの再手術はとても難しい手術になり、場合によっては断られることもあります。その理由は
初めての脇が手術の場合、脇を切開して皮膚を裏返してみると、アポクリン腺は茶褐色でハッキリと目視できます。ですが、一度手術をするとその跡が白い瘢痕(傷跡)化し汗腺は目視できなくなっています。
さらに皮膚に癒着してしまっていることが多いのです。
再手術ではその瘢痕ごと削り取るしかないのですが、再手術を繰り返しているとその瘢痕は厚くなり、癒着の度合いによっては削り取れない状態であることも多く、患者さんが満足いく結果を得ることは難しいでしょう。
わきが手術の修正手術症例でご紹介した通り、その方が前回に受けた治療によっては、医師のすることは大きく変わってきます。
短時間でそれほど難しい手技が必要ないものから、何時間かかるか分からないものまであるのです。
ですので、カウンセリングと診察を受けてみなければ料金が決まらないところもありますが、30~50万円はかかると考えた方が良いでしょう。
まずは治療方針を相談
最初に、本当に再発しているかどうかをしっかり診断してもらうことが重要です。自己臭や、すそわきがなど別の部分が臭っているという可能性もあるからです。
それから、どのような治療法を選択するのか、その方法でどれだけ効果を得られるのかなど、費用も含め綿密なカウンセリングを受診しましょう。
わきが用デオドラントを使う
再手術をして今度こそ治ることに賭けるのは、わきがの再発だけでなく、費用や傷跡などの美容面でも大きなリスクを含んでいます。
そういったことを避けるには、わきが専用のグッズを使ってケアをしていくことをおすすめします。
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さらに、満足できなければいつでも解約・返金してくれる
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さらにいつでも解約でき、満足できなければ
わきがの悩みから解放される日を期待しつつ
ご紹介した通り、わきが手術は決して完治する確率は高くなく、また、保険適用されない治療法ではかなりの高額になってしまいます。
ですが、わきがを気にしない海外と違い、日本の技術は日々進化しており、新しい手術器具も開発されています。
安全かつ完璧にわきがを治療できるようになる日も遠くないのかもしれませんね。