海外から化粧品を輸入するのは、簡単であって、とても難しいです。一見、矛盾した言い方ですが、その理由は「海外の化粧品を輸入するときに必ず知っておくべきこと」の中で紹介をしていますのでご覧ください。この記事では、海外から化粧品を輸入するにあたって疑問に感じることをまとめて紹介をします。
よくある疑問を一つ一つ解決した上で輸入をした方が「薬機(事)法違反」を犯す可能性が小さくなります。
化粧品輸入のよくある疑問まとめ
化粧品を輸入するさいに疑問に感じる点を以下でご紹介します。これよりも詳しく知りたい場合は、化粧品の輸入相談窓口をご利用ください。
Q.化粧品は自由に輸入ができるのか?
いいえ、化粧品の輸入は規制されています。しかし、「個人が使用する物」「既定の量以下」という二つの条件を満たす場合、特別に化粧品の規制が緩くなります。逆に「販売目的」で輸入するときは、口紅一つであっても強い輸入規制があります。現状、ネットオークションなどをみると、明らかに「個人目的で輸入した化粧品」を販売していると感じる物が多々あります。
これらを出品している人がどのような人なのかはわかりません。もしかすると「製造販売業又は製造業の許可」をしっかりと取っているのかもしれません。しかし、化粧品を輸入するときに必ず知っておくべきことで述べたように、個人が取得することはかなり厳しいのが現実です。したがって、このように出品されている商品は「違法行為にあたる」可能性が極めて高いです。
おそらく海外から「個人使用を約束して」輸入した物や、海外旅行などの際に購入したものを出品している物だと思います。しかし、これは完全なる違法行為です。販売が認めているわけではないので十分な注意が必要です。もし、このような出品を見た人が所定の行政機関に通報すれば一発でアウトになる可能性があることを知っておきましょう!
Q.どれくらいの量を輸入できるのか
「個人使用目的」という条件であれば、以下の通り輸入ができます。ただし、これらは目安であって、必ず「既定の個数」を限度として輸入ができるわけではありません。最終的には、税関職員のさじ加減にゆだねられることも大きいです。
個人輸入扱いが認められる基準
基準1.「標準サイズ」の化粧品は、一品目24個以内
基準2.「量が少ない」化粧品は、一品目120個以内
基準1の標準サイズは、個人使用が適当と認められる程度を指します。極端な話、「バケツのような容器に入っていても1個と数えられるか」ということです。もちろん、これは認められません。通常使用時として適切なサイズとなります。
また、24個という個数は「色違い」や「ブランド違い」などは考慮されずに一品目となります。例えば、口紅があります。口紅には様々なブランドや色が存在します。このような場合「口紅」としてまとめられるということです。
Q.どのような商品が化粧品に該当するのか?
以下は厚生省が配布する資料です。ここに記載されている物は「化粧品」にあたります。特に顔を洗うときに使う「洗顔フォーム」「石鹸」「はみがき粉」なども化粧品になっていることに注意しておきましょう。
類 別 品 目 名 ・頭髪用化粧品類 髪油、染毛料、スキ油、セットローション、チック、 びん付油
ヘアクリーム、ヘアトニック、ヘアリキッ ド、ヘアスプレー、ポマード
・洗髪用化粧品類 髪洗い粉、シャンプー、リンス、トリートメント ・化粧水類 アフターシェービングローション、一般化粧水、オー デコロン、
シェービングローション、ハンドローショ ン、日焼けローション、日焼け止めローション
・クリーム類 アフターシェービングクリーム、クレンジングクリー ム、コールドクリーム
シェービングクリーム、乳液、 バニシングクリーム、ハンドクリーム、
日焼けクリー ム、日焼け止めクリーム
・パック類 パック用化粧料 ・ファンデーション類 クリーム状ファンデーション、液状ファンデーショ ン、固形ファンデーション ・白粉打粉類 クリームおしろい、固形おしろい、粉おしろい、タル カムパウダー
練おしろい、ベビーパウダー、ボディ パウダー、水おしろい
・口紅類 口紅、リップクリーム ・眉目頬化粧品類 アイクリーム、アイシャドー、アイライナー、頬紅、 マスカラ、眉墨 ・爪化粧品類 美爪エナメル、美爪エナメル除去液 ・香水類 一般香水、練香水、粉末香水 ・浴用化粧品類 バスオイル、バスソルト ・化粧用油類 化粧用油、ベビーオイル ・洗顔料類 洗顔クリーム、肌洗い粉、洗顔フォーム ・石けん類 化粧石けん ・歯みがき類 歯みがき粉
引用元:厚生省配布資料
Q.化粧品の関税
化粧品は、基本的に関税等はかかりません。消費税のみがかかります。化粧品の関税の分類を示すHSコードは「3304」に含まれます。HSコードについて詳しく知りたい方は、HSコードの仕組みをご覧ください。
Q.並行輸入品と偽物なのか。正規品との違い
並行輸入とは、正規の輸入販売代理店を通さずに輸入された「海外の正規品」のことを言います。したがって偽物ではなく本物です。よくある間違いとして商品自体が「偽物」であるかのように考えている人がいます。しかし、それは並行輸入の仕組みを知らない人の意見ですから参考にはしてはいけません。
例えば、某自動車メーカーの車があるとします。これをアメリカで売る場合、現地に正規輸入取扱店を設けるはずです。それが自社なのか、提携店なのかはわかりませんが、それらの販売店を通して全米に流通させていきます。これが「正規輸入ルート」と呼ばれるものです。
一方、某自動車メーカーと全く関係がない会社が、日本で車を仕入れてアメリカへ輸出したとします。これが「並行輸入ルート」です。先ほどの正規輸入ルートとは異なるもの商品自体は「正規品」を取り扱っていることがわかります。この仕組みから「並行輸入品は、正規輸入品と変わりはない」ことになります。
しかし、化粧品に限っていうと、同じブランド、同じ商品名であっても化粧品の中身が異なる場合があります。基本的に輸入する化粧品は海外向けに製造されています。そのため、肌に合わない等の問題が発生する可能性があります。また、日本では認められていない成分を含んでいるかという違いもあります。いずれにしろ、化粧品などに限っていえば正規品は正規品でも「日本人の肌に合うか」とは別問題になります。
Q.個人輸入した物を友人にプレゼントしてもいいの? 友人の分までまとめ輸入していいのか?
個人的に輸入した化粧品を友達にプレゼントしたくなることがあります。この場合、たとえ無料でプレゼントをしたとしても残念ながら法律違反となります。また、別の例でいうと、個人輸入する際に「友人の分とまとめて購入するとき」があります。この場合も同じく法律違反になります。
今、二つの違反例を取り上げましたが、その根拠が厚生省が示す以下の文章になります。
◆ 一般の個人が自分で使用するために輸入(いわゆる個人輸入)する場合(海外から持ち帰る場合を含む。)には、原則として、地方厚生局(厚生労働省の地方支分部局)に必要書類を提出して、営業のための輸入でないことの証明を受ける必要がありますが、以下の範囲内については特例的に、税関の確認を受けたうえで輸入することができます。 当然この場合、輸入者自身が自己の個人的な使用に供することが前提ですので、輸入した医薬品等を、ほかの人へ売ったり、譲ったりすることは認められません。ほかの人の分をまとめて輸入することも認められていません。
この中にある「輸入者が自己の個人的な使用~」という表記から、プレゼント等であっても行ってはならないことがわかります。また、「ほかの人の分を~」という記述から化粧品を購入する際に友人の分までをまとめて購入することも違法行為になることがわかります。しかし、実際問題としてこれをどこまで厳密に守るのかは、人それぞれの自己判断と言えます。
少なくとも輸入時に税関などから聞かれた際は、これらの禁止事項に該当するようなことを伝えてはならないことがわかります。伝えた時点であなたの貨物は没収となります。
Q.余った化粧品を販売してもいいのか
これはすでに述べている通り「無理」です。オークションなどで目にするのは、基本的に違法な物が多いです。決してそれらが認められているわけではないことに注意しなければなりません。もちろん、これはオークションだけではありません。リサイクル市、フリーマーケットなどで販売することもできません。違法行為かどうかのポイントは「販売」です。それがどのようになされたとしても違法なのです。
化粧品の輸入を相談できるところ
化粧品を輸入するさいに色々と疑問が出てくることもあるはずです。その場合は、以下の二つの機関が無料で相談してくれます。
まとめ
今回は、化粧品を輸入するさいに疑問に感じることを紹介しました。これらの疑問の中で輸入化粧品にはさまざまな規制があります。この規制によって商品を販売したり、人に譲ったりすることは禁止されています。禁止事項に該当しないように輸入化粧品を楽しみましょう!