ヒリヒリつらい乾燥肌を改善する方法とは

乾燥肌というのは、季節によって調子の上下はあるものの、オールシーズン何らかの形で悩まされるものです。特に、ヒリヒリして痛い症状やむずむずとかゆい症状は、乾燥肌の中でもつらい症状の1つです。

乾燥してヒリヒリしたりかゆみを感じたりするのは、肌が乾いてバリア機能が低下している上に少しの刺激でも影響を受ける敏感肌症状も併発している可能性があります。これを乾燥性敏感肌と言い、乾燥症状だけではなくさまざまな要因によってヒリつく痛みやかゆみ、不快感を伴うものです。

衣類や髪の先が触れたりするだけでもチクチクヒリヒリするといった方は、この乾燥性敏感肌の可能性が高いと思われます。とはいっても、服を着ないわけにはいかないし、髪が全くどこにも触れないようにするのも難しい話です。

この乾燥肌と敏感肌の混合症状は、ただ保湿対策をしただけでは治りにくい場合があります。乾燥を改善する保湿方法でも肌のヒリつきは抑えられないこともありますし、使っている化粧水すらしみてしまってさらなるヒリヒリ感を誘発させてしまう恐れがあるためです。

こんなときは、敏感になっている肌をしっかり守りながらケアしていくことが大切です。ヒリヒリ症状がひどいときは、肌のバリア機能が低下し、少しの刺激が壊れたバリアから侵入して神経を刺激している状態です。まずむきだしになってしまった神経部分を保護した後に、さらに角質層の機能を整える方法を採るのが何よりのカギです。

ヒリヒリして敏感になっている乾燥肌を乾燥性敏感肌と言います。この乾燥性敏感肌はなかなかのくせもので、角質層の乾燥によって壊れてしまったバリア機能の隙間からむきだしになってしまった末梢神経に刺激がダイレクトに伝わっている状態なのです。

こうなってしまうと、ただ単に保湿して水分や脂質を補っているだけでは追いつきません。バリア機能が不全のままでは、再生するのにも時間がかかってしまい、その間に発生するヒリヒリやかゆみなどの嫌な症状から必要以上に肌をこすってしまったり、かきむしってしまったりすると、結局角質組織をさらに壊してしまうこととなります。このようなループに陥ってしまうと、保湿どころではなくなってしまい、果ては炎症に発展することにもなってしまうのです。

炎症のある状態で保湿ばかり行ってもあまりよい効果は得られません。肌に起きた炎症、特にヒリヒリ感やかゆみといったものは、地味に気になる不快な症状であり、無意識に触ったりかいたりしてその症状を何とか遠ざけようとしてしまうのが人の常です。しかし触ってしまうと余計な刺激を肌に与えてしまうこととなり、さらなる不快感を導き出します。その繰り返しが延々起こり、肌症状が全く改善しない結果となってしまうわけです。

それを食い止めるためには、何よりも先に炎症を鎮めること、そしてスキンケアの際に外からバリア機能を作ってしまうことで肌を守ることをまず先に考えるべきです。そのようにしてヒリヒリやかゆみの不快感を軽減させながら、根本の乾燥を改善していく必要があるのです。

乾燥肌によって肌本来が持つバリア機能が壊れた結果、その隙間からむきだしになってしまった末梢神経がヒリヒリした痛みやかゆみを誘発させる状態である乾燥性敏感肌。この状態を改善するには、まず肌のメカニズムを知っておく必要があります。ただ乾燥が原因だからと保湿ばかり行っていても、ヒリヒリ感が消えないとせっかく保湿した角質組織をまた壊してしまう可能性もありますし、保湿剤そのものがしみて使えないといったことも起きます。

まず肌のメカニズムから説明していきます。肌の角質層は、角質細胞が本来なら規則正しく並んでできています。その細胞内には天然保湿成分であるNMF、細胞の間を埋めて均整を取っている脂質のセラミドといったように、肌を健康な状態に保つ構造が完成しています。さらに、皮脂腺から分泌される皮脂などで肌を保護する膜も作られており、その状態がキープできれば肌は安泰です。

しかし、乾燥してしまうことによって細胞内のNMFやセラミドがうまく機能しなくなり、細胞はどんどん弱っていきます。そして皮脂などでできた保護膜も壊れてしまい、これがさまざまな肌トラブルとなって表に出てくるのです。保護膜が壊れバリア機能を失った上、角質細胞自体もしぼんでしまって隙間が多くなった状態には、本来角質層の下にあった痛みやかゆみを感じる神経がギリギリの場所まで伸びてきて、普段は感じないようなヒリヒリ感や激しいかゆみを伝達してしまうこととなるのです。

この末梢神経は医学用語としてC線維と呼ばれており、末梢神経の中でも鈍痛やかゆみを伝える微細な神経線維です。直接的に脳に伝わる鋭い感覚ではなく、遅れて伝達される二次的感覚を伝えるものであるとされ、ヒリヒリやかゆみもその二次的感覚のようなものとなります。

つまり、ヒリヒリつらい乾燥性敏感肌には、まずこの神経の敏感さを保護するバリアを作ることから始まるのです。感覚的な症状が緩和されれば、過度の刺激やかきこわしがなくなり、炎症もしずまっていきます。

ヒリヒリしてつらい、むずむずとかゆくて我慢できないといった症状にお悩みであれば、乾燥肌の中でも乾燥性敏感肌の可能性があります。ただ乾燥しているだけではなく、角質組織が壊れてしまっているために、痛みやかゆみを感じる神経が過敏になってしまっている状態なのです。

これを改善するためには、保湿と並行してヒリヒリやむずむずといった不快症状から肌を守る必要があります。失ってしまった肌のバリア機能を外からサポートするのです。乾燥性敏感肌から脱出できる方法とは、バリア機能をサポートしながら効果的に保湿をしていくことというわけです。

では、そのために必要な成分とはどのようなものでしょうか。

肌のバリア機能再生の立役者
乾燥肌から発展してしまったヒリヒリやかゆみを鎮め、外部の刺激から肌を守るために必要なのが肌の保護機能です。保護バリアを先んじて作ってしまい、過度の刺激から守ることが乾燥性敏感肌を改善する大きなポイントとなります。
その立役者となる成分は以下のものです。

セラミド
セラミドは、角質細胞の間を埋めるように存在している脂質で、細胞間のバランスを取ると同時に細胞内の天然保湿成分・NMFを守る働きも担っています。そのため、セラミドを補給することで角質層のバランスが保たれ、肌の機能が復活しやすくなるのです。

NMF
Natural Moisturizing Factorの略であり、角質層に存在する肌の天然保湿因子全般を指します。その中に含まれるものは、
・アミノ酸
・尿素
・ミネラル
などがあり、これらの成分を含んだ保湿剤は肌の保護機能を再生させるのに役立ちます。

オイルで油分補給

乾燥肌に足りないのは水分だけではなく油分も覆いに含まれます。さらに、バリア機能が失われて刺激を受けやすくなっている状態では、特に油分でのバリアを含めたケアが需要になってきます。

天然成分のオイルを主成分としたケアなら、砂漠のようにささくれ立ってしまった角質を守りながら、素早く油分補給ができます。これと化粧水を合わせてケアを行うとより効果的ですが、肌が特に敏感になっているときはいつもの化粧水すらしみてしまってつらいこともあります。そのようなときは、刺激の少ないオイルのみのケアで様子を見てみましょう。肌が枯れきっているときの集中ケアにはオイルは有効です。これで症状が治まってきたと思ったら、いつものケアに切り替えてみましょう。

肌本来の機能を復活させることが第一

また、保湿やバリア成分の補給は心強いサポートになることは確実ですが、本来は自然に肌が持つ再生機能を促し、自発的にバリア機能を働かせることが第一です。集中ケアはもちろん必要ではありますが、洗顔方法や洗顔時・入浴時のお湯の温度などにも目を向けて気を遣ってみてください。不快だからといってゴシゴシこすってしまっては当然逆効果ですし、ヒリヒリやかゆみをごまかすような高温のお湯も無駄な刺激となってしまい、さらなる乾燥を促してしまうことにもなります。

そのように、乾燥や角質機能の低下を誘導するような洗顔や入浴の方法は避け、なるべく肌をいたわりながら自発的な肌の再生を目指すことを最終的な目標としましょう。

数々のバリア対策やスペシャルな保湿ケアは、肌が健康な状態になるまでのサポートにしか過ぎません。通常のケアに切り替えても肌が自然に機能するように持っていくことを考えながら肌対策を行いましょう。

乾燥がきっかけでヒリヒリしたりかゆみが生じたりといった現象には、まず肌のバリア機能をサポートしてから自然な再生を目指すことが一番です。過度にたくさんのケア用品を使うのではなく、本当に効果のあるものをピンポイントで使っていく方が、敏感になっている乾燥肌には優しい方法なのです。

そのためには、適切なケア用品選びを行うことと、極力刺激をせずに肌をいたわって大事にしていくことが大切です。