報道発表資料 [2012年6月掲載]

〔参考資料〕

相談事例

【事例1】

 平成23年秋頃、甲が以前からやっているミクシィに、Aという人物から「よかったらお友達になってください」というメッセージを受け取り、何度かメッセージのやり取りをした後、Aから「暇な日があったら遊ぼう」と誘われて会うことになり、Aが「行きたいカフェが青山にあるから一番近い外苑前駅」と待ち合わせ場所を指定した。
 当日、カフェで、Aは自分の仕事の話をしながら、甲の肩に触れると、「肩こってるから、お店で無料でしてあげる」と近くにある自分が働いているエステサロンに誘った。
 甲は、初対面でよく知らない人だし、悪いからと何度も断ったが、Aに「ただでいいし、練習にもなるから、遠慮しなくていい」「友達もよく練習台にきてもらっている」「晩御飯までに時間があるし、エステで楽になってから夕食にいこう。」と何度も誘われ、断りきれずにお店に行くことにした。
 Aが勤めているエステサロンは、カフェから歩いて5分位の表通りに面したビルにあり、エレベータを12階で降りてサロンに入ると、Aは、甲を一番奥の個室に通した。
 個室内で、Aと少し雑談をしていると、女性が現れ、Aに店長のBと紹介された。Bは、ただでするなら自分も手伝うと言って、カウンセリングを始め、甲を鏡の前に立たせたり、体の偏りをみるため、目を閉じてその場で足踏みをする様子などを見て、「コリがあるから筋肉が偏っている」「マッサージしたらコリがとれる」「血流が悪いとお肌にも悪い」などと言い、それから施術をすることになった。施術内容は、オイルでマッサージするようなエステで、「骨盤の位置を変えるので、かなりウエストが細くなる」「ここは他のエステと違って、骨も移動しながら、肉も移動する」などと効果を強調していた。
 施術が終わると、AとBの二人から、コリがひどくて1回では無理だから、今後もサロンに通わないかと誘われたが、料金を聞くと、「正規の値段が、20回で450万円」と言われて驚き、そんなお金は持っていないと甲が断ると、「身内価格で150万でいいよ」と値段を下げてきた。甲は「安くなっても、そんなお金を持ってないので払えないから無理です」とはっきり断った。
 それでもBは、「○○銀行から100万借りて、消費者金融から50万借りれば、月々3、4万円で返せる。」「割賦販売にするより安心だから借りたほうがいい」としつこく勧誘してきた。甲は契約する気がなかったので、消費者金融で借りたりローンは組みたくないことや、月3~4万だとしても返す自信がないから無理だと何度も断ったが、Bは、「家賃や交際費を引いても、月々3、4万円なら大丈夫、難しいなら、期間を長くして1、2万円にしたらいい」と紙に計算しながら執拗にお金を借りて契約するように勧誘してきた。
 甲が何回も、ローンを組むのは絶対にいやだと断っても、Bが、「ローンは安心だから大丈夫、何が不安なの?」と言うような会話が繰り返され、結局19時半から23時過ぎ頃まで長時間の勧誘が続いた。最終的には、Bが「現金だったら、税込価格で100万円でいい」「今日現金を持っていないなら、キャッシングをして頭金を払えるだけ払ってほしい」「残りは(Bが)立て替えるので、後でローン組んで返して」と今度はクレジットカードでキャッシングするように言い、甲はそれにも、1~2日考える時間が欲しいと何度も断ってみたが、「社長への値引きの確認がいる。私(B)がいないとできないから、今日したい」とBに食い下がられた。甲は、断っても断っても話を戻されて、疲れてしまったし、契約するまで帰れない雰囲気だったので、このままだと帰れないかもしれないと不安になって、23時過ぎまで粘ったが、もう帰りたいと思い、仕方なく承諾した。
 Bは、「ウチに通って綺麗になろう。みんなびっくりする」「今から社長に電話して、甲がイトコの設定で身内割引の了解を得る」と言った。「社長に電話したら解約できないから」「身内割引だから途中で解約はなしにしてよ」と途中で解約しないように念を押して、社長に電話し了承されたようだった。
 そのまま店を出て、近くのコンビニまで二人に付き添われて行くと、Bが横にぴったりついて、その後ろにAがいて、キャッシングのやり方を指示され、結局、甲のクレジットカードで○○万円をキャッシングして、その場でBに渡した。
 お金を渡した後は、麻布の「○○」というお店で夕食をとることになり、概要書面と契約書はそのレストランで書いた。エステサロンの名前はその時に初めて知った。

【事例2】

 平成23年夏頃、乙が以前からやっているミクシィに、Cという人物からメッセージが来た。何度かメールのやり取りした後に、Cから「食事に行こう」と誘われて、Cが指定した外苑前駅改札口で待ち合わせをした。
 レストランでの話の中で、乙がデスクワークで肩がこると話したところ、Cが乙の肩をつかんで、「これは結構きてる。(Cは)エステで働いているから、せっかくだからちょっと見てあげる」と言ったので、乙は、この時初めてCがエステサロンで働いていることを知った。乙は、初めて会った人についていって大丈夫かなという気持ちもあったが、肩こりを見てもらいたい気持ちや興味もあり、またCが、すぐにエステサロンの空き状況を電話で確認して、「今、空いているし、お店近いからこのまま行こう」と誘ってきたので、お願いすることにした。
 Cが勤めているエステサロンは、昼食をとったレストランから歩いて5分位のビルの最上階にあるお店だった。エレベータを降りると、すぐ目の前がエステサロンの入り口で、受付はなく、入り口で靴を脱ぎ、紙のスリッパに履き替えて中に入った。Cは、乙を一番奥の個室に案内した。
 個室に入って、しばらく雑談してから、エステをしてもらった。エステの内容は、オイルをつけて、足からリンパマッサージをし、体、顔とマッサージするものだった。Cは、オイルマッサージの効果について、「リンパに老廃物やこりがたまっていると血液の循環が悪くなって、脂肪がつく」「こりをほぐしてあげると、老廃物が流れて、血液の流れや代謝がよくなってきれいになる」と言っていた。
 3時間くらい施術を受けたあと、Cが、「今の状態は、肩にこりがたまっている状態で血液の流れが悪くなる」「このままだと大変なことになる」「エステを受けないなら、いい体を保つために、酵素を取り続けることが必要で、60歳代まで飲み続けると高額な負担になる」などと紙に書きながら説明してきたので、乙は、長期に酵素を取るためにお金を払い続けていくのは無理なので、短期に痩せる方がいいのではないかと思ってしまった。
 それで、今の施術はどのくらいするかたずねると、Cは「今回のコースは、通常は1回17万円するけれど、母方のお姉さんということにすれば、1回5万でいい」「最低30回やらなければいけない。30回やると変わる」「5万円×30回で150万円」と、親戚扱いにすると安くなると勧めてきた。
 乙は、親戚という嘘をつくのも嫌だし、安くしてもらっても150万円は高いので、契約をためらっていたが、Cは、乙の収入や月々の出費を聞いて、それを計算しながら、「やりくりすればなんとかなる」「カードローンを使って月々返済していくという方法がある」と引き続き勧誘してきた。乙が150万円は高い金額なので、やはり決めかねていると、「変わりたいんじゃないの?」「今が変わるチャンスじゃないの?」「どうする?やる?やめる?」などと決断を迫るように聞いてきたので、乙は、変わりたいという気持ちもあったし、すでに長時間勧誘されて、断れない雰囲気になっていたので、契約すると伝えた。
 Cは、その場でエステサロンの社長らしき人に電話をして、150万円の契約で了解をとると、「お金は前払いになるので、100万円は無理でも、○○万円の手付金は、(電話の相手に)今日渡さないといけない」と言い出した。乙は、今日払わなければいけないものなのかと驚いていると、男の人が個室に入ってきて、「この後社長に会うので、○○万円を渡しておく」と言ったので、すぐに支払いをしなければいけない状況になってしまった。
 そのままCに付き添われて、二人でタクシーに乗り、近くにある銀行に行って○○万円を下ろし、その場でCに渡した。また、Cから口座番号を書いた紙を渡されて、残りの○○万円を振り込むように言われた。
 その時点ですでに、夜10時くらいになっていた。その後、夕食を食べに行くことにしていたが、Cは契約書を持ってきていなかった。概要書面と契約書面に乙が記入したのは、次にエステサロンに行った時だった。