概要

デトックスダイエットの主な目的は体から毒物を取り除くことです。このダイエットは消化吸収と排出の理論に基づくもので、その多くは自然療法と関係があります。自然療法とは、体自体が持っている自然治癒力を回復または向上させる栄養素の働きを強調する代替医療です。

デトックスダイエットはいくつかの詳細なグループに分類できます。

  • ローフードダイエットは、調理されていない食品によって消化器系の毒素の蓄積を防ぐことができるという前提に基づいています。
  • 単品ダイエットは、10 – 14 日間、1 つまたは 2 つの食品 (飲み物だけのこともあります) のみを摂取します。
  • ジュース断食は、1 – 3 日間、大量のフルーツジュースと野菜ジュース、および水とハーブティーを摂取します。
  • ベジタリアンまたはセミベジタリアンデトックスダイエットは、1 日に数種類の調理された全粒穀物、温野菜、新鮮な果物、少量のたんぱく質食品、および数杯の水とハーブティーの飲食が認められます。
  • これらのダイエットは体重を減らすための摂生が主な目的ではありません。デトックスダイエットを一般的な信仰上の修練または精神修行の一環として行う人もいます。デトックスダイエットは通常年に 1 回か 2 回だけ行われます。

    利点

  • デトックスダイエットは皮膚、呼吸器官、消化管から毒素を取り除くと言われています。
  • デトックスダイエットの効果として謳われているものには、活力の向上、精神的ストレスの徴候からの解放、精神の落ち着きと集中力の向上、透明な素肌、消化促進、安眠などがあります。
  • デトックスダイエットによって体重を減らす人もいますが、体重を減らすことをデトックスの一番の目的にするべきではありません。
  • リスクと注意点

  • デトックスダイエットの実施を検討している方は、事前に医療の専門家に相談してください。
  • デトックスダイエットの期間中も通常どおり処方薬を服用してください。医師に相談せずに薬を飲むのを止めたり量を減らしたりしないでください。
  • デトックスダイエットによる健康への主なリスクには、未診断の糖尿病患者の代謝異常、胃潰瘍の発症や悪化、急激な血圧低下によるめまいや失神、下痢による脱水症状および体内電解質の不均衡、指導者のいない長期間のジュース断食によるたんぱく質またはカルシウムの欠乏などがあります。
  • デトックスダイエットの実施を検討している方は、ダイエットの 7 – 10 日前から徐々にカフェイン飲料を減らして準備をする必要があります。こうした飲み物を急に止めてしまうと頭痛を起こすことがあります。
  • ダイエットを行う方は、糖分の多い食品、チョコレート、お酒、乳製品、脂肪分の多い食品、小麦やイーストを含む食品、グルテンを含む穀物についても摂取を事前に減らす必要があります。
  • デトックスダイエットの最中に貧血やめまいを感じたり、不整脈が生じた場合、また吐き気がしたり、低血圧の徴候が見られる場合は、絶食を止めて直ちに医師に相談してください。
  • デトックスダイエットは健康に有害なリバウンドを繰り返すダイエットを促進する場合があります。医師の指示がない場合は 1 年に 3 回以上実施しないでください。
  • 次に該当する方はデトックスダイエットを行わないでください。

  • 妊娠中または授乳中の女性
  • 子供
  • 糖尿病、甲状腺機能低下、心臓病、拒食症または神経性過食症、腎臓病、肝臓病、胃潰瘍、免疫不全症、てんかん、がん、末期疾患、活動性感染症、または潰瘍性大腸炎を持つ人
  • 低体重の人
  • アルコール中毒または薬物中毒の人
  • 最近手術を受けた人または重度のやけどの治療中の人
  • 仕組み

  • デトックスダイエットでは、食べ物や飲み物を多く摂取することが体のデトックスに役立つと強調されています。
  • デトックスダイエットを行う人は、濾過した水など水道水以外の水を 1 日に 8 杯以上飲む必要があります。
  • 多くのデトックスダイエットで重要なのは、下剤または浣腸による下部消化管の浄化です。腸内の毒素が血流に再吸収されるのを防ぐために、老廃物の除去が重要であると考えられています。
  • デトックスダイエットの最後には、徐々に通常の食事に戻す必要があります。通常最初の日は野菜スープや温野菜にします。果物や野菜は 2 日目か 3 日目まで摂らないようにしましょう。
  • 代替医療の医師は、一般的にデトックスダイエットに最適な時期として温暖な時期を推奨しています。必要に応じて追加の休息時間を取れるように、多くの人が週末または仕事が休みの時期にデトックスダイエットを始めます。
  • デトックスダイエット向けに推奨される食品 (単品ダイエットを除く) には次のようなものがあります。

  • 有機栽培の新鮮な果物と野菜
  • 米 (玄米およびバスマティライス) 、餅、ライスパスタ
  • キビ、キヌア、ソバなどの他の穀物
  • いんげん豆、レンズ豆、乾燥グリーンピースまたは黄えんどう豆
  • 食塩無添加のナッツ
  • 種子
  • オリーブオイル
  • ハーブティー
  • ローフードダイエット

    ローフードデトックスダイエットは、調理されていない食品で行われます。このダイエットは、生の食品は栄養価が高く、消化を助ける酵素を多く含むため、体内の他の酵素が生物学的作用を整えるのに役立つという考えに基づいています。また、生の食品は過剰な食糧摂取を抑えることで肥満を防ぎ、食物繊維含有量が高いために消化と排出が促進され、体のデトックスに役立つとローフードを実践しているひとは考えています。

    ジュース断食

    ジュース断食では、1 日に 1 〜 2 リットルのフルーツジュースまたは野菜ジュースに加えて、濾過したお湯を 6 杯飲むように指導されます。ただし、いくつかの改良されたジュース断食では、少量の温野菜も認められます (多くの場合は短期間の飲み物ダイエット) 。ダイエットの実践者はジュースと水に加えて1日1杯以上のハーブティーもすすめています。ジュースは、有機栽培の果物と野菜をジューサーまたはジュース絞り器で処理して作られた新鮮なものを用います。パッケージで売られているジュースは、低温殺菌されているためジュース断食に使用することはできません。また、絞ってから 30 分以内の新鮮なジュースを飲むようにします。冷蔵してはいけません。

    単品ダイエット

    単品ダイエットは、10 ~ 14日の間、1種類の食品 (一般的にはりんごやぶどうなどの果物または野菜) 、または 1 種類の飲み物のみを摂取するデトックスダイエットです。一番よく知られている単品ダイエットは Master Cleanser として知られているレモネードダイエットまたはメープルシロップダイエットです。Master Cleanser ではレモンジュース、トウガラシ、グレード B のメープルシロップを混ぜたものを最大 14 日間飲みます。レモン/メープルシロップを飲んだ後は、“洗浄用の塩水”を飲みます。これによって胃と腸から毒素を取り除くことが期待できます。

    一般的な食事の内容

    いくつかのたんぱく質食品も認められる、あまり厳しくないデトックスダイエット方法も発表されています。一般的な例として、エルソンハース (Elson Haas) 氏による次のような 1 週間のデトックスダイエットプランがあります。

  • 朝: 2 杯の濾過した水または天然水、レモンを半分絞った 1 杯のジュース。
  • 朝食: 室温の新鮮な果物1欠片、15~30分後に調理した1皿の全粒穀物 (キビ、ソバ、キヌア、玄米、またはアマランス) に、テーブルスプーン2杯のフルーツジュースで香り付けしたもの。
  • 昼食:中くらいの皿 1 皿または 2 皿の温野菜。いろんな根野菜、葉もの野菜、アスパラガス、キャベツ、ケールなどを使用。香辛料として、バターとキャノーラ油またはオリーブオイルを混ぜたものを一日最大でティースプーン 3 杯、毎日使用することが可能。
  • 夕食:昼食と同じ。
  • 午前および午後の中頃: 温野菜から取り出した 1 カップまたは 2 カップの野菜の煮汁に少量の海塩または海藻を加えたもの。
  • ダイエット中に衰弱や極度の空腹を感じた場合には、少量 (90 〜 110グラム) のたんぱく質食品(魚、有機鶏肉、レンズ豆、黒豆、またはひよこ豆)を午後の中頃に食べても構いません。
  • 専門家の意見

    主流とされる医師は、下剤または浣腸によって取り除く必要がある毒物が、通常の消化によって腸内に生成されるという考えに異議を唱えています。

    デトックスダイエットは、アメリカ栄養士会 (Academy of Nutrition and Dietetics) やその他の主流の医療団体などの専門家組織から、一時的な流行として一般的に退けられています。多くの医師は、人間の体は非常に効果的な組織であり、通常の消化、呼吸、および排泄によって補助しなくても毒素を取り除くことができると指摘しています。

    デトックスダイエットは、主に関節炎、自己免疫不全、抑うつのような特定の病気や不調の治療のために提案される場合があります。重症感染症に効果的な治療法であるとも主張されていますが、そのような主張を支持する科学的な証拠はありません。

    詳細については、メイヨークリニックの記事「Do Detox Diets Offer Any Health Benefits?」をご覧ください。