画像引用 『四畳半神話大系』
これは京大の11月祭のスローガン
9/2(金)の開票会の結果、第58回京都大学11月祭統一テーマは、
ぽきたw 魔剤ンゴ!? ありえん良さみが深いw 京大からのNFで優勝せえへん? そり!そりすぎてソリになったw や、漏れのモタクと化したことのNASA✋ そりでわ、無限に練りをしまつ ぽやしみ〜
となったようです。趣意文としては
このテーマ案は、昨今ネット上で頻繁に見られる、いわゆる「オタク構文」を改変したものである。 この文に使用されているフレーズの多くを、京大生はSNSや友人との会話の中で使用している。それらのフレーズは有識者が有り難がるような「美しい日本語」とは程遠いだろう。 だが、この「オタク構文」に見られるような、既存の枠組みを疑い破壊し、自らの手で新たな枠組みを創造する姿勢こそが京大生、ひいては京大生によって創られるNFの真骨頂ではないだろうか。
とのことのようです。
http://nf.la/join/theme.html
うーん、どういう意味?
特に元ネタもないし、誰が使い始めたのかもわからないポタク語。ただどうして流行り、界隈では定着したかの理由を添えて、意味を書き落とします。
ぽきたw -> いま起きた
魔剤ンゴ!? -> マジ!?
魔剤はモンエナや時々RedBullといった覚醒的栄養ドリンクを指します。Monster Energyの方が安くて量が多いので魔剤といばモンエナが普通ですね
ちなみに、「マ?」という語もポタクは多用します。チャイ語(中国語)では「吗」(ピンインmaの軽声で「マ」と発音)を文の末尾につけることで疑問形を表します。「マジ?」「マジか」のように驚きの意味でで使われていた「マジ」と疑問を表す「吗?」がくっついたことで、疑問でも驚嘆でも使える便利な「マ?」が発生しました。
さらに「マ?」「まざい?」の驚嘆疑問の最上級として「まーざいま!?」も使われます。
ありえん -> ありえない
良さみが深いw -> とっても良い
そして「すごく眠い」「眠たくてヤバいww」ではバカっぽいです。「悲しみが深い」のように「眠たさ」を深さで表したのです。そんなとき誰かが呟いたんです「眠たみが深い」。すごく良いものに触れたときにはこう言います。「よさみが深い」
京大からのNFで優勝せえへん?
二郎とは、「ラーメン二郎」のことで、とにかく量が多いことで有名です。
セイクは、酒(sake)です。「さけ」では「酒」のインパクトが足りません。もっと強く発音したい、それなら「セイク」です。
嫌なこと、鬱憤や不満を全部忘れて友達と盛大に食って飲めば、それは「優勝」です。
そり! -> それ
さらに「そり」は”sorry”と音が近く軽い謝罪を表すときにも使われます。「ごめん」という字面が使いづらくても「そり」なら、気持ちを伝えても仰々しくならないのです。
そりすぎてソリになったw
漏れ -> わたし
モタク -> おたく
NASA -> 不足している
✋ -> よろしく頼みます
絵文字の解釈は自由なので、ここでは個人的な解釈を書きました。
そりでわ -> それでは
「は」を「わ」を書くのはしばらく前からしばしば見かけますね。しかし、リズム偏重のポタク語の文脈から考えると、言文一致と考えると良いがします。さすがに言いすぎかな
無限に寝ます -> 無限に練りをしまつ
「します」が「しまつ」になりました。z音d音の混同は「はなじ」「ぢしん」のように見られますが、ここでは意図的にs音t音を乱用していますね。
ぽやしみ〜 -> おやすみ
最the高
好き -> すこ
好きなものへの好意を表明時に使われます。「すこ」「ほんとすこ」など。
もともと「しこる」という言葉があります。
しこる(凝る・痼る)
- ある物事に熱中して打ち込む。ふける。「盆栽に―・っている」「ゴルフに―・る」
- 細かいところにまで心を用いる。工夫・趣向を凝らす。「家のつくりに―・る」「―・った衣装をまとう」
- 血行が悪くて筋肉が張ってかたくなる。「肩が―・る」
これがネット界隈ではスラング化し、好みの性癖に対して「シコ」という言葉が使われいていました。類語に「シコる」「シコれる」「シコリティが高い」など。好意を表明する「シコ」ですが、表現のストレートさゆえに人目の前では憚れる言葉でもありました。それでも「しこ」と言いたい!ちょっとしたお気に入りとかではなく、性癖と近い領野で好きなんだというときに「すこ」という言葉が使われます。
ら抜き言葉にも触れておく
ポタク語はリズムや発音の響きを偏重する言葉であるようです。(リズム偏重する潮流は、世界的人気を勃興した音楽ジャンルEDMと関係する気がしますが。。関係ないか。)
”正しい”日本語はどこへ?
先日、文化庁が発表した「平成27年度『国語に関する世論調査』の結果の概要」で、いわゆる「ら抜き」言葉を使う人が多数派になったことが話題になりました。
http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2016092101_besshi.pdf
「ら抜き言葉を使わない!!」と主張する方でも無意識の内に「ら抜き言葉」を使ってるようです。
言葉が”乱れていく”のは仕方がないことではあると思います。その上で、フランスのようにアカデミー・フランセーズで統一的に「フランス語」を保守し統一し続けるのか、アメリカ語のようにスラングを全く許容するのかは、意見の別れるところだと思います。ゆっくり考えていけば良いでしょう。
そり