ピルの副作用・むくみの原因と対処法
ピルを飲むと、顔や足がむくんでしまう人がいるようです。
そんなに頻繁にみられる症状ではありませんが、1つの副作用として「むくみ」が出る場合があります。
まれな症状とはいえ、ひどい場合は体重が増加したり、重大な病気の可能性もあります。ではそんな厄介な「むくみ」の原因や危険性、対処法などを詳しくご説明していきます。(*´ω`*)
副作用:むくみ
ピル飲みはじめのむくみ
むくんで困ってます!このまま飲んでいて大丈夫?(34歳・女性)
月経困難症の治療に低用量ピル(ルナベル)を飲みはじめました。あわせてスタートしたダイエットで軽い筋トレを行っています。ところが、体重はまったく減る気配がなく、体脂肪率も変化ありません。一番悩ましいのが、ピルの副作用?で1日中からだがむくんでいます。
いままでないくらいのむくみで、足首や手首がなくなりかけてます…洋服や靴下のゴム跡ができるようになりました。からだが重くって本当につらいです。このままピルを飲み続けて、むくみは解消されるのでしょうか?
どうしてピルを飲むとむくんでしまうの?
ピルを飲むと、体に水分を貯めこもうとする作用が働き、結果的にむくみにつながります。これはピルに含まれるプロゲステロン(黄体ホルモン)による作用です。
ピルを飲むことで、女性の体は妊娠中と同じ状態を作ろうとします。胎内で赤ちゃんを育てるときは、羊水や赤ちゃんの血液を作るため、たくさんの水分が必要になります。
妊娠の準備をするために、プロゲステロンが作用し、体の中に水分を貯めこもうとするのです。
ピルのホルモン量と副作用の関係
ピルが開発されて間もなくは、高用量ピルや中用量ピルが主流でした。この2つはホルモン量が多かったため、むくみの症状も今より多くの人に出ていました。
しかし、現在日本で一般的に使われているのは低用量ピルです。低用量ピルは、体調に影響が出ないよう、ホルモン量がかなり減らされています。そのため、多くのピル服用者には、むくみを含む様々な副作用が出にくくなりました。
3種類のピルのホルモン量比較
では具体的に、ピルに含まれるホルモン量にはどのくらい差があるのでしょうか。例として高用量の「ソフィアC」、中用量の「ソフィアA」、低用量の「マーベロン」、この3種類のピルを表で比較してみます。
| ピルの種類 | プロゲステロン(µg) | エストロゲン(µg) |
|---|---|---|
| ソフィアC(高) | 2000 | 100 |
| ソフィアA(中) | 1000 | 50 |
| マーベロン(低) | 150 | 30 |
この表から、低用量ピルは他のピルに比べると、圧倒的にホルモン量が少ないことがわかります。
とはいえ、体質によっても副作用の有無には個人差があります。元々むくみやすい体質であれば、服用しているのが低用量ピルであってもむくむ人もいます。
ただの「むくみ」じゃない!危険な症状
むくみにも軽い症状から重い症状まで色々あります。むくみに伴って出る症状によっては、危険な場合もあるので、詳しく見ていきましょう。
むくみ過ぎは体重増加につながる
むくみとよく一緒に出る症状は、体重の増加です。多くは1~2kg増える程度ですが、それ以上に体重が増える場合、むくみだけが原因ではないでしょう。
ピルには食欲増進の効果もあるので、食べ過ぎが原因で体重が増加することもあります。ピルの成分が原因で太る、というわけではないのです。
体重の増加に関しては厄介ですが、重大な病気ではないでしょう。しかしむくみがあまりにひどく続く場合、血栓症の疑いがあります。
稀ながら血栓症につながる可能性も
ごくまれなケースですが、最悪の場合は命を落とす可能性もあります。ピル服用中は、服用していない人に比べると血栓症になりやすので、症状をよく知っておきましょう。
むくみがキッカケとなる血栓症には、いくつかの特徴があります。むくみが長く続き痛みを伴う、片足だけが腫れている(特にふくらはぎ)、手足のしびれなどです。むくみと一緒にこのような症状が出ている場合、とても危険です。ただちにピルの服用を止めて、病院に行きましょう。
少しむくんでいるだけならそんなに心配はないですが、ひどければ危険な場合もあります。危険な場合とそうでない場合の症状をしっかり判断してください。
どうしたら「むくみ」は治るの?
ここまではむくみの原因や症状を見てきました。次はその対処法や対策について考えましょう。
むくみをとる方法は?飲んでいい薬ってある?
ピルを飲んでむくんでしまった場合、服用を止めればむくみは治まります。
とはいえ、ピルを飲み始めてからの3か月間は、副作用がよくでる時期です。飲み続けることに不安を感じるかもしれませんが、3カ月を過ぎれば自然と治まります。
ピルを初めて飲む場合は、少し様子を見てむくみが治まるのを待ってみてください。
漢方やサプリでむくみ対策
それでも気になる場合は、漢方薬やサプリメントなどを試してしてみるといいでしょう。むくみに効果的な漢方薬に「五苓散」があります。その他「メリロート」や「BE-MAX」といった、むくみに効くサプリメントは色々あります。
むくみに効果的な漢方薬やサプリメントは、体内の水分の循環を良くしてくれます。利尿作用を高め、溜まった余分な水分を体の外に出してくれるのです。さらに、血行が良くなるという効果もあります。
むくみ対策の漢方薬やサプリメントは、基本的にピルとの併用に問題はないようです。ただ、体質によって漢方薬やサプリメントが合わない場合もあるので、気を付けましょう。
ピルを飲んでもむくまないようにするには?むくみを予防するには?
むくみを取る方法も大切ですが、やはり一番いいのはむくまないことですよね。
塩分や飲酒を控える!運動でむくみにくい体質に!
ピルを飲んでいることだけでなく、塩分の多い食事や多量の飲酒はむくみの原因となります。食事は塩分控えめに、お酒は飲みすぎないようにしましょう。
運動不足もむくみの原因となります。汗が排出されないと余分な水分が体に溜まり、むくみやすくなります。適度な運動や半身浴などで、しっかり汗を流してデトックスすると良いです。
ストレッチやリンパのマッサージも効果的なので、お風呂上りなど体が温まっているときにやってみましょう。習慣づけると血流が良くなり、むくみにくい体質になります。
むくみにくいピルってある?
ピルは種類ごとに成分が異なるため、むくみやすいピルがあれば、むくみにくいピルもあります。むくみにくいピルとして挙げられるのが、新しい世代のピル「ヤーズ」です。
むくむ悩みに最適!超低用量ピル「ヤーズ」
なぜむくみにくいかというと、使われている成分が今までの低用量ピルと異なるからです。「ヤーズ」に含まれるプロゲステロンは「ドロスピレノン」という種類です。この「ドロスピレノン」は、本来のヒトのホルモンのような、とても自然な働きをしてくれます。そのため、ほかのピルに比べるとむくみが出にくいのです。
さらに「ヤーズ」はエストロゲンが従来の低用量ピルよりも少なく、20㎍しか含まれていません。これは「超低用量ピル」と呼ばれ、むくみに限らず副作用が少ないのが特徴なのです。
ピルはたくさん種類があるので、なにがどう違うのか、自分にはどれが合うのか、判断が難しいですよね。そんな時は、医師と相談しながら、何種類かのピルを試してみるのも良いと思います。特にむくみが気になる方は、一度「ヤーズ」を試してみることをおすすめします。
むくみの不安は解消しましたか?
では、ここまでのポイントをまとめていきます。
- むくみの原因は、ピルを飲むと体に水分を貯めようとする作用
- 3カ月ほど経っても治まらない、むくみにくいヤーズなどに変える
- むくみ解消の漢方薬やサプリメントも効果的
- 正しい食生活や適度な運動でむくみを予防する
- 軽いむくみなら問題ないが、ひどければ血栓症につながる恐れも
- むくみが解消しなければ、一旦ピルの服用をやめる
むくみの原因や危険性を知って、しっかりと対策しましょう。
そもそも低用量ピルは、むくみが出る頻度は多くありません。しかし、元々むくみやすい体質の人は、低用量ピルでもむくみやすくなってしまうことがあります。
すぐにピルを止めてしまわず、むくみ対策やピルの種類を変更しながら、むくみを軽減していきましょう。