生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_美白剤
出願番号:2000313194
年次:2010
IPC分類:A61K 8/97,A61Q 19/02


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山羽 宏行大隅 和寿堅田 友則 JP 4473439 特許公報(B2) 20100312 2000313194 20001013 美白剤 日本メナード化粧品株式会社 592262543 山羽 宏行 大隅 和寿 堅田 友則 20100602 A61K 8/97 20060101AFI20100513BHJP A61Q 19/02 20060101ALI20100513BHJP JPA61K8/97A61Q19/02 A61K 8/00- 8/99, 36/29 A61Q 1/00-99/00 特開平11−228339(JP,A) 特開平11−335233(JP,A) 特開2000−226312(JP,A) 特表平06−505750(JP,A) 1 2002121125 20020423 5 20070820 小松 円香 【0001】【発明の属する技術分野】 本発明は、特定の植物の抽出物を配合する美白剤に関する。【0002】【従来の技術】 一般にシミ、ソバカス、日焼けなどに見られる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激により、皮膚内に存在するメラニン色素生成細胞がメラニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知られている。従来、色素沈着の治療にはハイドロキノンやアスコルビン酸(ビタミンC)などを外用する処置が行われてきた。【0003】【発明が解決しようとする課題】 美白剤としては、副作用の危険性のあるハイドロキノン等の化学合成品ではなく、安全性の高い天然原料が望まれている。また、アスコルビン酸は不安定であり、製剤化が難しい。【0004】 以上のことから、安全で安定性に優れた美白剤が望まれている。【0005】【課題を解決するための手段】 この様な事情により、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、アグラセホの抽出物が優れたメラニン生成抑制作用をもち、安定性においても優れていることを見出した。さらに、アグラセホの抽出物を含有する美白剤が安全で優れた皮膚の美白作用をもつことを見出し、本発明を完成するに至った。【0006】 本発明で用いられるアグラセホ(学名:Berberis vulgaris、別名:Agracejo、セイヨウメギ)は、メギ科の低木である。主にヨーロッパから中部アジア、熱帯アメリカに広く分布し、生薬として広く使用されている。【0007】 本発明で使用するアグラセホの抽出物とは、アグラセホの葉、茎、樹皮、花、実、根等の植物体の一部又は全草から抽出したものである。好ましくは、アグラセホの葉及び茎から抽出して得られるものが良い。その抽出方法は常温抽出したものであって良い。【0008】 抽出する溶媒としては、水又はエタノールが良い。これらの溶媒を混合して用いても良い。【0009】 アグラセホの抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈、濾過等の処理をして用いても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。【0010】 本発明の美白剤には、上記抽出物をそのまま使用しても良く、アグラセホの抽出物の効果を損なわない範囲内で、通常の外用剤に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤等の成分を配合することもできる。【0011】 本発明の美白剤は、化粧品、医薬部外品及び医薬品のいずれにも用いることができ、その剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏、パップ剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅等の皮膚に適用されるものが挙げられる。【0012】 本発明に用いるアグラセホの抽出物の配合量は、配合する製剤全量に対し、固形物に換算して0.0001重量%以上、好ましくは 0.001〜10重量%が良い。0.0001重量%未満では十分な効果は発揮されにくい。10重量%を越えて配合した場合、効果の増強はみられにくく不経済である。また、添加の方法については、予め加えておいても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。【0013】【実施例】 次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、本発明の処方例及び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す配合量の部とは重量部を示し、%は重量%を示す。【0014】 製造例1 アグラセホの50%エタノール抽出物 アグラセホの葉及び茎の乾燥物100gに精製水1L及びエタノール1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、アグラセホのエタノール抽出物を21g得た。【0015】 実施例1 化粧水処方 配合量 1. アグラセホの50%エタノール抽出物(製造例1) 0.1部 2. 1,3−ブチレングリコール 8.0 3. グリセリン 2.0 4. キサンタンガム 0.02 5. クエン酸 0.01 6. クエン酸ナトリウム 0.1 7. エタノール 5.0 8. パラオキシ安息香酸メチル 0.1 9. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.110. 香料 適量11. 精製水にて全量を100とする[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。【0016】実施例2 乳液処方 配合量 1. アグラセホの50%エタノール抽出物(製造例1) 0.5部 2. スクワラン 5.0 3. オリーブ油 5.0 4. ホホバ油 5.0 5. セタノール 1.5 6. モノステアリン酸グリセリン 2.0 7. ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 8. ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.)2.0 9. 香料 0.110. プロピレングリコール 1.011. グリセリン 2.012. パラオキシ安息香酸メチル 0.213. 精製水にて全量を100とする[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分 1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。【0017】 次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。【0018】実験例1 B16マウスメラノーマを用いたメラニン生成抑制試験(美白作用) 対数増殖期にあるメラノーマをφ60mm dishに3×104細胞播種し、各種の濃度のアグラセホの50%エタノール抽出物あるいは陽性対照であるアスコルビン酸を含むEagles’ MEM(10%牛胎児血清含有)を加え、37℃、5%CO2条件下にて培養した。また、試料の安定性を確認するために、試料の水溶液を24時間室温で放置した液を使用して同様に評価を行った。培養5日後に細胞をdishから剥離し、細胞を超音波破砕した後に、2N水酸化ナトリウム水溶液を加え60℃で2時間の処理を行い、分光光度計でO.D.475nmを測定した。尚、超音波処理後の細胞破砕液をLowryの方法(J.Biol.Chem.,193,265−275,1951)でタンパク定量し、タンパク量当りのメラニン量を比較することによって、メラニン生成抑制作用の指標とした。【0019】 これらの試験結果を表1に示した。また、アスコルビン酸は24時間放置すると、メラニン生成抑制作用は減少したが、アグラセホの抽出物は作用に変化はなかった。その結果、アグラセホの抽出物は、安定で優れたメラニン生成抑制作用を有していることが認められた。【0020】【表1】【0021】実験例2 使用試験 実施例1の化粧水及び実施例2の乳液を用いて、各々女性30人(30〜45才)を対象に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後、肌のしみ、そばかす及び透明感の改善に関するアンケート調査により皮膚の美白作用を判定した。その結果、実施例1の化粧水及び実施例2の乳液は、安全で優れた皮膚の美白作用を示した。【0022】【発明の効果】 以上のことから、本発明のアグラセホの抽出物は優れたメラニン生成抑制作用をもち、優れた安定性を示した。さらに、アグラセホの抽出物は安全で優れた皮膚の美白作用を示した。 アグラセホの水及び/又はエタノールによる抽出物であって、抽出法が常温抽出である抽出物を含有することを特徴とする美白剤。