常温でも固まりにくい魚のサラサラした脂=必須脂肪酸には健康をサポートする秘密がある、と今注目されています。
極寒の海の中でも活発に泳ぎ回る青魚は白身魚に比べ、DHA・EPAというサラサラの脂「必須脂肪酸」を多く含んでいます。
これらは人間のからだを構成する重要な栄養素のひとつであり、健康維持に欠かせない成分です。
青魚に含まれるDHA、EPAって何?
魚の暮らしは、流氷が浮かぶ極寒の海から、水深8,000メートルの深海の世界まで広がります。
そんな過酷な条件で生き抜く魚にとって、どうしても必要な成分、それがDHAやEPAという成分です。
このDHAやEPAは、マグロやサンマ、イワシといった青魚の頭の部分や、目の後ろの脂身に特に多い脂肪酸です。
魚が生き抜くうえで欠かせない成分で、不足すると魚の成長にも影響が及ぶといわれます。
DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)は青魚に多く含まれ、必須脂肪酸と呼ばれる常温でも固まりにくいサラサラとした脂です。
厚生労働省が国民の健康維持のために公表する「食事摂取基準」ではDHA・EPAを「1日1g以上」摂取することが推奨されています。
これは青魚100gに含まれる量とほぼ同じです。目安は1日1食=アジ1身、またはサバ1切です。
DHA、EPAは抗血栓作用(血液サラサラ作用)が有名です。これは厚生省が今年1月発表した(4万5千人対象、11年間調査結果)でもたしかめられています。
青魚を一日2回、週8食くらい食べる人たちは、あまり食べない人に比べ、心筋梗塞になるリスクがなんと6割近く減っていたのです。
血液がさらさらになれば血行がよくなって、体温が上昇します。青魚の栄養素・EPAとDHAは、冷え性やむくみ、貧血の解消に役立つわけです。
EPAは関節リウマチの炎症を鎮めるはたらきもあります。DHAには脳を活性化するはたらきもあるので、学習機能の向上や老人性痴呆症の予防にも役立ちます。
集中力や記憶力を養うのにもよいとされています。これらは特に青魚の脂肪に多く含まれています。
青魚に多く含まれる秘められたパワー、不飽和脂肪酸
魚の必須脂肪酸であるDHA・EPAは、マグロやイワシなどの青魚に多く含まれています。
魚にはその他にもさまざまな必須脂肪酸が含まれており、加齢とともに減るといわれている脳のなかのアラキドン酸は、いつまでもイキイキと過ごすために必要な成分として注目されています。
不飽和脂肪酸(DHA、EPA)には、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させ、血液の循環をよくする効果があり、動脈硬化・心臓病・がんの予防につながります。
また、不飽和脂肪酸は脳の働きを活性化するので、脳卒中や認知症の予防効果が期待できます。
健康維持や勉強には青魚の栄養分が不可欠!
不規則な生活を送りがちな方にぜひ取り入れていただきたいのが魚に含まれるDHA・EPAなどの必須脂肪酸です。
昔から日本人の食生活を支えてきた魚の栄養分を上手に取り入れることが健康維持には欠かせません。
▼齋藤 孝さんも受験生時代は積極的に魚を食べていた
明治大学教授、齋藤 孝さん。執筆業からテレビのコメンテーターまで、連日、思考をフル回転。これまでに出した著書の数は250冊以上に及びます。
「勉強や仕事の活力源とするため、積極的に魚を食べてきました。僕は受験勉強を結構ハードにやっていたんです。
それに昔から、魚は考える力をサポートしてくれるって聞いていましたから。だから、”きつい勉強と魚”というのは結構セットになっていましたね。
そのせいか、大人になって魚のDHAを摂る必要性を知ってからも、よく食べていますよ。」
健康で知られるイヌイットの血液には・・
日常的に魚を多く食べるグリーンランドのイヌイットの人たちは、極寒の厳しい環境で暮らしているにもかかわらず、健康な人が多いことが知られています。
彼らの血液を調べるとEPAが多く含まれているという特徴がみられました。
北極圏に住むイヌイットの人たちは、住んでいる地域の特性上、以前は野菜をほとんど食べずに脂肪摂取が中心の食生活でした。
こうした食生活では、血栓症(血管に血液の塊ができて血流を阻害する病気)や肥満の人が多くなりそうですが、彼らには非常に少なかったといいます。
また心筋梗塞などの心臓病で死亡する確率が極端に低かったことでも注目されました。
その理由について、彼らを調査した研究者たちは「不飽和脂肪酸を豊富に含む青魚やアザラシを常食としているため」と結論づけました。
青魚はダイエットの味方!理由は満腹物質の原料が豊富だから
脳の中の視床下部という部分は食欲のコントロールに関係していますが、そこから分泌される「ヒスタミン」という物質があります。
ヒスタミンは脳の中で、満腹物質として働くことで知られています。
そこでヒスチジンという必須アミノ酸。脳内に入ったヒスチジンは、酵素によってヒスタミンになります。
5%のヒスチジンを含んだ食事を肥満のラットに与えたところ、食べる量や体重が明らかに減ったという実験の結果が出ました。
ヒスチジンはイワシ、サンマ、マグロなどの青魚に多く含まれています。
青魚に含まれている色々な栄養素
●タウリン
タウリンはどの青魚にも大抵多く含まれています。タウリンは、コレステロール値や血糖値の低下→糖尿病予防、また血圧の上昇を抑えるのに役立ったり、心臓や肝臓の機能強化、視力回復などにも効果を発揮します。
タウリンは肝臓や腎臓の機能を正常化するため、青魚はデトックス作用にもすぐれているということが分かります。
●カルシウムやビタミンB群
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