アレルギー性鼻炎とは?
アレルギー性鼻炎とは、アレルギーが原因で起こる鼻炎のことです。症状としては、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、鼻の粘膜の炎症に加えて、咳(せき)や痰(たん)が出ることもあります。アレルギー性鼻炎は、通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎の2つに分けられます。
■通年性アレルギー性鼻炎
通年性アレルギー性鼻炎とは、主にハウスダストが原因で起こるアレルギー性鼻炎のことで、季節に関係なく一年中発症するのが特徴です。
ここでハウスダストとは、ダニなどの死骸、人の垢やフケ、カビ、ペットの毛などが混ざってできる、室内のほこりのことです。
エアコンの普及などで、室内を密閉することが多くなるとともに、通年性アレルギー性鼻炎にかかる人が増えてきました。
■季節性アレルギー性鼻炎
季節性アレルギー性鼻炎とは、スギ花粉など、ある季節にだけ発生する物質が原因で起こるアレルギー性鼻炎のことです。
ある季節にだけ発生する、アレルギー性鼻炎を引き起こす物質は、ほとんどの場合花粉であるため、季節性アレルギー性鼻炎は、「花粉症によって起こる鼻炎」とほぼ同じ意味になります。
一年中発症する通年性アレルギー性鼻炎と対比するときに、季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれることがあります。
アレルギー性鼻炎の検査方法は?
アレルギー性鼻炎の検査は、耳鼻科で行うことができます。検査は簡単で、費用もあまりかかりません。鼻水や鼻づまりといった症状が、アレルギーによるものなのか、それとも単なる風邪によるものなのかといったことがすぐに分かります。
もしかしたらアレルギー性鼻炎かも、と思った場合は、気軽に検査しておくことをおすすめします。以下では、耳鼻科で行われる一般的なアレルギー性鼻炎の検査をご紹介します。
■鼻鏡(びきょう)検査
アレルギー性鼻炎の検査では、まず鼻鏡という器具を使って鼻の中の状態を調べます。粘膜が腫れていないか、鼻水がどれくらいたまっているか、鼻水の状態はどうかなどを検査します。
アレルギー性鼻炎だけでなく、副鼻腔炎や鼻ポリープなど、他の病気がないかどうかも調べるのが普通です。
■鼻汁好酸球検査(びじゅうこうさんきゅうけんさ)
鼻汁好酸球検査は、鼻水、鼻づまりの症状が、アレルギー性鼻炎によるものなのか、それとも風邪や他のものが原因なのか判別できる、簡単で精度の高い検査です。
鼻水を顕微鏡で観察し、好酸球という白血球の一種がどれくらいあるか調べます。普通の風邪による鼻炎だと、好酸球は少ないのですが、アレルギー性鼻炎の場合、好酸球が増加します。
しかも、アレルギー症状が重いほど好酸球は増えるので、アレルギーの重症度も知ることができます。
症状別の治療法を3つ紹介
■1.鼻水、鼻づまりの症状の治療法
アレルギー性鼻炎で起こる鼻水、鼻づまりの症状を治すには、アレルギー症状を引き起こす物質であるヒスタミンの作用を抑える、抗ヒスタミン薬を服用するのが有効です。
抗ヒスタミン薬は市販もされていますが、きちんと医師の診断を受けて処方してもらうことをおすすめします。
そして、抗ヒスタミン薬より即効性が高いといわれているのが、血管収縮剤です。これは鼻の粘膜の血管を収縮させることで、鼻水、鼻づまりの症状を抑えるというものです。
血管収縮剤は、市販の点鼻薬にも含まれているので、気軽に治療することができます。しかし、即効性が高い代わりに、あまり使い過ぎると、副作用でかえって症状がひどくなることもあるので、注意が必要です。
■2.咳の症状の治療法
アレルギー性鼻炎によって生じる咳は、鼻の奥の空洞部分に鼻水がたまる後鼻漏(こうびろう)が主な原因です。たまった鼻水を外に出そうとして咳が出ます。
なので、市販の咳止め薬などで、咳を強引に止めてしまう治療法はおすすめできません。鼻水を外に出す必要性があって咳が出るので、それを止めてしまうと鼻炎が悪化する可能性があります。
結局、抗ヒスタミン剤などの鼻水を抑える薬を服用して、鼻水の症状を抑えることが、咳の症状の治療にもつながることになります。
■3.痰の症状の治療法
アレルギー性鼻炎によって痰が出るのは、後鼻漏によってのどに鼻水がたまるのが主な原因です。なので基本的には、抗ヒスタミン剤を飲むなどして鼻水を抑えると、自然と痰も治ることになります。
それに加えて、痰のねばり気を弱めて痰を出しやすくする、去痰薬(きょたんやく)も、一時的な対症療法としてはおすすめです。
咳を咳止め薬で止めてしまうと、鼻水がたまってしまって、かえって逆効果ですが、去痰薬で痰を出しやすくすれば後鼻漏の症状が軽くなるので、こちらのほうは効果があるといえます。
漢方薬は効果があるの?
漢方薬の中には、鼻水など鼻炎の症状の改善を謳っているものがあります。サラサラの水っぽい鼻水に効くもの、粘り気のある鼻水に効くものなど、症状の細かい違いによって、それぞれ別な漢方薬が販売されています。
漢方薬は東洋医学に基づいた薬なので、西洋医学のように、科学的な研究に基づいた根拠があるわけではありません。しかし、漢方薬は市販で安く手に入りますし、副作用などの危険性も低いので、抗ヒスタミン剤などが効かなかった方は、こういったものを試してみるのもいいかもしれません。
薬が効かない方におすすめ「レーザー治療」
アレルギー性鼻炎の治療法として、薬の服用以外で有効なのが、このレーザー治療です。鼻の粘膜に弱いレーザーを当てて腫れを抑えたり、花粉などの異物に対して反応しにくくします。
あまり痛みもなく、手術も短時間で終わります。それでいて、約80%の人に症状の改善が見られます。安全性も高く、匂いを嗅ぐなど鼻の機能に影響はありません。レーザー治療は、薬がなかなか効かない方が、次に検討すべき治療法だといえます。
レーザー治療には保険が適用されるので、費用もあまり高くはありません。しかし、手術料、診察料、投薬料など含めて、トータルで1万円くらいはかかります。
症状によって正しく対処しよう
アレルギー性鼻炎の症状には、鼻水、鼻づまりだけでなく、咳や痰などの症状もあります。そして今回ご紹介したように、症状によって、咳は薬で無理に抑えないほうがいいなど、対処法にも違いがあります。症状によって正しく対処しないと、かえって悪化することがあるので注意が必要です。
そして、アレルギー性鼻炎の治療法は薬の服用だけでなく、レーザー治療のような別な方法もあり、自分に合った治療法を選択できることを知っておきましょう。