TJラングラーの改造は、タイヤ外径33インチ、840mmあたりまでがライトチューンで対応できる一つの目安になっています。 TJの場合33インチ外径のタイヤはノーマルのファイナル(98年以降の3.73)ギアで何とか回せるギリギリの大きさになります。
 ただ、此処でいうライトチューンとはノーマルのデフ、アクスル、トランスファー、フレーム等に手を加えずに済ませられると言う程度であって、いわゆるロックマシンの一歩手前と言うレベルまでを含みます。

 他車でいうライトチューンというレベルのものは多分コイルのみ、またはスペーサーを用いたリフト量2インチアップですね。履けるタイヤ外径は31~32インチまであたりでしょう。
 これならフレームとアンダーガードの間にスペーサー入れるだけで何とかなります・・・(本当はアクスルがラテラルに引っ張られて横にずれているので補正が必要なのですが・・・)

 3インチアップコイルで32インチから縮み側を規制して33インチを履かせるチューンとなるとラテラルの延長若しくはラテラルブラケットのダウンは必須となり、ステアリングのピットマンアームもノーマルは使えなくなります。各アームもそろそろノーマルでは限界で・・・オフロードで使うのならせめてロアアームだけでも社外品と交換したいところ。トランスファーダウンだけでペラシャフトの振動発生に対応できる限界もこの3インチアップまででしょう。こちらも本当はダブルカルダンのプロペラシャフトを使用してお腹の下のスペーサーを取っ払って3インチリフトした分のクリアランスを取り戻したいところです。
 先に述べたとおり33インチ外径のタイヤはノーマルのファイナルギアで何とか回せるギリギリの大きさになります。しかしこのサイズのタイヤをオフロードでフルにストロークさせるには3インチアップではホイールハウス内に干渉してしまうのでバンプストッパーで規制しなければなりません。本当は激しいバンプを考慮すると2インチから3インチほどのボディ側でのリフトが必要になるのです。

 ・・・で、4インチリフトということになるのですが・・・このレベルになると前後上下のアーム類の交換は必須項目で前後ラテラルにダウンブラケット、当然ピットマンアームもダウン、ダブルカルダンのぺラシャも当然装備・・・縮み側に対応させるため1インチないし2インチのボディリフトは必要になります。またエンジンマウントも1インチアップとなります。前後のトラクションデバイスの装備もきっとされていることでしょう・・・。

 35インチタイヤの装着は・・・ストリート・カスタムならファイナルを4.10程度に下げてサスとボディリフトでトータル5~6インチ程度に上がっていれば可能です。ただ、これをオフロードで使うと為ると・・・厳しいものがあります。あらゆる点でギリギリというか・・・クルマには色々な事や処に余裕というものが必要なのに、そういう限度をちょっと超えてしまう・・・というか・・・大分超えてしまうのです。例をあげれば35インチ外径をオフロードで回すにはファイナル4.50~4.88くらいが必要でこれはもうラングラーの標準装備のフロントデフDana30では限界を超えています。(メーカーでは4.0リッターMX型エンジンとの組み合わせでは4.11が最大値としている)というわけで・・・何らかの強化策(アクスルホーシングのグレードアップ等)を施さないとノーマルファイナルの時のようなアクセルワークでは一撃でリングピニオンを舐めてしまうレベルなのです。

 ここういうふうに書き連ねてみるとリフトアップなんて段階的に進めていけそうで、案外簡単だと思えるかもしれませんが。全く逆です。そのリフト量での最適なショック長、バンプス高、最大縮みでのタイヤハウス内のクリアランス、アーム長、デフ首角、さらにリンク同士の干渉問題は1インチでも車高が変われば、ほぼすべてセッティング変更となる性質のものなのです。つまりほとんど使いまわしが効かない・・・という事(全部やり直しですね)。またファイナルギアも都度つど見直しが必要なはずなのですが・・・。

 どうも、そこいらを走っているクルマを見ると、こういうことを意識してセッティングしていないクルマがほとんどのようですが、これはショップ任せで「キット」になっているものをそのまま組み込めば、おおよそセッティングは決まるので大過なく運用できて通常レベルのドライバーでは不具合や問題のある特性を持ったにしても体感できないとか変異に気付かないという事なのでしょう。そういうスイートスポットにはまるキットを見つけ出す・・・あるいはキット化するというのもプロショップの技量なのでしょう。それはそれで十分に敬服に値するものだと思います。

 33インチという領域を超えてTJラングラーに35インチを履かせて見ようとなると・・・あらゆる部分での見直しが必要になってきます。もっともタイヤサイズ・・・すなわちクリアランスや大径化による乗り越し能力を優先して多少の問題(多少ではないのですが)には目をつぶって確信犯的なセッティングというのもありです。4~5インチコイルで組んだショートアーム仕様で35インチを履かせているロックマシンというのも無いではありません。ただ実際に4インチ以上の足回りを一度でも組んでみたら・・・組んでいる途中で、「これはもうショートアームのままでは・・・」と感じるはずですし、さらに走らせて見るとやはり問題があると実感する事でしょう。

 TJラングラーは改造パーツが豊富で、いくらでも走破性能をあげられます。ただ・・・問題なのが止めどころをどこにするかです。一つ上をめざすと・・・今まで付いていたパーツがほぼ使い物にならなくなる。中途半端なチューンではお金の無駄が多くなりすぎます。

 どんなクルマのチューニングにも言えることではあるのですが・・・TJラングラーの場合も最小の投資で最良を求めるなら最初からフルチューン・・・アクスルのアップグレードからトランスファーのスワップ、6インチロングアーム仕様をおごるのが正解な気がします。4インチプラス2インチ程度でもきっちり改造したらパーツ代、工賃で軽く200万は超えます。使うモノややり方では300~400万くらい平気でかかってしまいます。

 ライトチューンに限った話ですがJK、JKUになるとだいぶ経済的にも走破性能的にも随分とラクにチューンできるようになっています。ただ、ディープなところでは結局同じことのようですが・・・。

 おわり

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KUBO-CHIN について

 どうも、走り系ジープ乗りKUBO-CHINです。四輪駆動車、四輪駆動車によるクロスカントリー走行が趣味。とりわけジープが大好き。三菱ジープJ58、TJラングラー、XJチェロキー、にて山野を駆け巡って「走り系ジープ乗り」を自認しておりましたが体を壊してしまいリハビリ生活へ。ようやく社会復帰はしましたが、以前のようには走れないからだに。四駆と走りに関しては、ちょっと口うるさいので皆さん退かないで付き合ってね。「みんカラ」とmixiとGreeにジープ日記を書いています。ハンドルネームはKUBO-CHINです。SNSブログですが、ご覧になることが出来る方は、そちらの方が日々更新しているし、お暇なら過去ログお読みになると結構な読み物のようになっていると思います。ただ、かなりマニアックで走り系の内容が多く、おまけに長文ときますから、SNSの特性上携帯で読み書きすることも多いのでコメントが少ないのが悩みの種…です。

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