入浴方法を少し工夫すると、驚くほどワキガを緩和させることができます。
特に入浴は古くから日本に伝わる文化であり、他国にはほとんどその文化がありません。ワキガ大国といわれるアメリカやヨーロッパには入浴文化がありません。最近になって日本でもワキガ人口が増えてきて、その背景にあるのは、日本人の「お風呂離れ」なのです。
また、重曹風呂やミョウバン風呂などの入り方もありますが、これも入り方を間違えるとワキガを悪化させる原因になります。
お風呂・入浴が与えるワキガへの効能
まず結論から申し上げると、「ワキガが気になる」「ワキガを抑えたい」と考えている方は必ず毎日お風呂に浸かる習慣をつけて下さい。
入浴行為は自律神経を整えるための非常に有効な手段です。脇を清潔に保ったり、老廃物を代謝させるためのものでもあることは確かですが、最もワキガへ効果を与えるのは、自律神経のコントロールという側面です。
また、泉温別特長として、熱い温泉(42℃以上)は、緊張、興奮の自律神経「交感神経」が優位に立ち、しっかりと目が覚めた状態となります。一方、ぬるめの泉温(37~40℃)の温泉は、気持ちを鎮める働きをするリラックスの自律神経「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になります。
ワキガと自律神経は一見無関係のように思えますが、ワキガのにおいを放つアポクリン汗腺は、自律神経の中の交感神経が働くとスイッチが入るようになっているのです。交感神経というのは、ドキドキしたり、興奮したり、緊張したりするときに作用する自律神経です。こうしたとき、「暑さ(温熱性発汗)」や「辛さ(味覚性発汗)」とは違った、冷や汗のような気持ちの悪い汗が出ている実感がありませんか?
これが交感神経によって分泌される精神性発汗なのです。精神性発汗はアポクリン汗腺にかぎらず体全体の汗を噴射するのですが、ワキガの方は特にアポクリン汗腺の働きが活発になるのです。
ワキガや多汗症の方はこの自律神経のコントロールが非常に苦手。日頃から「汗をかいたらどうしよう」「臭ったらどうしよう」という、緊張の場面(交感神経が活動する場面)を自らの手で手繰り寄せているため、言い方は悪いですが、「勝手に」汗をかいて、ワキガの臭いを周囲に撒き散らしているのです。
その精神面のコントロール、心の落ち着きを取り戻すために、非常に有効な手段となるのが、お風呂・入浴なのです。
入浴によるワキガへの付随的効果
入浴の一番の効果は、ここまで長々と解説した「自律神経を整えるため」です。次以降で、入浴による付随的効果をいくつか解説していきます。
汗をかくことで老廃物が排出される
お風呂に入ると、体が温まり汗をかきます。体の老廃物は体温によって溶け出して出てくるため、体を温めることは、体内の浄化に非常に役立ちます。
シャワーだけでは体が十分に温まらず、ワキガ臭の原因を洗い流すことはできません。湯船に浸かり汗をしっかりとかきましょう。悪い汗を流し、体にデトックス効果をもたらします。その後に分泌される良い汗がワキを殺菌しワキガ臭を抑えてくれます。
湯船の温度は36~39℃の体温に近い温度で入り、じっくりと汗を流しましょう。入浴時間の目安は10~15分。あまり長風呂しすぎても意味はなく、むしろ自律神経を狂わせてしまう原因にもなりかねません。もっとじっくり汗を大量にかきたい場合は岩盤浴がワキガにおすすめです。
半身浴でも最高30分
水位を下げ温度を40~42℃に上げて、半身浴することも汗をかくために効果的です。しかしこの入浴方法によっても、時間の目安は20~30分に抑えましょう。半身浴自体に大きな効果があるわけではありません。半身浴はお年寄りの方が入浴中に溺死しないように考案された方法で、消臭効果・美容効果が特別高いわけではありません。
脇が清潔になる
アポクリン腺から出る脂質やたんぱく質がワキガ臭の原因です。アポクリン腺から出る汗は無臭ですが、皮膚に付着してそれらが結合することでニオイを発します。
ワキの洗い方は、ボディソープを柔らかいタオルに付けて泡を立てて洗います。強く擦るとワキが傷ついてしまうので力加減は触れる程度で問題ありません。重度のワキガはワキをつまむことで皮脂が出てきます。しかし毛穴の大きさは人によって異なるので、全員から皮脂が出るわけではありません。揉むように洗うことでワキガ臭が軽減します。
ワキを洗う際は、ワキガ専用のボディソープや石鹸を使うことでよりキレイになります。
重曹風呂・お酢風呂・ミョウバン風呂
ワキガ対策として「重曹風呂」「お酢風呂」「ミョウバン風呂」などが有名です。
それぞれ効能が異なりますが、ワキガに効果的な方法として知られています。
重曹風呂の効果
- 消臭・殺菌効果
強いアルカリ性が酸を中和させて体全体に消臭を効果をもたらします。また、重曹には殺菌効果も最近の繁殖を抑えます。 - 毛穴がきれいになる
毛穴に詰まった汚れや黒ずみをきれいに落とします。 - お風呂がキレイになる
重曹に含まれている研磨剤が浴槽をキレイにします。
クエン酸を入れるとさらに効果が上がる
クエン酸と重曹そして水分が混ざると炭酸ガスが発生します。このガスの泡が体を温めやすくしてくれます。
重曹風呂の作り方
(100Lの浴槽の場合)
重曹:大さじ3杯
クエン酸:大さじ3杯
※クエン酸の量は重曹の量に合わせるか、1杯分少なくても問題ありません。重曹だけでも重曹風呂になりますが、クエン酸を入れたほうが炭酸ガスが発生してより入浴剤感が出ます。
お酢風呂の効果
- 消臭効果
汗のニオイになるアルカリ性を酸性のお酢で中和させます。 - 疲労回復
お酢には疲労を取り除く効果があります。 - 血行促進
お湯が酸性になり、肌に触れることで結構を促進させます。 - 毛穴から老廃物を中和させる
悪い汗や毛穴に詰まった老廃物を中和させ溶かします。
お酢風呂の作り方
お酢:100Lに対して100ml
※お酢の量に関しては多すぎるとニオイが強いため最初は半分の50mlぐらいから入れましょう。
お酢風呂の注意点
体臭やワキガ臭が一時的に消えるが、お酢のニオイが強いため入浴後に体を洗ってもニオイが落ちません。ワキガ臭が消えても、体全体がお酢臭になる欠点があります。
ミョウバン風呂の効果
- 殺菌効果
ミョウバンは酸性のため、ニオイの元夫となるアルカリ性の汗を中和させます。 - 消臭効果
ミョウバンには金属成分が含まれており、金属イオンがニオイを消す効果があります。 - 毛穴引き締め効果
ミョウバンには毛穴を引き締める収れん作用があります。汗を抑える作用であり、ワキガ臭のする毛穴を引き締めニオイを軽減させます。
ミョウバン風呂の作り方
- ペットボトル(500ml)にミョウバンを10~15g入れます。
- 1にペットボトルが満タンになるまで水を入れます。
- 水が透明になるまでよく振ります。
- そのままその水を浴槽に15~40ml入れます。
ワキガ対策における入浴の目的を忘れないように!
重曹風呂・お酢風呂・ミョウバン風呂、どれも簡単に自宅で作ることができます。しかし、肌に対する安全は保証できませんし、普通の入浴方法と比べて優れている・劣っているという話を聞いたことがありません。特にこの3つの入浴方法は、皮膚トラブルが相次いで報告されているため、敏感肌の方は控えたほうが懸命です。
一番の入浴の目的は「自律神経のコントロール」であることも忘れないようにしてください。長風呂しすぎて頭がクラクラしたり、重曹やミョウバンによって肌が荒れるようなことがあれば、それこそ自律神経の乱れを引き起こすことにつながります。