新発見、ヒアルロン酸の“大きさ”と“代謝”が肌のバリア機能を左右 ナリス化粧品、日本研究皮膚科学会で研究結果を発表
〜加齢後の肌バリア向上に。ヒアルロン酸代謝を活性化するサルビアなどの成分を化粧品に応用〜
今年、創業80周年を迎えたナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、皮膚の表皮に存 在するヒアルロン酸の未開拓分野の生理的役割に着目して研究を行い、「肌のバリア機能にはヒアルロン酸 の“量”より“大きさ”の関与が大きいこと」「加齢と紫外線がヒアルロン酸の代謝を左右し、“大きさ” の維持に関わること」を発見しました。この研究結果を 12月7日〜9日に沖縄で開催される日本研究皮膚科学会で発表、今後はヒアルロン酸代謝を活性化するなど、加齢とともに衰える肌のバリア形成機能を改善する化粧品の開発に応用する予定です。
当社は創業者の村岡満義が技術者であったことから、一貫して、技術主導の研究開発型企業として歩んできました。特にバイオテクノロジーや生薬の研究に力を入れており、宮城県の専用農園で作る「バラ」など70以上のオリジナル成分を開発し、肌が本来持つ美しくなる力を呼び覚ます化粧品などに応用してきました。研究者たちは『常にオリジナルなもの』『技術的に新しいもの』を求める情熱も強く、今回の研究では、親しみやすいヒアルロン酸について、外から塗布する用途が主であったのに対し、今まであまり着目されてこなかった皮膚が作るヒアルロン酸の生理的役割に着目、新発見につながりました。
◆肌のバリア機能を左右するヒアルロン酸の「分子の大きさ」と「代謝」
これまで数多く研究されてきた「ヒアルロン酸」の量ではなく大きさに着目、高分子(分子の大きい)のヒアルロン酸が多い肌は、強いバリア機能をもった、水分を保持できる肌であることを確認しました。ヒアルロン酸の大きさはヒアルロン酸の代謝に左右されますが、その代謝は加齢とともに衰え、低分子(分子の小さい)ヒアルロン酸が蓄積することで、肌のバリア機能が低下することがわかりました。
※学会発表の研究内容は参考資料参照
◆ヒアルロン酸代謝を活性化する成分を発見
直近の研究では、数十種類の成分の中からスクリーニングした結果、サルビアやオトギリソウ、ザクロなどの成分にヒアルロン酸の代謝を担う遺伝子の発現量を増やす働きがあることがわかりました。今後はこの研究を更に深め、加齢とともに衰える肌のバリア形成機能を高める化粧品の開発に役立てます。
※)成分の発見に関しては学会では発表しておりません。
[本件に関するメディアからのお問い合わせ先]
株式会社 ナリス化粧品
経営企画室 担当:髙子(たかこ)亜希子(携帯:080-5776-2646)
〒553-0001 大阪市福島区海老江1丁目11番17号
TEL:06-6346-6672 FAX:06-6346-6569
E-mail:narispr@naris.co.jp
HP:http://www.naris.co.jp/
<参考資料> 今回の研究のポイント
◆ヒアルロン酸の分子の大きさが肌のバリア機能を左右することを発見
「ヒアルロン酸」は、これまで量についての研究が多く行われていましたが、当社は分子の大きさの違いによる作用の違いに着目して研究を行いました。普段紫外線を浴びている顔(露光部)と紫外線を浴びていない上腕内側(非露光部)のヒト皮膚におけるヒアルロン酸と肌状態の関係について調査を行ったところ、露光部の皮膚は非露光部に比べ、ヒアルロン酸の量は上回っていましたが、ヒアルロン酸の分子量は小さく、また水分保持蒸散量が多く、バリア機能が低いことがわかりました。(グラフ1参照)この結果から、肌の バリア機能には、ヒアルロン酸の量よりも、分子の大きさが大きく関与しているということを初めて(※) 明らかにしました。(※自社調べ)
◆低分子ヒアルロン酸は表皮の分化を抑制することを確認
表皮細胞が分化する過程の遺伝子(KRT1・KRT10・IVL・LOR)の発現量を確認。高分子ヒアルロン酸を添加した方は、遺伝子発現量が増加し、低分子ヒアルロン酸を添加した方は、遺伝子発現量が低下している。
さらに、分子の大きさにより、表皮細胞の分化(基底層から有棘層、顆粒層、角層と変化して肌表面が作られること)の過程に大きな差が生じることを確認しました。表皮 は分化が正常に行われていないとバリア機能が低く、水分保持能力の低い肌になってしまいます。高分子ヒアルロン酸と低分子ヒアルロン酸を添加して表皮細胞の培養 をした結果、高分子ヒアルロン酸を添加した方は分化にかかわる遺伝子の発現量が添加しないものに比べて高く ることがわかりました。逆に低分子ヒアルロン酸を添 加した方は、分化にかかわる遺伝子の発現量が添加しないものに比べて低く、分化を抑制することがわかりまし た。(グラフ2参照)
◆加齢と紫外線により低分子ヒアルロン酸の蓄積が生じる
高分子のヒアルロン酸は直接肌表面から吸収することができず、皮膚内で合成されます。年齢によるヒアルロン酸代謝の違いを調べるため、若齢・高齢ドナー由来のそれぞれの表皮細胞に、紫外線を照射し、ヒアルロン酸の代謝を担う酵素とヒアルロン酸受容体の遺伝子発現量の変化を確認しました。その結果、若齢由来の細胞は紫外線照射しないものに比べ、代謝を担う遺伝子の発現量がほぼ2倍に増えていることがわかりましたが、高齢由来の細胞は代謝を担う遺伝子の発現量があまり増えないという結果がでました。(グラフ3参照) つまり、若い肌は紫外線を浴びると代謝が活性化するため、低分子化したヒアルロン酸を高分子のヒアルロン酸に作り変える力が高くなりますが、加齢した肌は 紫外線を浴びても代謝が活性化しないため、低分子化したヒアルロン酸は高分子のヒアルロン酸に作り変えられず、どんどん蓄積されます。その結果、加齢した肌は分化が抑制されバリア機能の低い肌になることがわかりました。
◆サルビアなど 3 種類の成分にはヒアルロン酸の代謝を活性化する効果があり、低分子ヒアルロン酸の蓄積は抑制される
また数十種の成分をスクリーニングしたところ、サルビアやオトギリソウ、ザクロなど3種類の成分には、ヒアルロン酸の代謝を担う遺伝子の発現量を増やす働きがあることがわかりました。 今後はこの研究を更に深め、加齢とともに衰える肌のバリア形成機能を高める化粧品の開発に役立てます。
※)成分の発見に関しては学会では発表しておりません。
■今年80周年を迎えたナリスの企業理念「for others〜人様のために〜」
ナリス化粧品は戦前、化粧品トップメーカー「レート化粧品」(平尾賛平商会)の工場長兼技術部長であった村岡満義の独立により、昭和7年に会陽化学研究所として誕生しました。以来一貫して、化粧品を通じて皆様に安心と幸福をお届けすることを願って歩み続け、今年創業80周年を迎えることができました。
2012年にスタートした中期経営計画では「原点にかえり、ひとつになろう、ナリス」と社内スローガンを掲げ、社員一人ひとりが人様のために、役立つ実力を持つ人になるという、自らに向けた誓いの言葉 でもある企業理念“for others〜人様のために〜”の原点に立ち返り、様々な変革を行っております。
事業においては、価格以上の価値を実感していただける開発・生産体制の強化や、時代とともに変化す る消費行動に合わせて訪問販売から店頭販売、通信販売と販売チャネルの多角化をさらに推進。一方、社内では障がい者の雇用促進や育児支援制度を大幅に拡充するなど、誰もが働きやすい職場環境を目指します。また、企業活動全てにおいて“人とつながる”“地球(緑)とつながる”ことで“未来につながる”企業を目指し、社会貢献活動や広報活動にも力を入れて参ります。