写真を撮影していて気が付かないうちにレンズにゴミがついていた、なんてことはよくあること。ファインダーを覗いている時に気が付けばよいのだが、意外と撮影時には気が付かず、帰ってきて写真を見ていたらゴミが写っていたということが多いのである。
今回はLightroomで現像する際に、ゴミを消す方法を紹介しようと思う。ゴミだけでなく、写り込んでいる余計なものもある程度のところまで消すことが出来るので、是非活用してほしい。
サンプル写真
よくよく見ると空にレンズについたホコリなのか、センサーについたゴミなのか、点々と丸い余計なものが写り込んでいる。黒い点として写り込むのではなくうっすらと写っているので、撮影している時には気が付かなかったものだ。
スポット修正ツール
このようなゴミを消すにはスポット修正ツールを使用する。
ブラシ種類は2種類。「コピースタンプ」と「修復」だ、通常は95%くらいの割合で修復で良いだろう。実際に選択したときの画面は以下になる。
赤丸で囲んだ「ツールオーバーレイ」の部分は写真の外にカーソルが出た場合にツールの作り出したオーバーレイ表示をどうするかという扱い方の設定だ。「自動」を選ぶとカーソルが写真外に出ると、オーバーレイ表示が消える。「常にオン」だとカーソルをどこに持って行ってもオーバーレイ表示が表示されたまま。「選択した項目」は普通に操作している場合は直近に操作したもの、意図的に選べばその選んだ部分だけ表示。「常にオフ」は全て表示されない状態になる。通常は「自動」で構わないだろう。
青丸で囲んだスポットを可視化は白黒の画面に変化して、ゴミと認識されるものを表示してくれる機能だ。画面写真を見てもらうのが分かりやすいと思うので掲載する。
スライダを動かすことで見え方が変わるので、スライダを動かしてゴミを見つけやすい状態にして欲しい。画面に見える白い〇がゴミが写り込んでいる部分だ。予想以上に写っているゴミが多かった。
ここで写真の上にカーソルを持って行って修正する、スポットを可視化を解除してもらってもツールの操作は同様なので確認しやすい方で行ってもらって構わない。
赤丸で囲んだところにカーソルが写っている。この大きさは青丸で囲んだコントロール部分の「サイズ」スライダで調整することが出来る。ホイールつきのマウスを使っているのであれば、このスライダはマウスホイールでコントロールが出来る。またキーボードであれば「[」キーと「]」キーでスライダをコントロールできる。
このスポット修正ツールはどういうことをする機能かというと、選択した部分に他の部分から画像をコピーしてくるといういわゆるコピースタンプ機能だ。「ぼかし」パラメーターは選択する円の周囲をどれだけぼかして、境目をなじませるかという機能をコントロールするものだが、ブラシを「修正」にしている場合は、元の部分のディティールを使用して色だけ他の部分から持ってくることになるので、周囲をぼかす必要があまりない。そのためブラシが「修正」の場合は「0」でほとんどの場合がOKになる。
実際に先ほどの赤丸部分のゴミをクリックした状態が上の画像だ。〇が2つ表示されており、矢印でつながっている。矢印の根元部分の円はコピー元を示しており、先端部分の円はコピー先を示している。
前の白黒の画像と見比べてもらうと、わかると思うが、スポットを可視化でないと気がつきにくいゴミが存在している。とりあえず可視化のチェックをオンにして修正を行ってから、チェックを外して問題なく修正されているかを確認するのがよいだろう。ちなみにコピー元もコピー先もマウスカーソルを上に持って行ってドラッグすれば移動することが出来る。また削除したい場合はコピー先の上で右クリックを行うとメニューが出てくるので「削除」を選択すれば削除が可能だ。
いくらなんでもゴミが多すぎだろうという状態ではあるが、全部修正した状態。選択している部分以外はコピー先のみ表示され、コピー元の円は表示されない。全部修正が終わったと思ったら、右下の「完了」ボタンを押すか、開始するときに押したスポット修正ツールアイコンを再度押せば通常のLightroom画面に戻る。再度スポット修正ツールアイコンを押せば、この状態に戻るので、選択エリアを修正することも可能である。
スポット修正ツールの別の使い方
空に写り込んだゴミは消えたが、右下に少しだけ写り込んでいる木の枝が気になる。どうせならこれも消したいところだ。こんなこともスポット修正ツールは可能である。
ブラシサイズを大きめにしておいて、マウスのボタンをクリックではなく押したままカーソルを動かすとこの様に白く塗りつぶされる。この状態でボタンを離すと以下のようになる。
また、フリーハンドで線のように塗りつぶすのではなく、直線にしたい場合は一度クリックで円を置いてから、「Shift」キーを押しながら線の終了地点をクリックすればその間を結ぶように直線が塗りつぶす事ができる。
修復とコピースタンプの違い
ブラシモードの「コピースタンプ」と「修復」の違いについて説明しておこう。「コピースタンプ」はコピー元からすべての情報をコピー先へとコピーする。つまりコピーアンドペーストと同じ状態。「修復」はコピー元から色の情報のみコピー先へコピーする。コピー先のディティールは基本的に保持するのだが、簡単ではない処理を行っているのだろう、うまい具合にコピー元の情報も持ってきている。「コピースタンプ」だと100%コピー元の情報を持ってくるため、境目に破綻が起きる。そこで「ぼかし」を使う必要があるのだが、「修復」の場合は特に境目に破綻が起きていなければ「ぼかし」を使う必要はない。破綻しているのはどのような場合かというのは以下の画像を見て欲しい。
さすがに、ここまでのことはLightroomでやろうとは思わないが、わかりやすく見せるために大げさに修正してみた。
境目からコピー先に周囲から色がにじんできているケースは修復ブラシのロジックの限界を超えてしまった場合だ。こんな時はコピースタンプモードに切り替えてみてほしい。
この場合は周囲からの色のにじみは回避できているが、コピー元のディティールも持ってきているため、周囲となじんでいないし、色も大きく異なってしまっている。
コピースタンプに切り替えてなんとかしないとならない場合というのはLightroomで行える限界を超えてしまっていることがほとんどなので、大人しくPhotoshopで加工するのが良いと思う。なのでほとんどすべての場合で「修復」でOKということだ。
完成
スポット修正でゴミと木を除去した上でノイズ除去を行い、Google Nik collectionのColor Efex Pro 4で空の色調整、サンライトと反射光のエフェクト追加して完成させた写真。
気を付けて欲しいのはスポット修正ツールはあくまでもコピー元にコピー先と同じ面積の似たような色の領域が必要だということだ。
Lightroomと無料のプラグインだけでここまでの事が出来るのである。是非とも活用して写真をレベルアップしてほしい。