乾燥肌の原因は、肌の水分が不足し、それを吸着して逃さないようにする保湿成分が不足しているため起きています。
保湿は、性別・年齢・肌質・季節を問わず必要です。乾燥を放置すると紫外線や雑菌などの外的刺激を受けやすく、肌荒れ等の原因になります。乾燥肌の方はあらゆる肌トラブルを抱えているケースが多く、最も対策をとらなければいけない肌質です。これまでオイリーで悩まされてきた方も30代に差し掛かると、蓄積されてきた活性酸素や紫外線の影響により肌が乾燥していきます。
乾燥・保湿対策にやりすぎ・早すぎはありませんので今のうちに取り組んでいきましょう。
男性の乾燥肌における誤解
「真の乾燥肌」の方は、1年中どんな時も肌がカサカサで白っぽく、痒みがあったり、肌荒れしています。しかし、「乾燥肌」だと思っている方の多くは、夏は肌がベタついていて、冬は乾燥していて、春・秋は過ごしやすくて・・・という一般的な肌質ではないでしょうか?これはつまり「普通肌」なんです。
「普通肌」と聞くと、健康的でどんな状況下でもびくともしない強靭な肌質であるイメージがありますよね。とても「普通」とは表現できないような。しかしこれは大きな間違いで、季節によって肌が振り回されるモロイ肌を「普通肌」と呼ぶんです。
従ってここでは、普通肌も乾燥肌の人も、「肌が乾燥している」という今の状況に対する解説をしていこうと思います。
男性の乾燥肌の原因と特徴
男性の乾燥肌の主原因は3つです。
①放置
②基礎化粧品の使いすぎ
③洗顔のやりすぎ
言い換えればこの3つをやらなければ、乾燥肌にはなりません。乾燥肌は環境や季節によって受動的になっているものだと思われがちですが、多くの場合は能動的、つまり自分から乾燥肌になるよう進んでいるのです。一つずつ解説しています。
①放置
乾燥肌の症状を放置すると、悪いことしか起こりません。乾燥肌というのは、皮膚がこまかくペラペラとめくれている状態です(粉吹きで肌が白っぽく見えるのもこれが原因)。
そのめくれている隙間からバイ菌が混入し、痒みや肌荒れの原因になります。対策としては後にまとめる保湿化粧品の活用や、部屋や仕事場の湿度環境を保つことが大切です。
②基礎化粧品の使いすぎ
「①」で放置はいけないことだと解説し、保湿化粧品の活用を推奨いたしました。しかし、それは質の良い化粧品を正しく使って意味があるものです。例えば、保湿成分をまるで含んでいない化粧品や、保湿成分ではなく油分ベースの化粧品を塗りたくることは、その場しのぎにはなっても、肌に働きかける根本の改善にはなっていません。
もちろんその場しのぎを目的に、化粧品の働きを分かって使っているのであれば問題はありません。化粧品は身だしなみを整えるための「お化粧」の働きも備えていますからね。
化粧水は保湿化粧品ではない
乾燥肌の人にどんなケアをしているか聞くと、「化粧水をたっぷりつけている」と答える方がいます。化粧水は90%が水で、残りの10%が水溶性の美容成分。つまりほとんど水なのです。化粧水を使ったら必ず、保湿成分がしっかり配合された基礎化粧品で保湿しないと、水で顔を洗った時のようにかえって乾燥しやすくなってしまいます。
乳液は保湿化粧品ではない
同じように、乾燥肌の方は「乳液」や「クリーム」を異常に使いたがります。
乳液・クリームの目的は『油分の補給』です。水分が足りずにカラカラな肌の上に油を塗っても、それは保湿にはなりません。基本は「保湿」。これでもなお乾燥するようでしたら乳液による「油分補給」を行いますが、そもそも油分が果たす役割効果が少ないので乳液やクリームを一生使用しなくても大きな問題はないといいます。
化粧水も乳液もクリームも乾燥肌に必須の化粧品ではありません。必要なのは、保湿成分重視の化粧品だけ。この単純なスキンケアこそが真の乾燥肌対策です。化粧品は使用法とその目的を正しく理解しなければ、薬にも毒にもなります。
③洗顔のやり過ぎ
洗顔は乾燥肌を改善させたり、重要な要素を持つものではありません。というのも洗顔は「顔の汚れを落とす」という目的でしかないからです(すごく当たり前ですが)。
しかし、最近の洗顔料を見てみると「油分配合」「洗い上がりもっちり」「洗顔後化粧水不要」などと書かれているものが多いと思いませんか??洗顔に付加価値を付けて、消費者の目をひこうとしているのはわかりますが、「洗顔の目的」を決して忘れないようにして下さい。
洗顔料に保湿成分を含めたとしても、基本的に保湿成分は水で落ちてしまうものですから、「洗ったあともっちり」というのは、水で落とせない油分が肌にまとわりついている、ということなのです。普通に言ってますが、これは科学的に見るととても脅威ですよ。油は時間が経てば必ず酸化しますから、洗顔後の肌を放置すれば酸化し肌を傷つけます。もちろん乾燥の原因にもなります。
洗顔に多くを求めすぎず(基本的に洗顔料はこだわる必要ありません)、それよりも保湿化粧品の選定に時間やお金をかけるべきだと思います。
一に保湿、二に保湿
何度も繰り返しになりますが乾燥の原因は、肌の水分を保持する保湿成分(セラミド)が不足しているためです。またお話したように化粧水には保湿成分が含まれていません。
保湿成分を肌に取り込むことで、とりあえず肌が回復のベクトルになります。乾燥肌の方が、「何をやってもダメなんだ」と言うのは、保湿成分を含んだ化粧品を使用していなかったり、肌の上にとりあえず油(乳液)を塗っているだけだったりするからです。
この図を見て分かる通り、油分というのは保湿を担う角質層の更に上にあるものです。赤ちゃんのような自然な水分を含んだ肌(潤った肌)が油分を必要としなくてもプルプルなのは、油分が保湿を担っていない証拠です。
細胞間脂質(角質層)を潤す保湿成分(セラミド)が足りなくなると、紫外線などの外的刺激が顆粒層に入り込み、肌が傷つけられてしまいます。
保湿成分(セラミド)が満ち足りていれば角質細胞は適切に機能し、潤い感を保て、肌が乾燥や紫外線に耐えることができます。
【成人型アトピー性皮膚炎】1年中乾燥肌で肌荒れが収まらない場合
ここまで一般的な「乾燥肌」「普通肌の人が乾燥した肌」について大雑把に解説してきましたが、そうした理論上の話ではなく、病的に乾燥肌が収まらない場合、「成人型アトピー性皮膚炎」である可能性があります。
アトピーというと、幼児がかかるイメージがありますが、成人になって急に発症される方も増えています。大きな原因は、ダニやハウスダスト、カビによるもの。以下のチェック項目に当てはまるものが多ければ多いほどその可能性があります。
- 目元・耳の裏・首筋にかけて乾燥し赤い
- 乾燥肌・敏感肌傾向にある
- 眠れないほどの痒みを感じる
- 季節の変わり目に発症することが多く、季節になれると収まり、また次の季節に発症する(繰り返し発症する)
- 幼児期にアトピーにかかったことがある
- 布団や身の回りの掃除・洗濯を1ヶ月以上していない
- かきむしった箇所がジュクジュクと膿みを帯びる
- 頭皮が痒い
- 指の付け根にも同じ症状が起きる
- 肘の内側・膝の内側など汗が溜まりやすい部分に同じ症状が起きる
肌がオイリーであるよりも、乾燥している人の方が肌のPh値がアルカリ性に傾きやすく菌の繁殖が活発だと言われています。単なる乾燥肌の方は保湿対策をほどこすように対処すればいいのですが、実際に痒みを強く感じたり、体の至るところに症状を感じるようなことがあれば、アトピー性皮膚炎の可能性があります。
「掻く」という行為は肌を引きちぎることと同じです。肌は、乾燥・紫外線・雑菌など外的刺激を守るために皮膚の最外層に「角質層」というわずか0.02mmのバリア機能が張られています。
通常であれば、ダニやカビ、ホコリが皮膚に刺激を与えるということはないのですが、肌をかきむしればその角質層は壊されているので、菌が繁殖しやすい土壌となり、これらの侵入を許してしまうのです。従って、元々肌が弱く、乾燥・敏感肌傾向にある人はアトピーの発症リスクが通常よりも高く、違和感を感じたら早急に病院で診療されるべきなのです。なぜここまで皮膚科での治療を勧めるかというと、アトピーは一度根本的な治療をしないと繰り返し発症する性質を持っているからです。たとえ収まってもまた発症する可能性が極めて高いのがアトピーの性質です。
洗顔に保湿効果を期待しない
洗顔料は洗浄を目的としています。最近は洗顔料に「油分たっぷり」「美容液配合」といったものも発売されていますが、こういったものは洗い流すと顔に薄い油膜を作ってしまうため、化粧水や美容液の浸透を阻害します。これからスキンケアによって肌の乾燥を予防したいと思っている方はこういったものは選ばない方が無難です。
どんな洗顔料を選べばいいの??
洗顔の目的は「“余分な”皮脂を落とすこと」です。「余分な皮脂=過酸化脂質」は水溶性の汚れであるため、極端なことを言えば水洗いで全て落ちます。ただ、顔に付着している汚れの全てが過酸化脂質であるわけではなく、大気の汚れや土・砂・ホコリなど水洗いだけでは落ちない汚れも存在するため「補助的に」洗顔料を使用します。
補助的に使うことをわかっていれば、ゴシゴシと肌を傷める洗顔をすることはなくなるでしょうし、刺激成分が強い洗顔フォームを選ぶこともなくなるはずです。何でもかまいませんが、可能であれば、化粧品のメーカーと統一するようにしてください。メーカー側は、洗顔・化粧品を一貫して使用していることを前提に商品製作に当たっているため、それぞれのパフォーマンスを最大限高めるのにはこれが効率的です。
保湿成分効果のある化粧品の選び方
「保湿」とは、肌の潤いを保った状態を言います。
この状態を作り出す保湿物質には「皮脂」「天然保湿因子」「角質細胞間脂質」の3つがあり、その割合は角質細胞間脂質が全体の9割を占めています。従って、オイリーで悩まれている方も保湿が必要なのです。
角質細胞間脂質の潤いを保つことが保湿のカギと言え、その保湿力の最も高い成分がセラミドです。
本来、水と脂質が結合することはありえませんが、このセラミドは水と結合し、あらゆる環境下においても水を離しません。これが肌の潤いをキープする仕組みになっており、美容成分の中でも非常に高級で、「最強の保湿成分」と言われています。また体内での生成は難しく、食事から摂取することもできません。化粧品によってのみ得ることができます。水溶性の物質ではないため化粧水には含まれておらず、美容液・乳液にのみ配合されています。
水分保持力
■セラミド…全成分中最強の保湿成分
水分保持力
■S-ヒアルロン酸…ヒアルロン酸の欠点である「浸透力」を改善した成分
■スフィンゴ脂質(スフィンゴリピッド)
■水素添加大豆レシチン
■ステアリン酸コレステロール
水分保持力
■ヒアルロン酸…1gあたり6Lの保水力を持つと言われているが、浸透力はそこまで高くない
■コラーゲン
■エラスチン
■ヘパリン類似物質
水分保持力
■天然保湿因子(アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸 他)
■PG(プロピレングリコール)
■グリセリン
■BG(ブチレングリコール)
セラミド配合の男性化粧品一覧
オールインワンフェイスジェルZIGEN
ジェルタイプなので手に取りやすい。細かいところまで塗り込みやすく、無香料かつセラミド主体のシンプルメンズコスメなので嫌気がない。男性化粧品の中でも人気・口コミNo.1。乾燥肌に悩んでいる場合は失敗することはまずない。
DHC MEN
「悪い例」として一つ紹介。このDHC MENにはセラミドが確かに含まれています。しかし、それを実感できるほどのセラミドが入っていないと見えます。化粧品選びで最も難しいのは、各成分の配合量が分からないところです。何が入っているかは全成分表示を見ることでわかりますが、それはたった0.000000…1mg入っていれば記載できてしまうので、セラミドのような成分はこのように広告的に使われることもあるのです。「セラミドが入っていさえばすればいい」という問題ではなく、こういうのは使ってみて初めて分かることになります。
あくまで私が使ってみた主観になりますが、DHC MENは乾燥対策として使うには少々実感力が低く、またあまりに値段が安い(ここもセラミドの配合量を図る上でポイント)ので、おすすめはできません。