A.
ネキシウム(エソメプラゾール)は、AstraZenecaが開発した、ラセミ体であるオメプラゾールの一方の光学異性体(S体)を含有するプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。
エソメプラゾールは、オメプラゾール上市後、薬物動態及び薬力学作用の個体間変動が小さく、オメプラゾール以上の臨床効果を発揮する薬剤を目指して開発されました。
2000年3月10日にスウェーデンで胃食道逆流症を初めとする酸関連疾患の効能・効果で承認されて以降、2014年3月現在、世界125ヵ国以上で承認、販売されています。A.
ネキシウム(エソメプラゾール)は、ラセミ体であるオメプラゾールの一方の光学異性体(S体)を含有するプロトンポンプ阻害薬(PPI)で、胃の壁細胞に存在するプロトンポンプH+, K+-ATPase を阻害し、胃酸の分泌を抑制します。
ネキシウムはオメプラゾールに比べて薬物動態及び薬力学作用の個体間変動が小さく、優れた酸分泌抑制効果を発揮します。
特性は以下のとおりです。
● 優れた酸分泌抑制効果
● 速やかな症状持続消失効果(逆流性食道炎)
● 優れた内視鏡的治癒効果(逆流性食道炎)
● 承認時(国内第Ⅲ相臨床試験;4 試験※)における総症例数756 例中87 例(11.5%)に副作用が認められた。
主な副作用は、下痢7 例(0.93%)、CK(CPK)上昇7 例(0.93%)、肝機能異常5 例(0.66%)、
ALT(GPT)上昇4 例(0.53%)等であった。
※逆流性食道炎、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
● 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の効能・効果追加承認時(アジア共同第Ⅲ相比較試験)における総症例数214 例中31 例(14.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢2 例(0.9%)、びらん性胃炎2 例(0.9%)、腹部膨満2 例(0.9%)、胃ポリープ2 例(0.9%)、貧血2 例(0.9%)等であった。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison 症候群ならびに胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALT リンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助については、国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(承認時)
なお、重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、間質性肺炎、間質性腎炎、横紋筋融解症、低ナトリウム血症、錯乱状態が報告されている。また、類薬(オメプラゾール)の重大な副作用として、溶血性貧血、視力障害、急性腎不全が報告されている。
引用文献:
インタビューフォーム Ⅰ.概要に関する項目 2. 製品の治療学的・製剤学的特性A.
胃食道逆流症(GERD:gastroesophageal reflux disease)は胃酸の逆流によって食道粘膜に炎症や胸やけなどの症状が生じる疾患です。(胃内容物の逆流により臨床症状や合併症を生じた病態の総称です)。
逆流性食道炎(RE:reflux esophagitis)は、胃食道逆流症(GERD:gastroesophageal reflux disease)の中でも食道粘膜に炎症のあるものとされています。
また、GERDの中でも、胸やけなどの自覚症状があるものの食道粘膜に炎症が認められないものは、非びらん性胃食道逆流症(NERD:non-erosive gastroesophageal reflux disease)と言われています。
A.
ネキシウムの効能・効果、用法・用量をまとめた一覧表を以下に示します。対象疾患 ネキシウム(1回量) 1日の
服用回数備考 10mg 20mg 胃潰瘍、吻合部潰瘍 ○ 1回 8週間までの投与 十二指腸潰瘍 ○ 1回 6週間までの投与 Zollinger-Ellison症候群 ○ 1回 逆流性食道炎(初期治療) ○ 1回 8週間までの投与 逆流性食道炎(維持療法) ○ ○ 1回 再発・再燃を繰り返す患者対象 非びらん性胃食道逆流症 ○ 1回 4週間までの投与 非ステロイド性抗炎症薬投与時における
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制○ 1回 低用量アスピリン投与時における
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制○ 1回 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
(①による除菌治療不成功の場合は②の治療を実施する)○ 2回 ①AMPC1回750mgとCAM1回200mg(最大400mg)と3剤同時に1日2回服用、7日間②AMPC1回750mgとメトロニダゾール1回250mgと3剤同時に1日2回服用、7日間A.
エソメプラゾール及びオメプラゾールの臨床効果は胃酸分泌抑制に起因することが確認されているため、エソメプラゾールの胃酸分泌抑制効果がオメプラゾールと同程度であれば、両剤の臨床効果も同程度であると推測されます。そこで、本邦ではオメプラゾールを対照とした薬力学試験及び胃酸関連疾患の代表的疾患である逆流性食道炎治療におけるオメプラゾールとの非劣性試験を実施し、エソメプラゾールの臨床効果について同用量のオメプラゾールに対する非劣性を確認するとともに、安全性においてオメプラゾールと同程度であることを確認しました。その結果、既承認のオメプラゾールが有する逆流性食道炎以外の効能・効果については新たな臨床試験を実施せず、オメプラゾールと同じ用法・用量で、2011 年7 月、「逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison 症候群及びヘリコバクター・ピロリの除菌の補助(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALT リンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃)」の承認を得るに至りました。また、同時に「非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」が胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往歴を有する非ステロイド性抗炎症薬継続投与患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験の結果に基づき、効能・効果として承認されました。
2012年6月、アジア共同第Ⅲ相比較試験成績に基づき、「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」の効能・効果が追加承認されました。
2013年2月、「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助」の効能・効果が追加承認されました。引用文献:
インタビューフォーム Ⅰ.概要に関する項目 1.開発の経緯A.
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制に対し、ネキシウムの1回20mg/日の投与が認められています。
NSAIDs投与時の潰瘍の再発抑制(二次予防)には使用可能ですが、初発抑制(一次予防)には適応がありません。添付文書に記載の効能効果に関する使用上の注意にも記載のあるように、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認ください。A.
低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制に対し、ネキシウムの1回20mg/日の投与が認められています。
低用量アスピリン投与時の潰瘍の再発抑制(二次予防)には使用可能ですが、初発抑制(一次予防)には適応がありません。添付文書に記載の効能効果に関する使用上の注意にも記載のあるように、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認ください。A.
逆流性食道炎の症状は毎日発現するとは限らず、一時的に症状が改善しても、再び現れることが多く、患者さんの日常生活に大きな影響を与えています。
ネキシウムでは、症状の改善ではなく7日間全く症状のない状態を症状消失と定義して、逆流性食道炎第Ⅲ相試験(初期治療)を実施しました。
その結果、投与前に胸やけ症状が見られた患者において、ネキシウム20mgの胸やけ症状消失日は1.5日(中央値)であり、速やかな胸やけ症状持続消失効果が認められました。(総合製品情報概要より)A.
逆流性食道炎(初期治療)患者に対する国内第Ⅲ相臨床試験では、ネキシウム20mg投与群における投与8週後の内視鏡的治癒率は87.3%でした。
また、逆流性食道炎(維持療法)患者に対する国内第Ⅲ相臨床試験では、投与24週後の内視鏡的非再発率はネキシウム20mg投与群で92.0%、ネキシウム10mg投与群で87.5%でした。(総合製品情報概要より)A.
消化性潰瘍の既往を有するNSAIDs継続服用患者に対する国内第Ⅲ相臨床試験では、ネキシウム20mg投与群における投与24週後の潰瘍非発症率は96.0%でした。一方、プラセボ群での投与24週後の潰瘍非発症率は64.4%であり、本剤20mg投与群は有意に高値を示しました。
なお本試験では、NSAIDs処方時に胃粘膜防御因子増強薬を併用するケースが多いため、医療実態に則した状況で試験を実施しており、ネキシウム20mg投与群で88..4%(153/173)に、プラセボ群に94.6%(159/168)に胃粘膜防御因子増強薬が併用されていました1)。
また、消化性潰瘍の既往を有するNSAIDs継続服用患者に対する国内第Ⅲ相試験(長期試験)での投与52週後の潰瘍非発症率はネキシウム20mg投与群で95.9%でした。(総合製品情報概要より)引用文献:
1)Sugano,K.:Alimentary Pharmacology & Therapeutics, 36(2)115-125(2012)A.
消化性潰瘍の既往を有する低用量アスピリン(81~324mg/日)継続服用患者を対象としたアジア共同第III相比較試験(日本人患者含む)では、ネキシウム20mg投与群における投与48週後の潰瘍非発症率は98.3%でした。一方、プラセボ群での投与48週後の潰瘍非発症率は81.2%でネキシウム20mg投与群は有意に高値を示しました。
なお、本試験では、ネキシウム群、プラセボ群ともに全例ゲファルナートを併用していました。
(総合製品情報概要より)引用文献:
1)Sugano,K.:Gut,63(7)1061-1068(2014)A.
海外の報告から食事によりネキシウムの薬物動態に影響はみられるものの、胃内pHへの影響はありませんでした1)。
よって、薬物動態の変動は臨床効果に対しては影響を及ぼさないと考えられ、服薬は食事のタイミングを考慮する必要はないと考えられます。引用文献:
1)Junghard O, et al:European Journal of Clinical Pharmacology 2002; 58(7):453-458A.
ネキシウムは服薬時間にかかわらず1日1回投与で24時間胃内pHを良好にコントロール出来ます。A.
ネキシウムは、光学分割により、単一光学異性体(S体)のみを製剤化することでオメプラゾールに比べて肝臓での分解酵素(P450)による代謝を受けにくく、より効率的に標的であるプロトンポンプに到達できます。併せて製剤の工夫(マルチプルユニット製剤化により食事量による胃排泄能の影響を受けにくくする)をすることで、速やかかつ優れた酸分泌抑制効果を発揮することが期待できます。A.
全ての物質で単一光学異性体が安定して存在できるわけではありません。
単一光学異性体として投与しても、体内で速やかにラセミ体に変換されてしまう例があり、単一光学異性体の投与が常に効果の改善や副作用の低減に繋がるとは限らず、臨床的に意味がない場合があります。
ネキシウムの場合は、オメプラゾールのS体が生体内で安定して存在し、かつ代謝特性により高いAUCを達成することで、薬剤として優れた特性を発揮することが確認されたため、製剤化されました。A.
ネキシウムの長期投与時において耐性発現による効果の減弱はみられないと考えられます。
逆流性食道炎の維持療法試験(国内第Ⅲ相臨床試験)では、ネキシウム20mg投与における24週時点の内視鏡的非再発率は92.0%と報告されています。
NSAIDs継続投与患者における潰瘍再発抑制試験(国内第Ⅲ相臨床試験)では、ネキシウム20mg投与における52週時点の潰瘍非再発率は95.9%と報告されています(総合製品情報概要より)。
低用量アスピリン投与時における潰瘍の再発抑制試験(アジア共同第Ⅲ相比較試験 [日本、台湾、韓国]) では、胃/十二指腸潰瘍の既往があり、低用量アスピリンの継続投与が必要と考えられる患者を対象に、ネキシウム20mg投与における48週時点の非発症率は98.3%、投与72週後の非発症率は96.4%でした。
なお、疾患毎の投与期間制限については、効能効果・用法用量をご確認ください。
A.
ネキシウムの長期投与が考えられる適応としては、逆流性食道炎の維持療法、及び低用量アスピリン/NSAIDs潰瘍再発抑制等があげられます。
逆流性食道炎患者(維持療法)を対象とした6ヶ月投与試験1)、NSAIDs長期服用患者を対象とした12ヶ月投与試験2)、低用量アスピリン長期服用患者を対象とした18ヵ月投与試験3)、GERD患者を対象とした5年間投与試験4)の報告において、良好な忍容性が示されております。引用文献:
1)木下芳一他:日消誌. 2013;110:1428-1438
2)Sugano K et al.:BMC Gastroenterol. 2013;13:54
3)Sugano K. Gut. 2014;63(7):1061-8.
4)Galmiche JP et al.:JAMA. 2011;305:1969-1977A.
胃内細菌叢については、1-2時間胃内pHが4以下になれば、胃内の細菌増殖が防止できると記載している報告があります1)。
ネキシウム(エソメプラゾール)20mg1日1回5日間投与後の24時間胃内pH>4時間率は62.39%であり、24時間にわたって胃酸を完全におさえてしまう訳ではありません2)。引用文献:
1)岩崎有良:治療 1991;73(2):470-471
2)長嶋浩貴 他:臨床医薬 2011;27(10):735-746A.
エソメプラゾールは、ラセミ体であるオメプラゾールと同様にチトクロームP450(CYP)分子種であるCYP2C19及び一部CYP3A4による代謝を受けますが、エソメプラゾールの代謝におけるCYP2C19の寄与率はオメプラゾールよりも小さく、CYP2C19遺伝子型による薬物動態及び薬力学的作用の個体間変動は小さいとされています1)。引用文献:
1)長嶋浩貴 他:臨床医薬 2011;27(10):735-746A.
添付文書には、ワルファリンとネキシウムは『併用注意』と記載しています。
本剤は主にCYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝されるワルファリンの代謝、排泄を遅延させるおそれがあります。
併用した場合、抗凝血作用を増強し、出血に至るおそれがあるので、血液凝固能の変動に十分注意しながら投与していただく必要があります。
なお、海外データより、ワルファリン服用患者29例を対象に、エソメプラゾール40mg(経口投与)を投与した場合のワルファリンの血漿中濃度及び抗凝固活性に及ぼす影響を検討した結果では、R-ワルファリンの血漿トラフ値濃度は13%上昇しましたが、主たる活性物質であるS-ワルファリンの血漿中トラフ値は変動せず、血液凝固時間の変動は許容範囲内でした1)。
(新医薬品の使用上の注意の解説より)
なお、エソメプラゾール40mgは承認外の用法・用量です。引用文献:
1)Andersson T.,et al.:Clin Pharmacokinet. 2001;40(7):523-537A.
指示された時間に飲むのを忘れたら、気がついた時点で1回分を飲んでください。
ただし、次の服用時間が近い場合は忘れた分を飲まないで、次の服用時間に1回分を飲んでください。2回分を1度に飲んではいけません。
一般的に、飲み忘れてしまった場合の指示として、1日1回服用の場合は次回服用まで8時間以上あけると言われています。引用文献:
厚生省薬務局:医薬品服薬指導情報集1 (改訂版),1998
A.
添付文書には、『妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。]』と記載しています。
妊婦へのエソメプラゾールの曝露に関するデータは限られており、動物における試験では胚・胎児の発生に及ぼす直接的あるいは間接的な影響は示唆されていません(社内資料)。
また、本剤のラセミ体であるオメプラゾールを使用した動物試験でも有害な影響は示唆されていません1)2)。(インタビューフォームより)引用文献:
1)島津宏 他:応用薬理 1988;36(3):189-208
2)有馬徳行 他:薬物動態 1988;3(6):723-738A.
添付文書には、『授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること[授乳期の女性における臨床試験は実施しておらず、ヒトでの乳汁への移行が明らかではありません。]』と記載しています。
なお、本剤のラセミ体であるオメプラゾール経口投与によるラット授乳期投与試験においては、オメプラゾールの影響は認められませんでした1)が、ラットでの薬物体内動態を検討した試験では、オメプラゾールが乳汁中に移行することが認められています2)。(インタビューフォームより)引用文献:
1)島津宏 他:応用薬理 1988;36(3):189-208
2)有馬徳行 他:薬物動態 1988;3(6):723-738A.
添付文書には、肝障害のある患者さんには慎重投与[本剤は肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがあるため。]と記載しています。
外国人のデータでは、ネキシウムを肝機能障害患者に1日1回5日間反復経口投与したとき、AUCτは、肝機能低下のない症候性胃食道逆流症患者に比べ、重度の肝機能障害患者では約2.3倍高く、軽度~中程度の肝機能障害患者でもその比は1.4~1.8でした。(添付文書より)A.
腎障害の有無により投与量を調節する必要はないと考えられます。また、添付文書において禁忌や慎重投与には該当しません。
腎はネキシウムの代謝物(薬理活性なし)の排泄には関わりますが、ネキシウムの未変化体の排泄には関わらないため、腎機能障害を有する患者さんにおけるネキシウムの薬物動態には影響はないと考えられます。A.
ネキシウムの過量投与(280mg)により、脱力、軟便、悪心等が報告されています。本剤に特異的な解毒剤はなく、これらの症状がみられた場合は対症療法、補助療法をお願いします。
【症状】
脱力、軟便、悪心
【対処方法】
過量投与例においては、対症療法、補助的療法を行う。透析除去率を確認した報告はないが、本剤は血漿蛋白結合率が高いため、透析による除去は困難だと考えられる。A.
小児へのネキシウム投与は承認されていないため、お勧めできません。
(小児に対する効果・安全性については、国内での使用経験がなく確立していません)
A.
ネキシウムは、室温保存の条件下では分包(一包化)は可能です。
無包装(30℃/75%RH)2ヵ月の条件下で、類縁物質のわずかな増加がみられるものの規格内であり、本剤の含量(%)や溶出性に変化はみられなかったことが確認されています。
しかし、医療機関や患者さんの手元における保管条件等が一定ではないことから、一律に安定であるとは言えません。
分包後も貯法である「室温保存」をお願いします。A.
ネキシウムはそのままの形で服用いただくことを前提に承認された薬剤です。 脱カプセル、簡易懸濁、経管投与での使用は承認外の用法となり、臨床での薬物動態や効果・安全性、製剤の安定性は確認されておらず、お勧めできません。
なお、海外の用法・用量については、ネキシウムインタビューフォーム ⅩⅡ.参考資料 をご参照ください。A.
ネキシウムの原薬を腸溶性顆粒とし5号のHPMCカプセルに充填したマルチプルユニット製剤です。マルチプル・ユニット製剤とすることで、服用したカプセルが胃で速やかに崩壊し、ネキシウム顆粒(腸溶顆粒の直径は平均0.53±0.08mm(n=10)であったと報告されています)が胃から速やかに腸へと移行します(錠剤などの大きな固形物は食事により胃からの排出が遅延するのに対し、直径2mm未満の薬剤は食事の影響を受けにくく、服用後速やかに胃から排出されます)。腸へ移行したネキシウム顆粒はpHの上昇により腸溶性コーティングが溶解、有効成分が体内に吸収され、効果を発揮することで、食事の影響を受けない効果の速やかな立ち上がりを実現するよう設計されました。
なおカプセル剤皮は、非動物由来のHPMCを使用しており、動物性由来のゼラチン等は使用していません。カプセルには、識別のため薬剤名と用量が印字されています。
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