銀魂BL短編1

妄想は計画的に(銀八×高杉)

別ブロの方で思いついたネタです(笑)
銀高、3Zパロです☆





銀八は、現国準備室で生徒から没収したファッション雑誌を
パラパラとめくっていた。

「最近のガキは増せてんなァ。”デートで失敗しない5つの方法”?
”意中の相手を落とす小悪魔テクニック”?
かぁ~!女ってすげぇな!…ん?”男性がギュッとしたくなる時”?」


パラパラと、ページをめくっていた銀八の手が、ぴたりと止まった。


『気になる男性に「抱きしめたい!」と思わせることで、男性の
「恋愛のスイッチ」が入り、積極的になるキッカケとなることがあります。
では一体、どのようなタイミングで、男性は
「抱きしめたい!」と思うのでしょうか…』


でかでかと打ち出された見出しに、ふと銀八は彼の顔を思い浮かべた。


『俺はただ…壊すだけだ』


銀魂高校一の不良。そして、銀八の受け持つ3Zのメンバー、高杉晋助だ。


眼帯に真っ赤なカッターシャツがトレードマークの彼は
銀八が目下一番気になっている存在である。


銀八は無言のまま、雑誌の特集ページを読み始めた。



【1】待ち合わせで、手を振ってくれた瞬間


「もし、あいつとどこかに出かけることになったとして…。
もし、だぜ?待ち合わせ場所で…」


『…銀八!こっち!…も、遅ぇよ///』


満面の笑みを浮かべて手を振る高杉の姿を想像した銀八。


「あー。やばいね。確実に抱きしめるね!いや、むしろチューくらいは
当たり前でしょ!」


銀八は込み上げる笑いを噛み殺しながら、次の項目を読み上げた。


【2】目をキラキラさせて、嬉しそうにしゃべっている瞬間



「んー?あいつが嬉しそうにしゃべる内容は…」


『銀八っ!見ろよ!あそこでネコが寝てる…ちょ、ちょっと触ってもいいかな///
うわぁ、すっげぇフカフカ。ネコって可愛いよな!あ、知ってるか?
ネコって汗かかねぇんだぜ?この肉球から汗を出して…』


「ネコについて熱く語るあいつ!萌える!んで、すげぇ得意げな顔して
「俺、物知りだろ?」みたいな顔すんだろうな~。
もう、ギュッどころじゃねぇよ!!勢いに任せて押し倒すよ!」


若干、興奮した銀八は次の項目を目で追った。


【3】デザートを嬉しそうに食べている瞬間


「デザートねぇ?あいつが食べそうなデザートは…」


『銀八!俺、プリンがいい!…うはぁ…。このプリン、すげぇ美味いっっ!
…もう一個食べてもいいか?///」


「くぁぁぁ!!やべぇ!これはやべぇ!!
もう10個でも20個でも食わせてやんよ!」


席を立ちあがり、大声で叫ぶ銀八が若干気持ち悪い。


興奮を抑えきれない様子で、銀八はさらに先を読んだ。


【4】照れ笑いした瞬間


「あいつが…照れ笑い…」


『…銀八。…手、離せよ////…は、恥ずかしい、だろ…///』


「おいおいおい!なんだよ、その顔っっ!やべぇよ!
やべぇよマジでっ!そのままお持ち帰りしていいですかっ?いいです!」


テンションがあがりまくった銀八は、無人の室内で一人悶えた。



【5】一生懸命、手料理を作ってくれた瞬間


「あいつが手料理…」

『…銀八。…コレ、良かったら食えよ////あ?///た、たまたま弁当が余ったんだよ///」


「絶対自分で作ったって言わねぇよな!で、卵焼きとか殻入ってて
「やけに歯ごたえいいな、この卵焼き」とか言ったら
明らかにしょぼんって落ち込むんだよなー!
あーやべぇ。なんか体あちー!
弁当だけじゃなくてお前も食いたいって言うね、確実に!」


銀八の妄想力は、中2男子を上回るらしい。
にやにや笑いを零しながら、次の項目を読んだ。


【6】上目づかいで見つめられた瞬間



「きた!上目づかい!これはやべぇよな…」


『…銀八。…もう帰らなきゃ、ダメ…か?』


「た、高杉ぃぃぃ!!!!いや、もう帰らなくていいし!
一緒に住めばいいし!!つか、もう離したくねぇよっっ!!」


MAXになったテンションで、銀八は空気を抱きしめて叫んだ。


【7】デートでバイバイする瞬間



「デートの帰りか…。さっきの続きっぽいな。
アレだ、次の日がテストとかで帰らないといけないんだな…」


『高杉、明日はテストあんだろ?今日はちゃんと家に帰りなさい』


『…一緒に居たかったケド。…仕方ねぇな。…じゃあな、銀八』


「捨て猫ぉぉぉ!!!!何、その耳垂れたネコみたいな目ぇぇ!!
そんなん、帰せる訳ねぇだろうがァァァ!
追っかけて後ろから抱きしめるわっ!そのまま家に引き戻すわっ!!」


妄想だというのに、相当なテンションである。


銀八は、ハァハァと肩で息をしながら先を読み進めた。



【8】男性の都合を優先した瞬間



「俺の都合を優先…か…」


『…高杉、悪ぃ。もう一回…いいか?どうにも収まんなくて…』


『…バカ…////そんなん…気にしなくても、大丈夫だっての///俺も…してぇし///』


「ぶはっっっ!!!やべぇ!やべぇよ!
そんなん言われたら、俺止まんねぇよ?
もう、一晩中しちゃうよ?いいのかぁぁぁ!!!」


たらっと銀八の鼻から赤い液体が零れ落ちた。



「興奮しすぎたな。…お、次で最後だな…。なになに…」


鼻の穴に小さく丸めたティッシュを詰め込みながら
銀八は最後の項目を読み上げた。



【9】二人っきりになったら甘えてくる瞬間



「最後にすげぇのキター!!!!ツンデレか?
もうあいつの標準スペックじゃねぇか!」


『…銀八。さっきの…嘘、だからな////』


『さっきの?あぁ、「お前なんか嫌いだ!」って皆の前で言ったアレか?』


『…ん。…////ただ、恥ずかしかっただけ、だから…///』


「た、高杉ィィィ!!!好きだァァァァ!!!
もう、いいよ!ツンデレでっ!そんなお前を愛してるっ!!」


銀八の雄叫びが、校舎に反響した…。




「…あの天パー…人の雑誌読んで、何不埒な想像してンすかっ!
晋助様はそんなキャラじゃないっす!」


雑誌を没収された木島また子が、現国準備室前に到着したのは今から30分前。


ちょうど、銀八が妄想大会を開催した時刻だった。


完全に部屋へ入るタイミングを逃したまた子は
銀八の妄想劇を一部始終覗いていたのだ。


「あれは、私が晋助様に意識してもらいたくて買った必勝本なのに!
何が悲しくてこんな…」


ドアの隙間から見える銀八は、まだ興奮が収まらないのか
荒い呼吸で高杉の名を連呼している。


「…あいつ、ヤるしかないっす!そうと決まればすぐにでも…。
…あ!し、晋助様!」


意を決してドアに手をかけたまた子の視界に
ふらふらと歩みを進める高杉の姿が映った。


どこかで寝ていたのだろうか。
高杉はぼぉっとした目つきで、現国準備室の前で佇むまた子に気づかぬまま
ふらふらと通り過ぎようとした。


「…し、晋助様っ!せめて気づいて欲しいっす!
「何してんだそこで」
とか当たり障りない言葉でもいいですから!
何か言ってくださいよ!」


また子の叫びは、室内に居た銀八にも届く程、切実な物だった。


「高杉だと!?ちょうどいいところに来るじゃねぇか!
おい、高杉!ちょっと寄ってけ!」


ガラっと勢い良く開いたドアから顔を覗かせた銀八。
その緩んだ頬は、先ほどの妄想の名残だろう。
また子は、銀八の策略に負けてたまるかと声を上げた。


「し、晋助様っ!!こいつの言うことは聞いちゃダメっす!
さっきから不埒な想像ばっかりして
晋助様を手籠めにしようと企んでるっす!」


また子の発言に、銀八は反論した。


「な、何言っちゃってんのぉぉ?
僕はそんな破廉恥なマネしてませんん!
つか、なんでおめーはここに居んだよ!?さっさと帰れよ!
高杉のことは俺に任せて…」


「任せる訳ねぇだろうがァァァ!!
晋助様の純潔は、このまた子が命に代えても守るっす!」


「おいおい!ガキが生言ってンじゃねぇぞ?」


「なんスか!?ヤルんすか!?」


一触即発。現国準備室でいがみ合う
銀八とまた子を高杉は遠目に一瞥して小さく呟いた。


「…転校しよ…」






終わり
 
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