日本からベルリンに戻ってはや一週間。時差ぼけとともに
あっという間に時間が過ぎていきます。
ブラウンズフィールドのWSでは思い描いていた通り
春の里山は美しく、そこら生えている草を摘みながら食べる、
盛りつけるという都会ではできない贅沢を堪能しました。
予告通り五右衛門風呂にも入り、満点の夜空にまんまるお月さまを
眺めながらのお風呂は申し分無く。(下の写真右側が五右衛門風呂
露天なのです!)
懐かしい匂いのするコミンカでの宿泊は日本で田舎暮らしをしていた
自分の家の匂いにも田舎のおばあちゃんの家の匂いにも似て
心にせまるものがありました。
我が家の一番ちびを野放しにして草の上を裸足で歩く心地よさ。
春の草花のやわらかさ。虫達がそろそろ目を醒すのか、という気配。
久しぶりに自然の鼓動を感じたような時間でした。
WSにきてくださったご家族のみなさんもまるでほんとにでっかい家族。
私を含めみんなちびっこい子供連れで御飯を作ったりたべたり、
お風呂に入ったり、遊んだり。この地についた感じ。助け合いの和な
感じ。日本独特の連帯感はとても心地よく暖かく、素敵な時間となりました。
やっぱりいいよね、みんなで御飯を食べるって。色んな子供と大人と
食卓を囲むってすごくいいな,と思います。
ポトラックもそうですよね
「あら、こんな珍しい物作ったの?」「これ簡単な物だけど。」
「こんなの食べた事無いよ!」「今度作り方おしえて?」とかね。
食べ物が繋ぐもの。同じ釜の御飯を食べるっていうのは言葉以上の意味が
あるように思えてなりません。
今回も一緒に釜の飯を食べて下さった皆様。どうもありがとう!
また一緒に御飯を作って食べましょう。そのときはこどもらももっとうんと
大きくなってるね。そんでもってきっと子供の数も増えてるかもね?なんてさ。
私はもう増やしませんよ!(笑)
そしてデコさんとの再会も。久しぶりなのにそんな感じが微塵もしない。
お互いの色々をぶっちゃけ話せる大先輩でお友達。
不思議な方ですデコさんは。みんなの大きな母ちゃんみたい。
「生きてるだけでいいじゃない」という言葉をさらっと言ってしまう
デコさんはやっぱり今でもわたしの憧れで大好きな女性なのでありました。
また次にあうのが楽しみです!
そうこうしながら、駆け抜けた日本滞在。あっという間にベルリンに帰国
すると待ち受けていたのは再び冬に戻ったかのような寒さ。
日本では20°越えが続いて夏日ばかりだった上、春の野草やら
筍やらのえぐみをしっかり頂いた私の体はすっかり春〜夏モード。
だのに、だのに。ベルリンよ春はいずこ。
日本出発前はベルリンも20°近くまで気温があがりうきうきの春モードで
木々は一斉に芽吹き新緑が目にまぶしいくらいだったのに。
おっと、これじゃフライング?見ると新緑の木々達がなんとも哀れに
思えるこの寒さ。
だけど冬のような寒さでも不思議なもので木々が芽吹いて緑色して
目の前に立っていると同じよう北風にさらされてもなぜか心は寒くない。
もう春は来ちゃったんだから。こわいものなどあるもんか!
でも後どれくらいまったら本当に春になるのかな、なんて。
さてそんな我が家の食卓はもちろん春モードからちょっと立ち返ります。
軽いお料理が食べたいと思っていた数週間前とは逆に
ちょっと緩んだ体を締めたい感じがするのです。忙しいなドイツの春は!
そんな我が家のブームはラーメン。適度に油もあって、塩気もあって
麺は小麦で食べやすく。
と最近見つけたのがスペルト小麦で作った麺。
乾麺なんだけどわりと食べやすい。
これに自家製の米味噌、ビオマーケットでみつけたキノコのスープストック
塩に醤油にごま油、にんにくしょうがの摺りおろしなどを加えて自分で
ラーメンの汁を作ります。
あとは好みで茹で野菜や生野菜、炒め野菜をトッピング。
これで重すぎず軽すぎず、というお好みのラーメンが食べられます。
こっちでは生麺は手に入らないし、いちいち買い物に行く暇もないし、
このスペルトラーメンはとても重宝しています。
ちなみに何故スペルトにこだわるかというと、血液型のダイエットで
だいたい全ての血液型の人が食べても害にならない小麦がスペルト小麦
だからなのです。我が家にはまんべんなく全ての血液型の人がいるもので=)
私達は特にそのダイエット方法がマッチしているので
パスタもパンもおやつに使う小麦粉も全てスペルトにしています。
それができるのはさすが小麦大国ドイツならでは。
基本我が家は米食なので小麦の消費は少ないのですがこういうオプションが
あるのは特に小麦を食べ慣れない日本人の私達には助かりますね。
そしてこれまたすごいアイテムが船に乗ってやってきました!
じゃじゃ〜ん。餅つき機!
これね、私が子供の頃から実家で使ってるからもうすんごい古いの。
で、もう使わないからって船便で母に送ってもらっていたのが最近届いて。
まだ使えるのか?とおそるおそるやってみると現役ばりばり!!
餅米は精米機で3割ほど精米してぶつきに。何とも言えないおいしいお餅に
しばし歓喜の渦につつまれるベルリンの台所。
わたしなどマジで餅つき機よありがとう!と拝んでしまいました。
心から感謝すると自然と人って手を合わせてしまうものなのですね。
たかが、餅。されど餅。それが外国ライフ。
懐かしい幼少期の餅つき機との思い出もあいまって、なんとも味わい深い
餅をほおばるベルリンの春。
次はよもぎもちだな。それともきびか。いやはや真っ白もいいじゃない。
なんて欲張り軍団の押し寄せるベルリンの台所。
と、そんなこんなしているうちに、また我が家のラーメンブームも
過ぎ去り、餅ブームも落ち着き。季節は夏へと移り変わり、
再び新しいブームがやってきて季節とともに、食卓も巡り巡っていくのだろう。
そんな台所がやっぱり好きです。