毛髪の栄養状態が悪いとどうなる?
毛髪の栄養状態が悪いと毛髪が細く短くなり抜け毛を招くリスクが高まります
毛髪も体と同様に成長したり、丈夫で太く、艶のある健康的な状態を保つためには栄養が必要となります。
毛髪の栄養状態が悪くなると、毛髪の成長が不十分になるため、細くて切れやすい状態になったり、短いままで抜け落ちたりしてしまいます。
さらに、抜け落ちた後もなかなか発毛しない状態が続くリスクも高まります。
毛髪の栄養状態が悪くなるのは食事からの栄養不足と血流悪化が原因です
毛髪は、頭皮の毛包という組織で作られます。
毛包の奥には球状をした毛球、さらに毛球内には毛母細胞があります。
毛母細胞は血液から運ばれた栄養分をもとにして、増殖を繰り返しながら頭皮のほうへと伸びていき、毛髪を作りだすというメカニズムになっています。
そのため、毛母細胞に十分な栄養が行き届かないと、毛髪の成長を妨げることになるのです。
毛髪の栄養状態が悪くなる原因としては、まず食事により摂取する栄養分が不足していることがあげられます。
例えば、糖分や脂肪分の多いものを好んで食べる、野菜や魚をあまり食べないなど偏った食生活を続けると、髪の成長に必要なビタミンB群やビタミンE、亜鉛や鉄などのミネラル、たんぱく質などの栄養素が不足します。
さらに、無理なダイエットして食事制限することも、髪の栄養不足を招くとともに、ストレスから女性ホルモンのバランスを乱し、抜け毛や薄毛につながることもあります。
頭皮の血流が悪くなることも毛母細胞に栄養素が行き届かず、栄養不足を引き起こします。
喫煙は、タバコに含まれるニコチンやタールは血管を収縮させ、血流悪化を招きます。
また、睡眠は血流共に成長ホルモンの分泌を促すため、睡眠不足も毛髪の成長を妨げる原因となります。
毛母細胞の栄養不足は毛髪の発育を妨げます
毛髪の栄養状態が悪くなるというのは、毛母細胞に毛髪の成長に必要な栄養分が行き届かなくなることを意味します。
そうなると栄養をしっかり得ていた時は活発化していた毛母細胞の細胞分裂が勢いをなくすため、毛髪の成長スピードもゆっくりになります。
すると、毛髪がなかなか伸びにくくなり、頭皮から発毛しても細くてすぐに切れてしまうような弱々しい状態の毛髪が増えてしまうのです。
また、毛髪には生え変わりのサイクルがあり、発毛から成長し続ける成長期、毛球が退化する退化期、自然に抜け落ちてから発毛するまでの休止期とそれぞれの段階に分かれています。
通常の状態であれば、このヘアサイクルは発毛後、2年から6年の成長期を経て、約2週間の退化期、3、4ヶ月の休止期という期間で繰り返されていきます。
しかし毛髪が栄養不足に陥ると、ヘアサイクルが短くなります。
特に、成長期が短縮されて毛髪が十分成長しないうちに抜け落ちて、その後発毛しない期間が長くなってしまうというリスクが高まります。
他にも毛髪の中のメラニンという色を決める色素が薄くなり、毛髪が茶色っぽくなり、ツヤがなくなってしまうなどの毛髪トラブルも起こり得ます。
毛髪の栄養状態を改善するには食事や睡眠などが大切です
毛髪の栄養状態を良くするには、生活習慣の改善が必要となります。
まず、糖分や油分の多いものの食べ過ぎに注意し、毛髪の成長に必要な栄養素を含んだ食品を積極的に食事に取り入れていきましょう。
毛髪の主成分となるケラチンに欠かせないたんぱく質を多く含む大豆製品やレバー、毛髪の発育を促すミネラルを含む海藻類や牡蠣、うなぎなどがおすすめです。
さらに、毛髪の老化を防止しストレス軽減にも効果的だとされるビタミンも摂取しましょう。
ビタミンEを含むかぼちゃやうなぎ、ナッツ類やごま、ビタミンCを含むみかんやホウレンソウ、キウイ、ビタミンBを含むバナナやカツオなども食事にバランスよく取り入れましょう。
そして、成長ホルモンの分泌が最も盛んになる午後10時から午前2時まではしっかり睡眠を取ることも大切です。
また、無理なダイエットは控えてウォーキングなどの適度な運動を週に3回以上、1回20分程度行う、お風呂にゆっくりつかる、禁煙することも考えましょう。
これらの対策は頭皮の血流を促すのに効果的だといわれています。
(まとめ)毛髪の栄養状態が悪いとどうなる?
毛髪の栄養状態が悪いと、成長に悪影響を及ぼします。
十分成長しないまま抜けたり、細くて切れやすい状態の毛髪が増えます。
また、必要な栄養が不足すると発毛できなくなるというリスクもあります。
毛髪は頭皮の奥の毛母細胞の分裂により、作り出されています。
偏った食生活や過度なダイエットなどが原因で、毛母細胞は栄養不足に陥ります。
また、喫煙や睡眠不足などが原因で頭皮の血流が悪くなると、毛母細胞に十分な栄養が行き届かなくなります。
毛母細胞に毛髪の成長に必要な栄養が届かないと、毛髪の成長が妨げられます。
その結果、ヘアサイクルが短縮されて成長途中の毛髪が抜け落ちることや、発毛しない時期が長引くなどの悪影響が出始めます。
毛髪の栄養状態の改善には、まず偏った食生活を見直すことが大事です。
毛髪の成長に必要なビタミンやミネラル、たんぱく質などを含む食品をバランスよく取り入れましょう。
また、十分な睡眠と適度な運動など頭皮の血流を促す対策も行う必要があります。