同人2欄から
どんと来る氷川きよしの生歌(なまうた)に心揺すられ元気は芽吹く(小林登美子)
二階まで這ひのぼりきし朝顔のちひさき貌が秋空見上ぐ(和田沙都子)
水中の石は緑藻にぬめりゐて鯉また亀が上を行き交ふ(八木明子)
老い猫はいかなひらがなのかたちして昼を寝ねむや夏闌けてゆく(近藤かすみ)
重陽の菊を活けたるところより秋の時間が流れはじめる(洞口千恵)

何よりも楽しいことが好きだった写真の母はどれも笑ってる(森 典子)
花もあり実もある蓮を束にして赤子抱くごと持ち帰りたり(立花鏡子)
初盆の花を手向ける人たちに家なく墓なく遺骨のなくて(御厨節子)
十四五本の向日葵さした黄の壺のおほきく猫をまるごと隠す(花鳥 佰)
脱皮後の半透明のうすかはは蝉とことなる姿に残る(佐々木和彦)

あたらしき年の手帳を希(こひねが)ふ断ち切りしものさやかに輝らむ(小田原漂情)
この先は四角四面の道だから左に曲がってさあ行きなさい(井上春代)
小さくなる夢を見た夏のおわり午後四時半の光の中で(高田 薫)
事はさうさう簡単ではあらざるよ人ひとりが死ぬといふこと(高山路爛)
給湯器のなじみの声が聞こえてくる「もうすぐお風呂が沸きます」って(魚住めぐむ)

三工程増えたり肌を肌色に塗るまで必須のあれやこれやを(真狩浪子)
晩夏 出口なき身を入り交じる感情のどれも寒色をして(大橋麻衣子)
転倒のわれに九十歳の隣人はアロエ持ちきて丹念に貼る(山中重子)
羽化したるばかりの蝉を銜へ来てビーグル犬は叱られてをり(下村由美子)
中年の昼寝危うし目覚むれば剃刀の刃の錆びし臭ひす(伊波虎英)

かろうじて踏まずにすんだこおろぎのまだ艶やかな亡骸を見る(三浦利晴)
泣くことが手段の娘のいくらでもこぼれる涙に見とれてしまう(猪 幸絵)
鳴く声の年毎大きくなりまして猫だつて耳が遠くなるさう(平居久仁子)
夏のあなたパールの口紅が似合う 古い「non-no」の熱いやさしさ(谷村はるか)








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 今日、二槽式洗濯機が届いた。インターネットで買ったのだが、配送は最寄の量販店の配送センターからで、顔は覚えていなかったが「その冷蔵庫も僕が届けました」とのこと。出入り口脇のコンクリートのスペースに置くだけなので あっという間に終了した。案の定、「こっちの全自動はまだ昨年製造で新しいのになあ…」とも。
 早速洗濯をした。うーん、快適!ビュンビュンと回る。発見ひとつ。これまでの全自動よりも少ない洗剤で済む。同じ感覚で入れたら、いつまでも泡が残ってすすぎに手間どった。ああ、そうだった。こうだったのだ。洗濯は大好きな家事。うれしいな。








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会員1欄から その2

男ふたりクレーン車の先に昇りゆく高所作業者無事戻り来よ(赤尾和葉)
不条理な叱り方だと途中から気付く着地点探しあぐねて(河村奈美江)
こんなもの日々に巻きつけゐたるかとネクタイ売場を見ては思ひぬ(荘司竹彦)
扇風機の回る最中に妻怒りカネの話はもう打ち出せず(藤ヶ谷壽一)
常のごと日は昇り日は沈みゆけど震災前のこころにもどれず(下舘みえ子)

漬物を細かく刻んで食べながら温和な老いといふにはとほく(佐久間 巴)
昏れはやくなりて輝きましてくる月よ 少女にはもはやなれざり(  〃  )
夏風邪をひけばなにやらしをらしいわたくしになり家は静かなり(藤田くみこ)
暑い夜はレモンライムのアロマ液ふわふわ焚いて弛緩するまで(上原康子)
あと一キロが二キロ三キロと伸びてゆく手妻のやうな尾根の道(保里正子)

保育園の片付け時間のチャイム鳴る草取る夫も片付け始む(中村さち子)
ふたりして飛ばうか高く窓ぬけて風にならうか鳥にならうか(田中 愛)
いつまでも選ぶ赤色いつまでも許されるとは思はれないが(芝 典子)
にわかにも頼める心の高まりぬお伊勢さんへと向う車中に(佐山みはる)
病室は今日も夕日に染められておもひおもひの気持が揺らぐ(谷垣恵美子)

みわたせば南瓜冬瓜苦瓜の黄花めざむるわが朝の畑(髙橋とみ子)
をさな子がみづ色の紙に折る鯨ほんたうの海を知らざるきよさ(関口博美)
やすみなく夏から秋へ咲く木槿その日その日の向きを定めて(宮崎稔子)
組員と刑事の区別つかぬ画面観てをり無しやうに煙草が欲しい(黑田英雄)
にんにくの焦げるにほひに充たされて四ツ橋筋を上がるまひるま(勺 禰子)

「で、それで?」と言えば次の語なにもなく二人の昼餉黙々と終える(小林惠四郎)
星に似る錠剤の名をつらねれば問診票ははつか明るむ(春野りりん)
少年は西瓜の匂ひを放ちをり畳のうへのながきながき昼(  〃  )








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 SYOUを預かる日。いつもなら つれあいが帰宅するまで待って車で送っていくのだが、今日は医者へゆきたいので明るいうちに歩いて連れてゆく。
 一度戻って医者へ。先日の健診の結果を聞きにゆく。それよりもこの咽喉の痛みと夜中の咳を何とかしてほしかった。月が変って、5か月(?)に及ぶ健診期間が終わったので院内は静かだ。また、吸入をすることになった。2週間単位を3回くらいか。健診の項目になくて、オプションで頼んだリウマチの検査はやはり「アタリ」だった。私の身体の感覚が確かだったのだ。それでも、以前の感覚が「毎日が遠足の翌日」状態だったのに対して、今は「体育の授業のあと」状態くらい、といっても通じないか。もっとも悪い状態のときから比べるとまだまだ大丈夫。とりあえず、「こちらの方はもう少しひどくなってから治療することにします」といって帰った。リウマチの薬は長くなるし、気も滅入ってくる。さあれ今日は朔日、もう少し楽しい日であったらよかったのに。
      







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