大きいニキビはなぜできる?
一般にできるニキビは赤ニキビといわれるものが多いですが、中でも大きくて硬いニキビのことを“硬結(こうけつ)ニキビ”といいます。
ニキビの炎症が酷くなると、ニキビそのものが硬化していきます。硬化したニキビは比較的に自然治癒しづらく、跡として残りやすい危険レベルに達した状態なのです。
■ニキビが硬くなるのはなぜ?
ニキビの大きな原因といわれているのは皮脂の過剰分泌です。皮脂が必要以上に分泌されることにより、肌に皮脂が溜ると、皮脂を大好物とするアクネ菌がみるみるうちに増殖していきます。アクネ菌が増えると好中球がアクネ菌を敵と見なし攻撃を仕掛けます。アクネ菌も負けじと好中球と戦った結果、たくさんの死骸がでるのですが、この死骸こそが、ニキビの中に溜まっている膿なのです。
アクネ菌が増え続け、好中菌と死闘を繰り返すことで毛穴周辺を傷つけ、炎症を起こします。すると結合組織といわれるコラーゲンが傷を修復させるために過剰にでてくるので、大きくて硬い硬結ニキビが完成してしまうのです。
大きなニキビの原因は日常生活に潜んでいる!?
ニキビの大きな原因は、生活リズムの乱れによって起こる、過剰な皮脂分泌だとされています。
皮膚が約28日の周期で健康な細胞へと生まれ変わることを、“ターンオーバー”と呼びます。古くなって剥がれ落ちた角質は、毛穴から汗に混じって体外に出ていきます。
しかし、ターンオーバーが上手く働かなくなると、古い角質が落ちないままに新しい角質ができて硬くなります。すると毛穴が詰まり、皮脂が毛穴に溜まっていきます。
毛穴に溜まった汚れを押し出そうと、皮脂が過剰なまでに分泌を続けた結果、大きな硬いニキビが発生するのです。それでは、どういったことが皮脂の過剰分泌やターンオーバーの妨げに繋がるのでしょうか?
■慢性の便秘が原因で肌荒れする
便秘が長く続くと、腸内に悪玉菌が溜ります。溜った悪玉菌は腸内に毒素をばら撒き、腸壁から吸収されることで、体内のいたる箇所を毒素が巡ることになります。
その毒素は肌にも悪影響を及ぼします。肌が毒素を体外へ出そうと皮脂を過剰に分泌させるので、アクネ菌の増殖に繋がるということです。
■髪、マスク、布団で顔を隠す(覆う)
髪が顔にあたりチクチクした経験や、布団を被って寝る癖を持っている方も少なくないと思います。
実はこれらは、肌にとって大きなダメージとなっているのです。肌はダメージを防ごうとするので、皮膚の潤いを減らして硬くします。
しかし、肌は潤っているからこそ、ターンオーバーが潤滑に行われるのであって、硬い肌ではターンオーバーは行われません。ターンオーバーが行われないということは、毛穴が皮脂で塞がるということだと言っても過言ではないのです。
■洗顔料や歯磨き粉などの、すすぎ残し
せっかく顔を洗っても、しっかりすすがれていないと意味がありませんが、歯磨き粉も同じことが言えます。洗顔料や歯磨き粉に入っている成分が毛穴に侵入することで、肌にとっては刺激となります。すると、肌の潤いは減少し、ターンオーバーの妨げとなるのです。
■ストレスによる女性ホルモンの減少
ストレスは女性の美肌にとって天敵です。それもそのはず、ストレスが溜ることで女性ホルモンの減少は避けられません。
女性ホルモンが減って、代わりに男性ホルモンが活発になるので、大いに皮脂分泌を行うようになるのです。男性は髭が生えることもあり、男性ホルモンが増えると、特に顎(あご)周辺の皮脂が多く分泌されるようになります。
つまり、顎周辺にニキビが多く発生することになるのです。
顔のブツブツ、全てニキビとは限らない!?
顔にできものを発見したら「ニキビだ!」と思いがちですが、実はニキビの症状に似た別のモノも存在します。
■マラセチア毛嚢炎(もうのうえん)
マラセチア毛嚢炎とは、どこにでもいる”真菌”という名の“カビ”です。ニキビの原因となるアクネ菌とは違い、マラセチア毛嚢炎は毛穴の奥深くにいるブドウ球菌が、この真菌に感染することで起こるとされています。
症状としては、艶やかな赤色のブツブツから始まり、軽い痒みを伴います。体質や、気候によっては強い痒みを訴える方もいるようです。
ニキビと大きな違いは、マラセチア毛嚢炎の場合ブツブツの中には膿が存在しません。
■粉瘤(ふんりゅう)
一般に粉瘤といわれる疾患ですが、医学的には表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)や、アテローマとも呼ばれています。本来は体外に出るはずの角質や皮脂が皮膚の下に溜まり、袋状になった良性腫瘍です。
初期症状では赤みも痛みも伴わないので、気付かない間に悪化することが多くあり、菌が繁殖した悪化した状態だと、赤く腫れて痛みも伴います。
ニキビとの大きな違いはなく、症状自体が酷似しているため、素人判断では厳しいといえます。判断に迷うときは皮膚科を受診しましょう。
間違えたセルフケアは危険!
大きいニキビはもちろん、ニキビが発生したときは速攻で改善したいものです。しかし、間違えたセルフケアを続けていたら、知らず知らずのうちにダメージを負わせることにもなりかねません。
■大きいニキビは自分で潰すと跡が残る可能性が高い!
初期段階の白いニキビなら、潰してもそこまで影響を及ぼすこともないと思います。しかし、大きいニキビになると皮下組織にまで炎症がいっているため、自分で潰すとシミのようになることがあります。
また、ニキビが大きければ大きいほど、跡が残る危険性は高くなるうえに、なかには小さなアザのようなニキビ跡となり悩んでいる方もいます。
■やってはいけないセルフケア!
○肌を触診してニキビの状態を確認する
手の指先は雑菌の巣窟になっていることが多く、洗っても完全にキレイにすることは不可能といわれています。その雑菌に満ちた指でニキビに触れて、潰すようなことがあれば、雑菌付のアクネ菌がいたるヶ所に飛び散ることになります。
○ニキビを潰す
ニキビができたときに、「自分で潰して膿を出す」のは危険です。というのも、膿を出すなら、一発で全ての膿を出し切らないと70%以上の確率で悪化するといわれているからです。
上手に膿だけ出すのは難しいことで、針で上手に穴を空けることができても、膿を押し出す際に毛細血管が破れ出血する可能性が高いのです。出血すれば細菌に触れて化膿し、悪化することで酷い跡が残ることも考えられるのです。
大きなニキビの対処法とは?
間違えたセルフケアを長期的に続けていても効果は望めません。それどころか、かえって悪化させてしまうこともしばしばです。では、自分で改善に繋げることはできないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。正しいケアを続けることで、自分でも改善・予防に繋げることはできるのです。
■水分 + 潤い=保湿
乾燥しないために必要不可欠なケアは保湿です。フェイスケアといえば化粧水を連想させる方も少なくないと思いますが、化粧水は半分ほどの割合で水が含まれています。
おすすめするのは保湿液です。なかでも、プラセンタとセラミドが含まれた保湿液を使用することで、細胞の活性化をサポートする働きが期待できます。
■ビタミンC誘導体を摂取する
ニキビに効果的といわれているビタミンCを、より皮膚に浸透するよう生成されたものを、ビタミンC誘導体といいます。その効果を下記に挙げました。
・皮脂の過剰分泌の予防
・抗炎症作用
・ターンオーバーの促進
・ニキビ跡の原因ともいわれるメラニンの減少
ニキビ予防はもちろんのこと、既にできているニキビにも効果的といえます。ニキビの大きな原因といえる、皮脂分泌の抑制に効果が大きく期待できますので、乾燥肌からくるオイリー肌の方はぜひ、摂り入れたい成分といえるでしょう。
■薬用抗菌剤の使用
セルフケアも大事ではありますが、どうしても時間はかかってしまいます。
できてしまったニキビに関しては、薬用抗菌剤を使って迅速に治したうえでセルフケアを行い予防に徹するのも良いでしょう。
おすすめ抗菌薬を下記で紹介していきます。
・ダラシン
・ミノマイシン
・テラコートリル
・ペアアクネクリームW
ダラシンは、ローションと軟膏タイプの2点ありますが、ローションは乾燥しやすいので、クリームタイプがおすすめです。
しかし、耐性菌を持っている方には、あまり効果が期待できません。
ミノマイシンは、皮膚科で処方される飲み薬(錠剤)です。
細菌の増殖を抑える作用があり、着実に細菌を減らしていきます。
しかし、副作用として腹痛や下痢を訴える方もいるようです。ドラッグストアでも購入できますが体質的に合わないこともあるので、安易に手を出さず皮膚科を受診した上で処方してもらうのがベストでしょう。
テラコートリルは、ドラッグストアで代表的に売れているニキビ薬です。
値段は1,000円程度でお手頃といえます。ネットで購入した方が安いといった声を多数聞きます。
赤ニキビにすごく効果的といわれている軟膏ですが、ステロイドが配合されているため、肌質が弱い方、敏感肌の方など心配な方は薬剤師に相談してみましょう。
ペアアクネクリームWは、軟膏にしては匂いも優しく、クリームもベタベタしていないので、保湿クリームのニベアクリームに似ているといわれています。
肌への刺激も少なく、塗布後の化粧が可能なので、ドラッグストアなどで売られているニキビケア軟膏の中でも女性を中心に人気の軟膏といえます。
安心できるのは皮膚科です!
毎日の欠かさないセルフケアももちろん大事ですが、ニキビは肌が病気になっている状態だと思って下さい。「薬を飲む、塗る、生活習慣を整える」この3つを試してみても難しいようなら、無理せず皮膚科に行って、医師の判断を仰ぎましょう。
肌が健康になったら、体内とともに健康を保てるよう日常生活から整えるなど、セルフケアに励みましょう。