2015年4月に日本でようやく認可されたニキビ新薬のベピオゲル。
ベピオゲルについては、いくつか記事を書いているのですが、かなりたくさんの人に読んでいただいています。
それだけニキビで悩んでいる人が多く、ニキビ新薬のベピオゲルに関心があるのでしょう。ニキビって、なかなか完治できず、繰り返してしまいますからね。
美容部員をしている時も感じていたのですが、ニキビ肌の人は常に新しいものを求めていました。
なぜなら、何を使ってもよくならないから、どんどん新しいものを試さずにはいられない。それと同じようにニキビの薬も、追い求めてしまうのでしょう。
このベピオゲルは、今までのニキビ薬にはない効果があります。
この記事ではベピオゲルの効果についてまとめました。しかし効果があるのはいいのですが、疑問点も多々あるのでそちらもまとめました。
ベピオゲルとは
ベピオゲルはニキビ(尋常性ざ瘡)を治療する塗り薬。
正式名所は「ベピオゲル2.5%」といい、主要成分の過酸化ベンゾイルが1g中に25mg入っていることから名付けられたようです。
製造販売は、皮膚の万能クリーム「ヒルドイドソフト」でおなじみのマルホ株式会社です。
ベピオゲル2.5%の効能・効果
尋常性ざ瘡
〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
結節および嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。ベピオゲル2.5%の用法・用量
1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する。出典 マルホ株式会社
ベピオゲルの効果
ベピオゲルの主な効果は、抗菌作用と角層剥離(かくそうはくり)作用です。角層剥離作用といのは、ピーリング作用の事です。
この2つの効果をもたらす、ベピオゲルの主成分は過酸化ベンゾイル。
ニキビ肌の人にとっては、ベピオゲルというよりも過酸化ベンゾイルのほうが、なじみが深いかもしれません。
過酸化ベンゾイルはアメリカ版のプロアクティブに入っている成分。
わざわざアメリカ版のプロアクティブを、海外輸入で手に入れて、使用していた人がたくさんいるようです。それくらい過酸化ベンゾイルの効果が注目されていました。(日本製のプロアクティブとは成分が違います)
しかし今は、皮膚科に行けば処方してもらえるのでニキビ治療の幅も広がりました。
ベピオゲルは、炎症性皮疹と非炎症性皮疹の両方に臨床効果が認められています。
わかりやすく言いかえると、炎症を起こした赤く膿をもったニキビや、まだ炎症を起こしていないニキビの両方に効果があるということです。
ニキビ跡にはどうかというと、残念ながら効果はありません。
ベピオゲルの抗菌作用はすごい
ベピオゲルの有効成分、過酸化ベンゾイルは強力な酸化剤なのでです。
塗布してすぐ分解されて自由に動き回り、直接アクネ菌の細菌の膜構造、DNA、代謝を阻害し抗菌作用を発揮してくれます。この作用によりアクネ菌は退治されます。
ちなみになんですが、ベピオゲルが認可されるまでは、ニキビ薬で抗菌作用をもったものはありませんでした。
そのため角質剥離作用のあるディフェリンゲルと、ダラシン、アクアチムなどの抗菌剤(抗生物質)の併用が、ニキビ治療の鉄板だったのです。
しかし、抗菌剤の長期使用は耐性菌を生んでしまいニキビ治療を妨げるものでした。
簡単にいうと耐性菌というのは、抗菌剤などの抗生物質を長く使い続けることで、耐性をもってしまい出来た菌のこと。
つまりニキビでいえば、アクネ菌を殺菌するために抗菌剤を使用しているのに、耐性菌ができてしましい、アクネ菌を殺菌できなくなってしまうという事態になるのです。
アクネ菌を殺菌できなければ、ニキビは完治できないので、なかなかニキビが治らなくなります。
しかし、ベピオゲルの抗菌作用は、長期使用しても耐性菌の確認の報告がなされていないので、ニキビ治療の救世主でもあるのです。
ベピオゲルの注意点
ベピオゲルの効果は、抗菌作用と角質剥離作用(ピーリング)で、ニキビ治療の救世主でもあるのですが、注意して使用しなければならない点もいくつかあります。
ベピオゲル公式サイトからの注意点を抜粋しました。
・眼、眼のまわり、口唇、その他の粘膜や傷口には使用しない
・使用してはいけない部位にベピオゲルが付いたときは、すぐに水で洗い流す
・ベピオゲルには漂白作用があるので、髪、衣料などに付着しないように注意する
・ベピオゲルを塗った部位を強い日光に長時間あてない
・日焼けランプの使用、紫外線療法は避ける
・ベピオゲルは、凍結を避け、涼しいところ(25℃以下)で保存
・他の外用剤と併用する場合は、皮膚刺激症状が増すおそれがある
・妊婦さん、授乳中の人、12歳未満の小児は使用してはいけない
皮膚科と患者の疑問点
皮膚科の先生の立場からと患者さんの立場からの意見で興味深いのもがあったので、疑問点としてまとめました。
皮膚科からの疑問点
ニキビ治療薬のベピオゲルとディフェリンゲル(有効成分はアダパレン)はよく比較されます。
比較される理由は
どちらのほうが効果が高いのか?
どちらの副作用が強いのか?
というところがニキビ肌の人は気になるからです。
どちらも海外ではニキビ治療薬として人気があったのに、なかなか日本では認可されなかったので、効果があるのはわかっているけれども、より効果の高いものはどちらなのか知りたい。
どちらも角質剥離作用があるので、肌がヒリヒリしたり、赤くなったり、乾燥するという副作用があることも知られているので、より安全なのはどちらなのか知りたい。
つまり、効果的で安全なのはどちらなのか知りたいというのが本音なのです。
効果的な事からえいば、ベピオゲルのほうが抗菌作用があるので、単体での使用が可能で、耐性菌の心配もないという点でも軍配が上がります。
副作用については、臨床データーによると、ディフェリンゲルのほうが多くなっています。ディフェリンゲルの副作用は使用者の約8割に及びます。
この効果と副作用の点から考えても、ベピオゲルのほうが効果的で安全といえるのではないでしょうか?
しかし、ある皮膚科の先生の見解は違いました。
その先生は、ベピオゲルはディフェリンゲルより扱いにくいのではないかという疑問を持っていました。
なぜかというと、臨床データではディフェリンゲルのほうが副作用は多いが、ベピオゲルは、塗った翌日からヒリヒリしたり、赤みが出るという症状があらわれるからです。
それもなかなか興味深いものですよね。
この先生の病院の場合は、いろいろと先生が工夫されていて、ディフェリンゲルを使用している患者さんの9割は治療を続けることができているそうです。
ディフェリンゲルでの治療にある程度、実績があるので、まだあまり臨床例のないベピオゲルに関しては慎重になっているのかもしれません。
塗った翌日から副作用がでるのであれば、治療も続けられないという人もでてきますからね。
しかし、この先生は抗菌剤のダラシン、アクアチムが効かない場合は、ベピオゲルが有効だと言っています。
患者からの疑問点
この患者さんは、ベピオゲルの塗る順番について疑問を持ってしまったそうです。
先生からは、洗顔後、化粧水の後にベピオゲルを塗るように指導をうけました。
しかし、薬のパンフレットには「洗顔後の清潔な肌に塗る」と書いてあり、薬剤師さんからも洗顔後に塗って下さいと言われました。
その後、薬剤師さんから連絡があり、皮膚科の先生に確認したところ、洗顔して化粧水をつけた後にベピオゲルを塗るよう訂正されたそうです。
話をまとめると、この患者さんは、化粧水をつけた後にベピオゲルを塗ると
薬が顔中に広がってしまうのではないか?
化粧水の後なので効果が弱まるのではないか?
と疑問に思われたようです。
薬が顔中に広がってしまうのではないか?
という事に関しては、公式サイトでニキビの出来ているところより広めにつけるように伝えています。
まだ表だって出来ていないニキビ予備軍の予防のためです。ですので、顔中に広がる事に関しては問題ないはずです。(ただし、眼、眼のまわり、口唇、その他の粘膜や傷口には使用しないようにしましょう)
化粧水の後なので効果が弱まるのではないか?
に関しては後述しますが、ディフェリンゲルは、化粧水をつけてから薬を塗るような順番になっています。
ディフェリンゲルもベピオゲルも同じ塗り薬なので、化粧水の後に使用しても問題ないのではないかと思います。
化粧水は薬の前でも後でもどちらでもいい
追記になります。
先日、ディフェリンゲルとベピオゲルの製造販売元に、詳しいお話を聞きました。
ディフェリンゲル製造販売元 ガルデルマ株式会社
ベピオゲル製造販売元 マルホ株式会社
どちらのメーカーさんも、化粧水は薬の前でも後でもどちらでも、効果は変わらないと言うことでした。
しかし、メーカーさんによればどちらを先につけてもいいですが、肌状態を一番わかっている先生のアドバイスどおりに使用するのが一番いいということでした。
特に先生の指示がなければ、どちらを先に使用しても問題はないので安心してください。
メーカーさんおすすめの化粧水は以下の記事に詳しく書いているので、合わせて読んでみてくださいね。
ベピオゲルを塗る前に化粧水は必要?
ベピオゲルを塗る前に化粧水はつけるのかどうかという問題なのですが、ベピオゲルの公式サイトでは、洗顔後にベピオゲルを塗るように伝えています。
しかし、皮膚科の先生は化粧水をつけてから塗るように指示されたわけですよね。
なぜ化粧水をつけてからベピオゲルを塗るのかというと、肌の乾燥を防ぐためではないかと思われます。
ベピオゲルと同じように、激しい乾燥を起こす塗り薬にディフェリンゲルがあります。
ディフェリンゲルの公式サイトでは、洗顔後、化粧水や乳液をつけてから、ディフェリンゲルを塗るように伝えています。理由は乾燥を防ぐためです。
このディフェリンゲルの使い方の流れを考えてみると、ベピオゲルを塗る前に化粧水をつけてもいいのかなぁと思います。
ベピオゲルやディフェリンゲルに関しては、皮膚科の先生も患者さんに副作用が出ないように、いろいろと工夫されています。
皮膚科の先生は患者さんの症状に合わせて、使い方を指導している可能性が高いので、受診している先生の指導の通りに使用するのが一番適切なのではないでしょうか?
ここからは追記です
化粧水は薬の前でも後でもどちらでもいいの項目も追記で書いたのですが、ベピオゲル製造販売元のマルホ株式会社さんのお話では、化粧水などの保湿剤をつける必要はないそうです。
しかし、副作用の緩和や肌の乾燥を防ぐために、化粧水や保湿剤を使用しても特に問題はないそうです。現実には、皮膚科の先生が化粧水の使用を推奨している場合もあるそうです。
まとめ
ベピオゲルの効果は、抗菌作用と角質剥離作用です。炎症を起こしている赤ニキビや、これから出来るニキビ予防に効果を発揮してくれます。
しかし、使用してすぐに肌がヒリヒリしたり、赤くなったり、すごく乾燥したりという副作用が見られます。
この副作用の情報は、日本で認可されて2ヶ月目くらいのお話です。
正直なところ、まだ臨床例が少ないのでベピオゲルの評価がこれからどうなるのかはわかりませんが、長期使用しても耐性菌を生じる懸念が少ないところはニキビ治療にとって大きな進歩です。
今までニキビが治らなかった人にとっても、転機になるかもしれませんよ。
副作用に関しては少し心配なので、お医者さんよ~く相談してニキビ治療に臨んでください。
追記です
ベピオゲルと一緒に化粧水などの保湿剤はつける必要はありませんが、副作用の緩和や肌の乾燥を防ぐために、つけることを推奨している皮膚科の先生もいます。
この場合は肌状態を一番わかっている、先生の指示に従うこと。
メーカーさんサイドも、化粧水などの保湿剤の使用は問題ないと言っています。化粧水と薬をつける順番は、どちらが先でも効果に変わりはないそうです。
特に先生からのアドバイスがなければ、肌状態を自分で判断してどうするか決める。乾燥が激しかったり、副作用の症状がひどい場合は、化粧水や保湿剤をつける選択肢も視野に入れてみてくださいね。
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