ワキガ・多汗症とは
ワキガとは、わきの下の汗が原因で体臭が気になる病気です。
ワキガの原因は、脇の下にあるエクリン汗腺とアポクリン汗腺(「かんせん」と言います。水道の蛇口のような役割です。)という2つの汗腺と皮脂腺という分泌腺のうち、アポクリン汗腺から出る汗が大きく関わっています。
汗に含まれている脂肪酸が皮膚についている細菌によって分解され臭いが発生します。エクリン汗腺から出る水分が多いと多汗症に、アポクリン感染から出る脂肪、タンパク質が菌により分解されて臭うと、ワキガ症になります。
ワキガ・多汗症のセルフチェック
自分の臭いは自分では気付きにくいものです。また、他人もなかなか教えてくれません。「自分はワキガかも・・・」と思ったら、以下の項目をチェックしてみて下さい。当てはまる項目が多ければ多いほど、ワキガである可能性が高いといえます。あなたの多汗症・ワキガをチェックします。
□ 最近ストレスを強く感じる
□ お酒、タバコをのむ
□ おでこや鼻の頭がテカテカしている
□ 肉類、脂っこいものが好きだ
□ 冬でも汗を多くかく
□ 靴や靴下が臭う
□ 他人から臭いを指摘されたことがある
□ 自分で自分の臭いがわかる
□ 耳あかが柔らかい
□ 下着に色がつく
□ シャツのわきの部分に色がつく
□ わき毛が濃い
□ 近親者にワキガの人がいる
□ わきの下にたくさん汗をかく
多汗症(たかんしょう)とは
多汗症(たかんしょう)とは、体温の調節に必要な範囲を超えて、発汗が異常に増加する症状です。
手、足、腋窩(腋の下)、顔などに、日常生活に支障を来たす発汗過剰な状態をいいます。
多汗症は、交感神経が失調し、体温上昇とは関係なくエクリン腺より汗が過剰に放出される疾患です。頭部・手・脇に多く見られます。
緊張や不安、気持ちの持ち方などの精神的な原因による発汗ではなく、身体機能の失調により引き起こされることもあります。
汗のメカニズム
発汗には、温熱性発汗・精神性発汗・味覚性発汗の3種類があります。 このうちもっとも重要なのが温熱性発汗で、上がった体温を下げるためにかく汗です。 温熱性発汗は、体温を調整するためにかく汗のことです。人間の体温は36~37度くらいに保たれています。体内の細胞や内臓、脳などが最も機能しやすい温度だからです。人間を含む恒温動物は、体温を一定に保たなければ、正常に活動することが出来なくなります。温熱性発汗は周囲の気温などによって、上昇してしまった体温をさげるためにかく汗です。精神性発汗は、精神的興奮や緊張により手掌。足底に出る汗です。 手掌・足底では、汗の出口はしわの間の山の部分にあります。また、精神性発汗は一気にでるために汗の成分が再吸収されにくく、血液成分を多く含んでいます。そのため汗はネバネバしています。 味覚性発汗は、辛い物や暑いものを食べると、鼻の頭や口の周り・ホホなどにかく汗です。
こうした汗を必要以上に多量にかく場合は、病気として多汗症を疑う必要があります。また、暑かったり、緊張したりする場面でもないのにかかわらず、たくさんの汗をかく場合も多汗症の可能性があります。
ワキガとは
ワキガとは、腋の下(腋窩)から特有の悪臭を放つ状態です。腋の下には、エクリン汗腺、アポクリン汗腺という2つの汗腺と皮脂腺という分泌腺があります。ワキガ(わきが)の臭いは、単に汗が原因ではなく、分泌液や皮膚の雑菌などと絡んで生じます。エクリン汗腺からの発汗により、脇の下は湿った状態になり、細菌が増殖します。ここに、毛穴から皮脂腺とアポクリン汗腺から出た汗から分泌された脂分とが混ざり、これが皮膚の表面の雑菌により分解され、低脂肪酸やアンモニアなどに変化して独特のワキガ臭となります。ワキガ臭の強い人はアポクリン汗腺が多い体質の方であり、ワキガを根本的に直すにはアポクリン汗腺を除去する必要があります。
エクリン汗腺
真皮深層に存在し、皮膚表面に直接開口しています。大量の水を分泌しています。つまり汗のほとんどが関与しています。全身に分布し、特に手のひら、腋の下、足の裏が顕著です。自律神経に関与しているために、緊張し過ぎると汗をかいたりするのはエクリン汗腺からの分泌によるものです。
アポクリン汗腺
アポクリン汗腺:皮下脂肪上層に存在し、毛穴に開口しています。思春期以降に増大し、発達します。分泌液は乳白色を呈し、粘り気があります。腋窩、生殖器周辺、外耳道に分布しています。自律神経に関与しています。
皮脂腺
毛穴の出口周囲に存在する分泌腺です。お肌に保湿と柔軟性を与え、バリアー機能に関与しています。手のひらや足の裏を除く、ほぼ全身に分布しています。
常染色体優性遺伝
両親ともにワキガであれば、約80パーセントの確率でワキガ体質です。片親がワキガであれば、約50パーセントの確率でワキガ体質です。
ワキガ・多汗症の治療方法
治療方法としては、ボトックスという注射による治療法と手術による治療法に分かれます。現在、手術の方法としましては切除法、吸引法、超音波法などさまざまな方法が行われております。これらの方法の特徴は、小さな切開創で治療を行うことです。確かに切開創が小さい方がいいかもしれませんが、問題は直接目で見ることなく、アポクリン汗腺を完全に取り除くことが出来るかということです。アポクリン汗腺は簡単に除去できるものではありません。そこで当院では完全に汗腺を除去する反転剪除法にて施術を行います。
ボトックス注入法
ボトックスは、タンパク質の一種で交感神経の働きを弱める作用があります。その作用を利用し、わきの下に注入することでアポクリン腺やエクリン腺の活動を抑制。これで汗の分泌を抑えることが可能となり、同時にニオイも軽減することができます。汗腺を取り除くわけではないので、効果は永続的ではありません。個人差がありますが、約6ヶ月~1年位の間は汗の量を抑えることが可能です。
ボトックス注入法の特徴
メスを使わず施術時間は10分程度で終了します。
施術直後から、日常生活の制限は全くありません。
暑い夏や着ぶくれの冬など汗をかきニオイが気になる時期の前に受けられる方が多くいらっしゃいます。
反転剪除法
反転剪除法は直接目で見ながら除去するため、汗腺除去率が最も高く、効果のある治療法です。方法は腋の下を約4センチ切開、反転し、皮下組織内のアポクリン汗腺とエクリン汗腺を専用の鋏で一つ一つ丁寧に取り除きます。よって、重度のワキガに対しても確実性の高い方法です。
反転剪除法の手術方法
反転剪除法は、わきの下のしわに沿って 3~5㎝ 程度皮膚を切開し、皮膚を皮下組織からはがし、皮膚をめくり、アポクリン腺を目で見てひとつひとつ、確認しながら丁寧にハサミで取り除きます。手術後、脇毛が薄くなります。手術は局部麻酔下で行われ、1時間~1時間半ぐらいかかります。手術後は3日間ガーゼで創部を圧迫固定します。
反転剪除法の特徴
反転剪除法は、アポクリン腺が残らず取れたことがを確認できるため、取り残しが無く、真皮の下層も削り取ることができるので、エクリン腺の一部も取り除くことができ、長期的に見ても、大変治療効果が高く、重度のわきがに対して確実性の高い方法といえます。また、医師が直接目で確認できるため、十分な止血もできますので、出血による合併症の可能性も少ないものです。
パースピレックス(Perspirex)
パースピレックス(Perspirex)とは、市販のデオドラント剤やほとんどの制汗剤とは作用が異なる全く新しいタイプの制汗剤です。
ご存知の通り、汗は完全に無臭です。私たちが時に感じる臭いは、皮膚表面に存在する細菌が汗の成分を分解することによって生じます。市販のデオドラント剤は汗を止めるものではなく、そのほとんどは臭いを隠すだけの香料を含有し、皮膚の常在菌が発する臭いを一時的に中和するだけのものです。
パースピレックスは一般的な制汗剤やデオドラント製品とは異なり、汗腺深部に角栓を作りフタをすることで、汗を長時間抑制します。
1回の使用で3~5日間は効果が持続します。
主要成分である塩化アルミニウムが汗腺内の水と反応し、水酸化塩化アルミニウムを産生します。これが皮膚上層の細胞のケラチンと一緒になって汗腺内に栓を形成します。
持ち歩いて塗り直す必要もないので、お仕事や外出の際にも便利です。足裏のほか、ワキの下や手のひらにもお使いいただけます。
ワキ、手のひら、足裏など気になる部分に一度塗るだけで、入浴・手洗いなどで効果が低下することなく3~5日間制汗効果が持続します。
ワキガ・多汗症の治療 Q&A
Q. 手足・ワキ・太ももの裏など、汗がひどくて困っています。日帰りの治療は可能でしょうか?
A. 手足や脇、太腿などの汗の量を減少させて改善する簡単な方法としては、ボトックス注入法があります。汗を減らしたい範囲の皮下に注射をすることにより汗の量が現在の約20~30%程度にまで減少させることができ、効果は3~6ヶ月持続します。カウンセリングの後すぐに処置が可能ですので、通院の必要もなく、治療時間は10分弱ですので、日帰りで大丈夫です。
Q. 再発することはありませんか?
A. ワキガ、多汗症の手術には病院や医師の技術によって差はありますが、決定的なものは施術方法です。切開創が小さく、直接目で見ることなくに行えば、どのような方法でも完全には取りきれず、再発する可能性が高くなります。反転剪除法は汗腺を直接見ながら、取り除きますので再発することはありません。
Q. 手術をしたら脱毛の効果もありますか?
A. アポクリン汗腺は腋毛の毛根に開口しますので、ひとつひとつの汗腺を取り除く時に、一本一本の毛根も同時に取り除くので、脱毛効果があります。反転剪除法は一挙両得の施術といえるでしょう。
Q. 傷跡はどのくらい残りますか?
A. 腋の下には数本のシワがあります。そのシワに沿って切開し、丁寧に縫合しますので、術後はほとんど目立ちません。但し、術後1ヶ月間は、ジョギングなどのような摩擦を起こさせるようなことは避けてください。これを守って頂ければ、傷跡の心配はありません。
Q. 他院で手術を受けて、しばらくして再発しました。このようなことが有り得るのでしょうか?
A. 十分に考えられます。中途半端な施術は必ず再発します。一つ一つの汗腺を直接見ながら取り除く反転剪除法であれば、再発はしません。施術を受けられる前に十分なインフォームドコンセントをお勧めします。
施術費用
| 施術名 | 料金(税別) | |
|---|---|---|
| 反転剪除法 | 両ワキ | 432,000円 |
| 片ワキ | 320,000円 | |
| ワキ ボトックス注入法 | アラガン社 | 76,800円 |
| ニューロノックス | 14,000円 | |
| 手のひら ボトックス注入法 | アラガン社 | 176,000円 |
| ニューロノックス | 35,000円 | |
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