レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000211849
事例作成日
(Creation date)
2016-10-04登録日時
(Registration date)
2017年03月16日 00時30分更新日時
(Last update)
2017年03月16日 00時30分
質問
(Question)
化粧落とし(現在のメーキャップリムーバー、クレンジング)の歴史について調べている。昔の化粧落としの道具や材料、化粧落としの習慣の起源などがわかる資料はあるか。
回答
(Answer)
化粧落としの歴史について、百科事典、事物起源辞典、歴史・民俗事典類を確認しましたが、化粧落としを立項しているものは見当たりませんでした。
また、身装文献データベース(国立民族学博物館)や雑誌記事・新聞記事索引データベースを調査したところ、現代の商品動向や技術情報が多く、歴史的な記述は見当たりませんでした。

そこで、当館の蔵書目録NDL-OPACを件名「化粧 歴史」で検索した資料から、適当と思われるものを通覧しました。
なお、「化粧落とし」だけでなく「洗顔、洗面」も視野に入れましたが、汚れを落とす洗顔に重点を置き、化粧前の洗顔、美容のための洗顔は省略しています。

日本の洗顔の流れとして資料1、古代から江戸時代までの洗顔について資料2~5がありました。日本の近代から現代にかけての流れとして資料6があり、資料7では商品名が調べられます。同時代の解説書として、資料13~16がありました。
外国については、資料17に多くの記述があり、資料18に韓国の例がありました。

【 】内は当館請求記号
ウェブサイトの最終アクセス日は、2016年9月29日

★日本
1. ポーラ文化研究所 編著. 日本の化粧 : 道具と心模様. ポーラ文化研究所, 1989.12.【GD68-E12】
*pp.120-122「[洗顔・洗髪]の歴史」に、「鎌倉時代になって洗面の習慣が始まる。」とあります。

2. 村沢博人, 津田紀代 編. 化粧史文献資料年表. 増補改訂 / 村田孝子 (増補改定) 編. ポーラ文化研究所, 2001.12.【GD68-G40】
*古代から江戸時代までの文献に記載された、化粧に関する記述を年表形式にまとめています。巻末索引の「洗粉」から関連事項をひくことができます。

3. 渡辺信一郎 著. 江戸の化粧 : 川柳で知る女の文化. 平凡社, 2002.6.【GD68-G43】
*pp.18-24「手や顔を洗う洗粉」
*pp.24-34「色を白くするために洗顔する」

4. 久下司 著. 化粧. 法政大学出版局, 1970. (ものと人間の文化史 )【GB82-8】
*pp.321-325「澡浴に使われた用品」 江戸時代の入浴用品があげられています。

5. 落合茂 著. 洗う風俗史. 未来社, 1984.10.【GD68-23】
*pp.93-97「ぬか袋と洗い粉」

6. ポーラ文化研究所 編集. 明治・大正・昭和の化粧文化 : 時代背景と化粧・美容の変遷. ポーラ文化研究所, 2016.7.【GD68-L12】
*明治時代から昭和時代までを15期に分け、時代背景とともに服装や化粧などについて解説しています。各期の「化粧/美容」の項目で、石鹸、洗顔や化粧落としについて触れているページは以下の通りです。
明治22-36年 p.44   明治37-45年 pp.53-54
大正2-4年 p.64    大正12-15年 p.80
昭和2-5年 p.93    昭和6-12年 p.102
昭和21-30年 p.128  昭和41-50年 p.144   昭和51-60年 p.150

7. ポーラ文化研究所 編著. モダン化粧史 : 粧いの80年. ポーラ文化研究所, 1986.11.【GD68-E5】
*「大正―日本の近代美容開発期」のp.32に、「石鹸、洗粉などのほか、「クリーンシング・クリーム」の調整法なども出てきて、」とあります。
*「昭和―近代美容の確立期」のp.43に、「濃化粧を落とすときは、油性クリームと洗粉を使う二重洗顔法も出てきた。」とあります。
*pp.[77]-96の「化粧品の値段」に明治22年から昭和8年までの年表があり、[洗粉・糠・石鹸][洗粉・洗顔]などの見出しのもとに商品名や値段があげられています。
*pp.[165]-182「化粧品・風俗年表」に明治から昭和20年までの年表があり、[石鹸][洗粉][洗顔液]などの商品分類のもとに商品名、発売元があげられています。

8. 村田 孝子. 明治期の洗粉と石鹸の登場による洗顔料への意識変化. Maquiller : 化粧文化研究ノート / ポーラ文化研究所 編. (32):2012.9. pp.4-5【Z6-3325】
*「洗顔には石鹸より糠、洗粉」、「新しい時代の洗粉」等の項目があります。

9. 村田 孝子. 戦後の石鹸と美肌法. Maquiller : 化粧文化研究ノート. ポーラ文化研究所 編. (34):2014.7. pp.4-5【Z6-3325】
*「昭和20年代、油性ファンデーションが発売されたり、ドーランのような脂分の多い白粉などには、このクレンジングクリームで脂分を拭き取る方法が最適とされたのであろう。」とあります。

10. 津田 紀代. 細分化していくクリーム. Maquiller : 化粧文化研究ノート. ポーラ文化研究所 編. (34):2014.7. pp.6-7【Z6-3325】
*「クレンジングクリーム需要(中略)油性化粧や舞台化粧でもたやすく洗い落とすものであった。」とあります。

11. 富沢 洋子. 油性ベースメーク料:ファンデーション. Maquiller : 化粧文化研究ノート. ポーラ文化研究所 編. (34):2014.7. pp.8-9【Z6-3325】
*「油性ベースメーク料は白粉よりも落ちにくい。(中略)クレンジングの重要性に目を向けるきっかけになったともいえよう。(中略)念入りな洗顔や、出始めのクレンジングクリームの使用をすすめる記事が見られる。」とあります。

12. 日本の化粧文化 : 明治維新から平成まで. 資生堂企業資料館, 2002.12.【GD68-H6】
*pp.45-66 スキンケアの近代―平成・日本のスキンケアの源流 / 阿部恒之
*pp.201-210 洗浄文化史の変遷を探って / 矢島美保

13. リーバ・チャーチル, ボニー・チャーチル 共著 ; 広岡迪子 訳. 個性美をつくるハリウッドの美容法. 恒文社, 1963.【595.4-cC56k】
*pp.76-78「化粧の落とし方」

14. 教訓・家訓大辞典. 第3巻. 日本図書センター, 2007.4.【US51-H3408】
*『国民百科教訓辞典』 (日本書院昭和12年刊) の複製
*「家庭篇―美容訓」のpp.1478-1479「一七、洗顔七ヶ條」

15. 山本久栄 著. 手軽に出来る美容法. 帝国教育会出版部, 昭和4.【特214-382】
*p.21「濃化粧の落し方」

16. 外山卯三郎 著. 舞台化粧の研究. 原始社, 昭和3.【581-108】
*「第三章 化粧の要材と使用法」のpp.45-47「除去法」

★外国
17. リチャード・コーソン 著 ; ポーラ文化研究所 訳. メークアップの歴史 : 西洋化粧文化の流れ. ポーラ文化研究所, 1982.8.【GA36-62】
・索引が詳細ではないため、通覧して目についたもののみを上げてあります。資料を精読しての調査は当館のレファレンスサービスの範囲を越えますので、ご了承ください。
・末尾の( )に、章タイトルと時代を簡略に記しています。

*p.67に、パレスチナの女性の朝の化粧の記述で、「侍女は磨き粉をつけた女主人の顔を湿った亜麻布で洗った後、」とあります。(2章古代文明)
*p.162に、当時の洗顔料の作り方があります。(8章王政復古1660-1685)
*p.216に、ウォッシュボール(洗顔袋)の種類があげられています。(11章18世紀中期1737-1770)
*pp.239-240に、鳩水という化粧品を使う前に、肌を完全に清潔にするため使用する混合物の作り方が掲載されています。(12章18世紀後期1770-1800)
*p.347に、「肌の汚れを落とすには、石けんよりもレモンジュースやイチゴジュースのほうが好ましいとしている。」とあります。(16章ヴィクトリア朝後期1880-1900)
*pp.461-463に、ペルシア人風の目の隈取化粧について、「隈取は、コールドクリームで落とし、その後、収斂化粧水で拭き取ればよかった。」とあります。(20章20世紀1930-1940)
*p.470に、毛穴の汚れ落としや化粧落としに、ポンチラのピンクのクレンジング・クリームやポンズのクリーニング・ティシュが良い旨の記述があります。(20章20世紀1930-1940)
*p.523に、セントローレンス島ガンベル村で「化粧を落とすのにトナカイの食べるコケを湿らせて使っていた。」とあります。(22章20世紀1960-1971)

18. 朴 埈範. 韓国化粧文化発達史. 化粧文化. ポーラ文化研究所. (36)1997-05. pp.29-41【Z6-3325】
*p.41「石鹸」

19. 春山行夫 著. 春山行夫の博物誌. 3 (おしゃれの文化史 1 化粧). 平凡社, 1988.11.【RA341-140】
*pp.295-332「石鹸」のp.322に、「女性の化粧が、てっていした厚化粧から、だんだん単純になったのも、女性に化粧石鹸で顔を洗う習慣ができたことが、一つの原因とみられている。」とあります。

●その他の主な調査済み資料・データベース
・身装文献データベース(国立民族学博物館) http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mcd/publications.html
・皓星社雑誌記事索引集成データベース ざっさくプラス http://zassaku-plus.com/

・ポーラ・オルビスホールディングスポーラ文化研究所 編. 化粧文化plus. volume 5 (2012). ポーラ・オルビスホールディングスポーラ文化研究所, [2012]【Y93-J5776】
*p.17「洗顔の化粧文化史」

・高橋晴子 著. 年表近代日本の身装文化. 三元社, 2007.4.【GB9-H81】
*巻末「重要テーマ索引」の化粧一般から化粧品に関する項目がひけますが、洗顔や化粧落としに関する記述は少ないです。(p.189、p.231、pp.256-257)
*近代日本の身装電子年表(国立民族学博物館)( http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mcd/chronology.html )も利用できます。

・江馬務 著. 装身と化粧. 新装. 中央公論新社, 2002.10. (江馬務著作集 : 日本の風俗文化 / 江馬務 著 ; 井筒雅風 [ほか]編 ; 第4巻)【GD68-H16】
・樋口清之 著. 化粧の文化史. 国際商業出版, 1982.10.【GD68-17】
・高橋雅夫 著. 化粧ものがたり : 赤・白・黒の世界. 雄山閣出版, 1997.5.【GD68-G14】*pp.248-281「化粧史年表」
・津田紀代 編著. 輝きはじめた女たち : 20世紀の化粧と旅. ポーラ文化研究所, 2007.10.【G185-H105】
・ドミニク・パケ 著 ; 石井美樹子 監修 ; 木村恵一 訳. 美女の歴史 : 美容術と化粧術の5000年史. 創元社, 1999.4.【GA36-G38】
・青木英夫 著. 西洋化粧文化史. 源流社, 1979.10.【GA36-49】
・ジャック・パンセ, イヴォンヌ・デランドル 共著 ; 青山典子 訳. 美容の歴史. 白水社, 1961.【383.56-cP65b-A】
・村澤博人 [著]. 顔の文化誌. 講談社, 2007.2.【GD68-H34】
・尾形勇 [ほか]編. 歴史学事典. 第2巻 からだとくらし. 弘文堂, 1994.10.【G2-E23】
・朝倉治彦 [ほか]共編. 事物起源辞典 : 衣食住編. 東京堂出版, 1993.2.【UR1-E130】
・チャールズ・パナティ 著 ; バベル・インターナショナル 訳. はじまりコレクション. 3. フォー・ユー, 1989.6.【UR1-E20】
・富田仁 著. 舶来事物起原事典. 名著普及会, 1987.12.【UR1-E4】
・The new encyclopædia Britannica. 15th ed. Encyclopædia Britannica, c2007.【UR17-B6】*vol.3 pp.660-661 「cosmetic」
・Encyclopedia Americana. International ed. Scholastic Library Pub., c2005.【UR17-B3】*vol.8 pp.33-35 「cosmetic」
・Collier's encyclopedia : with bibliography and index / Lauren S. Bahr, editorial director ; Bernard Johnston, editor in chief. Collier's, c1995.【UR17-A34】*vol.7 pp.362-364 「cosmetic」
回答プロセス
(Answering process)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000211849解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決